Naoko Kawachi
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Naoko Kawachi

こんにちは。旅するパーソナルスタイリスト、河内チビラーシカです。

サストコ内にある『コンセント世界行脚』のデザインをしてくれている、デザイナーの本多康規君(通称:やすきち)と、この度「コンセントおしゃれ行脚」というコンテンツを作るべくユニットを結成しました。

河内チビラーシカとほんだやすき君でおしゃれ行脚コンビを結成

なので、今回は急遽「コンセントおしゃれ行脚」vol. 1として、やすきちとともにお送りします!


さて、本題。

台風が来たり、1日の気温差が激しかったりと色々ですが、ともかく涼しくなり(むしろ今週から突然寒くなり)、おしゃれの季節がやっと到来。

毎日ウキウキしますね!

私自身は正直それほどトレンドを追いかけるタイプではないのですが、とはいえ今季とても目に付くトレンドといえば、チェック。特に千鳥格子とタータンはかなり盛り上がっているようです。

例えばタータンチェックっていわゆるこんなやつ

その2つに限らずチェックは定番の柄でもあるので、特にトレンドを意識せずとも身に付けているケースは多いかもしれませんね。

社内をざーっと見回してみてもこんなにたくさん!

【社内のチェックな人々】

ある日の阿部ちゃん。金ボタンジャケットにタータンチェックのネクタイ。プレッピーな感じ。

別の日の阿部ちゃん。チェックのジャケット。色が抑えめなので派手すぎないものの阿部ちゃんのキャラはいい感じに表現されてます。

amu総研古賀さん。チェックのシャツ。デニムと合わせてカジュアルに。

青松くん。チェックのシャツ。

遠目にはネイビーのシャツに見えましたが、近づくといろんな色が入っています。極細コーデュロイの生地も暖かそう。

ある日のバネくん。ブルゾンの中にチェックシャツ。ブルーとオレンジが入っているのでフレッシュさが感じられます。

BNN安藤さん。目の細かいチェックシャツ。ソールにちらっと赤が見えるブルー系のスウェード(でしょうか)の靴とカラーがあってますね。

経理の堀越さん。ブルーベースのブロックチェック。喉元までボタンをしめた着こなしで、色味もあいまって誠実感が出ていますね。

稲垣さん。遠目にはブルーに見えるチェックのボタンダウンシャツ。

近づいてみると、実は赤も入っている目の細かいチェックでした。

家内さん。ジャケットのなかにブルーと赤のチェックのシャツ。カラーディファレントタイプの白襟で清潔感が強調されていますね。また生地が、光沢も感じられるブロード(かな?)ってあたりも、カジュアルさよりもきちんと感が出ています。外出時も安心。

計良さん。モノトーンのギンガム系チェックのオーバーサイズシャツ。丈感など難易度高そうなアイテムをさらりと。スタイリングテクがいくつか入ってるけど、本人は多分意識せずにやっていそう。

マイマイ。バーバリーブルーレーベルのブルーと黒のチェックジャケット。色数を押さえつつボトムに明るいショートパンツを持ってきているのでシックになりすぎず軽快さと若さも表現できていますね。

マリオ。赤のギンガムチェックボタンダウン。ツイードジャケットの質感に負けずにうまく引き立てています。

遠目にグレーのパンツもよくみたらハウンドトゥース(千鳥格子)でした。千鳥格子もチェックの仲間ですよ。

法務の松本さんと総務の永谷さん。2人ともロールアップで「仕事やるぞ」感。松本さんはボタンを2~3つあけて首周りがすっきり。永谷さんの方は、パールのネックレスを合わせほどよく女の子らしさも表現されています。

まやちゃん。さすがおしゃれ番長。トラディショナルなスコットランドのブラックウォッチのラップスカートに白シャツで清楚な印象なんだけど、重めの色と艶感のある厚めの面を持った髪型、黒(茶?)のレザーブーツでハードな印象を残し、ザ・トラッドにならないモード感が出てます。

袖のロールアップと第一ボタンをはずした着こなしでヌケ感も。

ミキヤくん。ブルーとパープルベースのブロックチェック。パープルがミキヤくんのミステリアスな雰囲気にマッチ。ところどころ白も入っているので暗くなりすぎることもなく爽やかです。

中澤さん。ギンガムチェックのワイドパンツ。よくみたら裾がジグザグになったディテールで主張のあるパンツ。モノトーンで揃えているのでうるさくないし、アーティスティックな印象です。髪を一つにすっきりとまとめているところも合っていますね。

