FEATURE ARTICLES 12 人間の中にある「編集デザイン」

第3章 ガールズトーク × 鈴木 誠一郎

直感的な判断と理屈での分析


鈴木
ガールズトークと言えば、20代の終わり頃に女性雑誌の仕事に関わったことで、ずいぶん視野が広がったし、自己認識も変わったと思うよ。未だに女性は謎だらけだけどね。

青木
今おっしゃられていたようなコミュニケーションの本質に、その頃気づかれたということでしょうか?

鈴木
仕事でデザインを始めた頃に百科事典のデザインをやってたんだけれど、それまでに勉強していた近代的なデザインのままで結構通用するわけ。だけど女性誌となると、その近代的なデザインだけでは誌面が硬くなってしまう。どうしようか考えたときに、近代的なグッドデザインの枠からあからさまには外れずに、でもちょっと踏み出したようなものを結構追求してた気がするんだよね。

青木
枠を知らなければ「はみ出し方」もわからないし、枠を知ってるからこそ、ここは外していいのか悪いのかの判断ができる、というのがありますよね。

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