FEATURE ARTICLES 14 デザイナーが感じるサービスデザインの今

情報デザインの中でのサービスデザイン

頭を使わない訓練


岩楯
目的や課題を探すところからというと、「サービスデザインで何かできそう」という期待が高まる人は多いと思うんですが、いろいろなプロジェクトを経験してきた中で、具体的に「こんなシチュエーションで活かせる」といった実感はありますか?

大崎
サービスデザインは茫洋とした世界でもあるので、私やチームメンバーが経験しているのもその一部に過ぎないということを前提に聞いていただきたいのですが。
たとえば海外の事例だと、接客業のオペレーション設計や公共事業の見直しのためのサービスデザインというのもよく耳にします。
コンセントにも業務設計などのご相談もいただくのですが、現時点で多いのは「情報デザイン」におけるサービスデザイン、です。車の中での情報メディアだったり、報メディアそのものである製品デザインに関するものだったり。

岩楯
「情報デザイン」の中でのサービスデザイン。情報デザインとは違う?

星
まず、デザイナーの関与する領域が違うのかなと思います。たとえば、情報デザインの一つとも言えるエディトリアルデザインの場合、編集者がユーザーに伝えたい情報をある程度決めて、デザイナーはその情報をどううまく伝えるかを、考える、といった進め方が多い。一方車の情報機器におけるサービスデザインといった場合、「こういう情報があり伝えたい」というスタートは同じなんですが、「本当にそれが必要なのか、もっと違うものを伝えた方がいいんじゃないのか」と前提条件をさかのぼって考えていくことになります。そしてさらに上流まで食い込んでいって、「ユーザーが何を、求めているのか、何をしたいのか」とかそのときはこうしたいけれど、時間軸的」に後にいったらどうなのか」といったところを突き詰めていく。そうすると情報

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