Nさん。アーガイルチェックのジップアップニット。アーガイルはスコットランドのアーガイル地方の氏族のタータンをルーツとしている格式ある柄です。伝統も感じられ、着物やお茶の嗜みのあるNさんにぴったり。

おじさんおばさん(川崎さん)。よく見えませんがダークカラーのグラフチェックでしょうか?カジュアルな普段着として、肩肘はらないリラックス感があります。それにしてもいくらオフィスが広いからといって、リラックスしすぎ!(いいなぁ〜)背後には特別出演の田中さん。

坂従さんとしほちゃん。坂従さんはハーフパンツだけど深い色でかつシャツの色との連続性を作っているので子どもっぽくはなっていませんね。それからこうやって柄の大きさ違いのシャツで見比べるとわかりますが、柄の大きさと体の大きさがあっているとしっくりきます。比較的小柄なしほちゃんは、柄も丈感もコンパクトなシャツを選んでいるので、より等身バランスがよく見えます。

坂従さんのはアディダス。

しほちゃんのはコムデギャルソン。

佐藤さん。鮮やかな赤とブルーのマドラス系チェックのシャツ。明るい色なので顔周りが明るく見えるのと、ボトムスをダークカラーでしめているので、全体的に視線があがります。

社長室永井さん。ギンガムチェック(でしょうか)のパンツ。黒一色よりも重くなりすぎず、個性も出て、トップスのパープルを引き立てています。

進藤さん。ブラウン系オーバーチェック(かな?)シャツ。インナー、ボトムス、靴とも、ブラウンとネイビーに色を絞ったスタイリングで落ち着いたアメカジ。さすがアメリカ在住経験のある進藤さんです。

陶山さん。チェックのロングシャツにカーディガンをあわせているのかと思いましたが、異素材ミックスのシャツチュニックでしょうか。落ち着いた色と温かみのある素材感で優しいお顔立ち(お顔を掲載できなくて残念!)にあったほっこりした印象ですね。

総務の宇田さん。ネイビーと白のチェックボタンダウンシャツ。袖口ロールアップですっきり。ちなみに一緒に写っている田中さんのシャツはパッと見ギンガムに見えますがドットだそうです。実際に私が見たわけではないのでなんとも言えませんが、もしかしたらピンチェックかもしれないです。

ユカリン。一見、どこにもチェック入ってないじゃないかー!!!と思いますが、

ここに入ってました。タイツがチェック。セクシー。

頑張って探さなくても、すれ違う人、すれ違う人、チェック。といっても過言ではないほどいっぱいいて、ご紹介できたのはごく一部です。

同じチェックといっても、いろんなアイテム、色、柄がありますね!
写真撮影や被写体にご協力いただいたみなさんありがとうございます。

【事例】

さて、冒頭にも書きましたが、チェックってとても身近な柄なので、世の中の多くの人が、案外意識せずに普段のコーディネートに取り入れています。それゆえ(?)、特にチェックのシャツに関しては、理系オタクのユニフォーム的に揶揄されることがあったりもしますね。

例えばこれ。

NAVERまとめ|大学生この服装多すぎ! Twitterで話題【ファッション】
http://matome.naver.jp/odai/2136239953823462101

じゃー、チェックのシャツっていうのは理系っぽい、オタクっぽいアイテムなのか?

もちろん、そんなことはありません。

社内のチェックな人々の写真を見ても、必ずしもみんな理系のオタクにみえるわけではないでしょう?

要は他のアイテムとの合わせ方や着こなし、サイズ感がキーなんです。

逆に言えば、「今季のトレンドだからチェックのもの身に付けてればお洒落なはず!」ということも残念ながらありません。

でも、ファッションに興味がない人や自信がない人にとっては、「そうは言われても何を気をつけたらいいかさっぱり分からない」というところだと思います。

そこで、相棒のやすきちに、事例を見せてもらうことにしました。

こんなチェック柄のシャツを題材にスタイリングを3つ組んで、それぞれ説明してもらいましたよ。

スタイリングに使うのはこちらのシャツ

◆スタイリング1つめ 

セットアップの崩しとして。
個人的にはチェックはカジュアルダウンとしての使い方。
スニーカーも同じく。
他のアイテムをシンプルにすることでチェックシャツを主役に。
緑は黒と合わせるとやや重くなるので、セットアップはライトグレーにしてみました。

