2020/04/23 10:00
コンセントのPR担当の岩楯です。
突然ですが、学生のみなさんに質問です。デザイン会社にはどんな職種があると思いますか?
「デザイナー」「ディレクター」「エンジニア」。
このあたりがぱっと思いつきやすいでしょうか。
もちろん共通するものもありますが、「何をデザインしているデザイン会社なのか」で職種はさまざま。もっと言えば、「デザイナー」と一口に言っても、会社ごとに求める人材像やスキルは異なります。
「デザインをやりたい」と思っても、デザイナーとしてなのかディレクターとしてなのか、学生のみなさんだけで決めるのは難しいし、なにより「もったいない」! そんな想いから、コンセントでは、数年前から職種を絞らず「総合職」として新卒採用の募集をしています。
なぜ「総合職」なのか? なんで「もったいない」のか?
「総合職募集」に込めた想いを、人事担当の日髙さんへのインタビューを通してお伝えします(サストコ初のオンライン会議システムを使ったインタビューのため、写真の画質はご容赦を〜)。
◎Index
- なぜ職種ごとではなく「総合職」なのか?
- 「素質や可能性」はどんなところを見てる? どう見てる?
- 総合職として入社した後はどんなふうに職種が決まる?
- 本配属後のキャリア形成はどう考えていけばいい?
- デザインを学んでいないけれど入社できる?
- エディトリアルデザインしか学んでいないけれどWebの仕事もできる?
- 今、就職活動をしている学生のみなさんへ
日髙:総合職として募集している一番の理由には、「本人が気づいていない才能や適性を、コンセントのメンバーが一緒に考えていきたい」という想いがあります。
もちろん学生の方には、大学や大学院、専門学校でいろいろ学んできたことがあり得意分野があると思うのですが、学んできたことだけで判断するのではなく、その先の可能性を評価して採用できるようにしたいなと。それで、あえて職種を制限せずに「総合職」という幅広いくくりで募集をしているんです。
その上で、面接時や入社後の研修の中でその人を見て本人の希望も聞きながら「この職種が一番、この人のいいところやスキルが伸ばせる」「3年先に活躍する姿をイメージできる」といった職種や配属先に決めるようにしています。
あと、そもそも職種にとらわれない働き方をしている人が増えていることも、あえて職種別で募集していない理由の一つです。実際に、たとえば「デザイナー/ディレクター」と2つの職種をもって、プロジェクトごとに使い分けながら仕事をしているメンバーもいます。
そういう意味でも採用の時点から、職種という枠組みを一旦外して、素質や可能性に向き合って、その人にとって一番いいなと思える職種を一緒に考えていけるようにしたいんです。
日髙:面接では、学生の方がご自身でアピールされる強みをお聞きしながらも、「もっといいところが他にもたくさんあるのでは?!」という想いで、そうした部分を探れるような質問や対話を重ねていきます。
またポートフォリオも、その時点での完成度では見ていません。たとえば面接でポートフォリオの説明をしてもらった際、「こうしたらもっといいんじゃない?」といったアドバイスを面接官からすることも多いのですが、次の面接にはそのアドバイスをもとに改善したポートフォリオをもってきてくれたりするので、その改善力も見たりしながら、「プロセス」を重視するようにしています。
「今の時点」で判断するのではなく、コミュニケーションを通して「もっとこういうこともできそうだな」と3年後、5年後の可能性を想像して学生の方に向き合う、ということが採用関係者全員の共通認識にあるんですよね。
日髙:毎年、アンケートをとったりヒアリングをしながら改善しているので、来年はまた変わるかもしれませんが、ここ最近の進め方をお話ししますね。
入社後2週間はまず、社会人として必要な知識とコンセントのデザインについて理解を深めていただけるような研修を行っています。
そして本配属が決まる7月までの2ヶ月半ほどの間は、少人数ごとに「全部署を2週間ずつ回る」という研修をしています。
コンセントではチームでの仕事がベースになるため、協働を大切にしているんですよね。もし2週間の研修後にいきなり本配属になってしまうと、自分の職種以外の人の動きがわかりづらいだろうなと思っていて。
そこで、各部署を回りながら実際の現場の中で、どういう人がいて、どんな仕事があり、一人ひとりがどんな動きをしているのか、どんな仕事のやり方をしているのかを、身近に感じながら学んでもらった上で職種と本配属を決める、という形にしています。社内での人脈づくりにもなるので、実際の配属先で仕事をスタートするときにもスムーズにやりとりができるかなと。部署を横断した仕事も多いので、社内の一人ひとりを知れば知るほど、声もかけやすいですし主体的に動きやすいのではと思っています。
たとえば「エンジニアはこういう動きをしているんだ」「Webディレクターはこういう役割なんだな」「営業はこんな活動をしているんだな」というように、それぞれの役割とそれがチームの中でどう関連し合うのかをある程度把握できるので、チーム仕事には欠かせない「相手の気持ちに立って考える」という視点も養われるかなと。
実際に新卒メンバーからも「やってよかった」という声ももらっているので、大事な研修じゃないかなと感じています。
日髙:過去にはいろんな仕事を経験できるように短期間での部署間ローテーションをしていた時期もあったりと、研修同様に毎年見直しているのでまた違う形になる可能性もありますが、2019年からは、少なくても3年間はチューターを付けて、責任をもって一人ひとりの成長をサポートできる体制にしています。
