FEATURE ARTICLES 14 デザイナーが感じるサービスデザインの今


って再現可能性であることはすごく重要だと思います。私たちがファシリテーシ、ョンしてワークショップ型で進めるなど、お客さまとプロセスを一緒に踏むというスタイルを大切にしていますが、それはつまりデザイナーがいなくても、お客さま自身である程度できるようにするため。それはサービスデザインでは大事なことなんです。そういう意味での再現可能性は非常に重要だと思っています。

岩楯
なるほど。お客さまにとっての再現可能性以外のレイヤーだと?

大崎
デザイナーとしては、再現可能性に頼りきってはいけない。お客さまができるように再現可能性のあるプロセスをデザインするのはデザイナーの役目だけれども、デザイナーがそれをつくり出すのを定型化したらいけないと思っています。
たとえば星さんができることを私が再現できるかといったらそれはできない。そういうレイヤーでの再現可能性は持たせられないんです。河内さんの言っている、社内教育というのは実はまだ模索中で、何を身に付ければサービスデザイナーとして一人前なのかという定義は明確ではない。
またお客さまにとっての再現可能性と言っているのも、お客さまが次のプロジェクトでそれができるというだけでは不十分で、お客さまの組織内で広められるようにすることが必要なんです。我々はそういう可能性を持たせるスキルはある。たとえば、ジャーニーマップをつくるのもそのためということもあります。

星
実際、サービスデザインのプロセスを社内に広めたい、というご相談をいただくこともあります。僕らが設定したプロセスをお客さまと一緒に回してみてうまく進められないところをフォローしたり。もちろん発想のジャンプが必要なところでは、僕らデザイナーが思考をフル回転させるわけですが。

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