FEATURE ARTICLES 12 人間の中にある「編集デザイン」

第3章 ガールズトーク × 鈴木 誠一郎

ガールズトークは人間のコミュニケーションの本質


鈴木
ガールズトークがもつコミュニケーションの本質って、仕事をやる上でも本当は必要とされてることなんだよね。ものすごく男社会的な組織っていうのは、限界がある気がする。もちろん、ガールズトーク的なことだけやってたら仕事にならないから、両方なきゃいけないんだけれども。近代社会って、ものすごく男性中心的な価値観がガチガチになった社会だと思うんだけども、それが行き詰まってきていて、ガールズトーク的なものがもつ価値が最近は生きてきてる感じがするよね。

青木
ガールズトークがもつ価値っていうのは、ディテールを見たりしているということですよね?

鈴木
というか、男性的なとらわれがない。脳じゃなく体で考えられるところ。それこそ、女性は頭で考えずにできてしまうから、どう生かすかを考えるときには男性的な理屈っぽさも学んだ方がいいのかもしれないけれど。一方、男性は男性でガールズトーク的なものに、もうちょっと馴染む必要がある気がする。両方に足を突っ込んでバランスよく。そうそう、男がディテールをほとんど見ていないっていうのは、子ども時代に描いた絵に顕著に表れるよね。パッと見たものを描いても、たとえば洋服の細部がどうなっているかとか描けないから。

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