またメンターや人事室など直接仕事に関係のない立場のメンバーもフォローしながら一緒に考えることで、「自分の強みがわからない」「新しいことにチャレンジしたいけどどうしたらいいか」「仕事の幅を広げたい」といった相談などもしやすい環境にしています。
コンセントはエディトリアルデザインもWebもサービスデザインもやっているので、いろんなことに挑戦しやすい会社。なので自分のキャリアを築いていく上でやりたいことが出てきたときには、いろんな選択肢があるので社内でジョブチェンジも可能です。
エディトリアルデザインをとことん突き詰めるという選択もできますし、デザイナーとディレクターなど2つ以上の職種をもって幅広い仕事をしていくという選択もできます。こうした選択は本人の仕事やキャリアに対する志向次第です。
もちろん今ある選択肢の中から選ぶのではなく、これをやろうと新たな分野を自分から提案したりつくっていくこともできます。たとえばVRコンテンツに取り組んでいる「渡邊課」の渡邊くんも、キャリアのスタートはエディトリアルデザイナー。世の中的にもVRがまだあまり知られていないときに、コンセントでの新しい分野としてVRに取り組み、活動の範囲を広げデザイン自体の可能性も広げ続けています(▷参照記事 新たなビジュアル言語「全天球動画」による情報体験|ひらくデザイン)。
会社を変えずに新しいことにチャレンジできる環境があるんですよね。
ただそこには、「自分自身でキャリアを切りひらいていこう」という芯のある想いが必要です。その上で、フォロー体制やたとえば上司との1on1ミーティングや評価面談の場なども活用して、自発的に声を上げて相談していくことで、チャレンジできる機会を広げられると思いますし成長のスピードも早いかなと思います。
日髙:コンセントには「デザインの可能性を信じて社会貢献をしていきたい」「デザインの力で世の中をよりよくしていきたい」という想いがあります。そうした想いに共感してもらえるのであれば、今の時点でデザインを学んだことがなかったとしても「無理かな」と思わないでぜひチャレンジしてもらいたいです。
もちろん勉強してきたことというのは自分の武器になると思います。でもそれだけで考えないでほしいなと。会社に入ってから学べることも多いはずなので。
「一般大卒なのにデザイン会社に入れるんですか?!」という声も聞くのですが、実際に一般大を卒業してコンセントで活躍している人もたくさんいます。教育学部卒で入社して雑誌のエディトリアルデザインチームに配属されて経験を積み現在はアートディレクターとして活躍しているメンバーや、ディレクターやサービスデザイナー、エンジニアとしてデザインに携わっているメンバーもいます(▷参照記事 [Interview]現場で手取り足取り。たくさん学ばせてもらっています|採用情報)。
いわゆる「デザイナー」だけがデザインをやるわけではないんですよね。ディレクターでもエンジニアでもプロデューサーでも、コンセントでは全員がデザイナーという想いで仕事をしています。
美術大学や専門学校でエディトリアルだけを学んできた方から、「未経験でソフトも使えないけれど、Webのデザインもできますか?」という質問もよく受けます。その逆のWebだけを学んできてエディトリアルデザインができるか、という質問も。
「入社後に学べますし、エディトリアルもWebも両方やっている先輩も普通にいるので、コンセントではどっちもできますよ」という話をよくさせていただいています。
そもそもコンセントでは、紙やWebといったアウトプットありきで考えるのではなく、まずは解決すべき課題があって、そのためにはどうすればいいのか、どんなアウトプットがいいのかを考えます。どの方法が一番よりよい形で課題解決できるのか、相手に伝わるのかというところを大切に、紙やWeb、映像やイベントといったさまざまなアウトプットの特性を考えてベストなものをつくる。いろんなアウトプットを組み合わせることもあれば、新しいコミュニケーション手段をつくることもあります。
全員がデザイナーで「越境する」という想いもあるからなんですよね(▷参照記事 越境するコミュニケーションデザイン|ひらくデザイン)。
「もっとこうしたらよりいい社会になる」「わくわくするような社会をつくりたい」といったビジョンを描いて、そのビジョンに向かって周りを巻き込みながら伴走していけるのもデザインの力だと思っています。それまで学んできたことやアウトプットの形に固執せずに、いろいろなものにチャレンジしながら、「わくわく」をつくる仕事に自分も楽しみながら携わってもらえたらなと思います。
日髙:今(2020年4月時点)、このような状況下で就職活動をするのは大変なことだと思っています。
私たちも「学生のみなさんに直接会いたい!」という想いがあるので、オンライン面接となってしまうことに歯痒さがあります。でも、私たちも一生懸命みなさんのメッセージを読み取るようにしますので、緊張せずにありのままに面接に臨んでもらいたいなと思います。困ったことがあればいつでも質問をしてくださいね。
こういう時代だからこそデザインで何ができるのかということを、私たちも日々考えながら仕事に取り組んでいます。まさに「デザインでひらく、デザインをひらく」に通じるかなと。デザインの力で世の中をよりよく、明るくしていくというところに貢献していきたいです。
コンセントに興味をもって入社していただけることなったら、仲間として一緒に、デザインを通して世の中をよりよくしていきましょう。ぜひ応募してください。
◎プロフィール
日髙 絵理(HIDAKA Eri)
Human & Cultureチーム人事室
PR会社の営業、不動産会社の採用を経てコンセントに入社。コンセントでは新卒採用から中途採用まで採用イベントの企画・実施など、人事企画を担当。