◆スタイリング2つめ

ベタにアメカジ風。
パーカーとの相性は抜群。同系色の黄緑にすることで上品にまとまる。
パーカーはジャストサイズじゃないと野暮ったく見えるので注意。
ドラマ『リーガル・ハイ』でガッキーも同じ色の組み合わせをしていましたが、黄緑 × ベージュは今とても旬なのだ。きっと。笑
インナーとしてシャツを着回したいのなら、ワンサイズ大きいものを購入すべし。
そうすることで、裾や袖から適度にチラ見せして、ワンランク上のレイヤードを実践できる。
どれくらいの幅を出すのがちょうどいいのかはこちら(↓)の写真を参照。

足下はカジュアルになり過ぎないためにブーツインでスタイリッシュに。

◆スタイリング3つめ

一枚でさらっとチノパンと合わせてもかわいい。
パンツのシルエットはスキニーでもダボダボでもなく、ルーズテーパードが気分。袖はロールアップしてこなれた感じを演出。やや物足りないと感じたら小物のブレスウォッチでアクセント。

ここからはチェックについて一言物申す!って感じで、やすきちからの追加コメントです。

チェックって個人的にはとても難しいアイテム。
もうちょっとさっぱりとした外見だったらきっと似合うだろうに。ボーダーもしかり。
だから柄を選ぶときにはとても慎重になります。
あと、チェックを着こなすポイントとしては、その分量かな。

上記で示した通り見える部分の量をあの手この手でコントロールすることが、チェックを攻略するポイントかなって思うんですよね。

たとえば、総丈のチェックパンツがおしゃれに見えにくいのはそのせい。
やっぱり分量としてオーバーなんですよね。

そういう意味でも女の子はうらやましい。
膝丈くらいのチェックスカートや、さらりと羽織るチェックのストールは、分量としてはちょうどいいなって思う。

ボーダー、ドット、と並ぶ普遍的な王道柄のなかでの位置づけとして捉えてみると、チェックは一番取っ付きやすい気がします。

ボーダーやドットは、ピッチや目の大きさで多少の印象の差異はあるけれど、柄の種類で考えたらこんなに多様性のあるものはないかなって。

だから、自分に似合うチェック柄ってきっとあると思うし、それを見つけられたら着こなしの幅もぐっと広がるのだ。

スタイリングのところで、チェックはカジュアルダウンとしての用途が大きいっていったけど、もう一つ気になる使い方はトラッド。

僕が愛用しているダッフルコートやピーコートの裏地も実はチェック。これは完全にカジュアルではなくトラッドな雰囲気を狙ってる。

個人的には女の子は、例えばブラックウォッチのプリーツやショートパンツに、白のシャツやグレーのシンプルニットを合わせてたりなんとするとぐっと着ます。足下はドレスシューズでもブーツでもかわいいですけど、黒がきっとベスト。

やすきち、ありがとう。女の子にも参考になるコメントがいっぱいありましたね!

さて、人にやらせてばかりで批評家になるのもビミョーなので、一応私の事例もご紹介しておきましょう。

◆スタイリング1つめ

この日は、夜、長谷川さんの登壇同行でschooへ。schooは学校がコンセプトのオンライン生中継無料授業サービスです。長谷川さんは「先生」と呼ばれ、視聴者は「受講生」と呼ばれます。というわけで私もスクールガール風で行くことにしました。

schooでの長谷川さんの授業「いま、UXについて世界の最先端で起こっていることを学ぶ」(録画)も見てね!

カシミアのケーブルパッチクルーセーターに、ベージュのスウェード調生地のトラペーズスカート、チャコールグレーのタイツに、ポッテリとしたグレーと黒のサドルシューズ。そしてグレーのベレーとバーバリーチェックのストール。

インにした白シャツは、コンパクト目の襟を立てて首周りに立体感と明るさを加えています。袖口にも白をさすようにして少し軽さも。ポイントは素材感や色。もうアラフォーなのでそれなりに上質な素材のものを取り入れないと、単に若作りしてるおばさんになってしまいます。ウールのバーバリーのマフラーだと「ザ・高校生」になってしまいますが、このスタイリングで使ったストールはカシミヤ。そして伝統的なバーバリーチェックの裏面はなんとアニマル柄。ちょっと大人の余裕的なものを見せるのも良いかと。色も控えめに。

ちなみに、赤と緑と黒が使われるようなチェックもスクールガールっぽさも出るかなと思うけど、かなり計算しないと大人には正直厳しい。もちろん、そういう色のチェックを大人が着ちゃだめ!ということはなくて、ロックテイストに寄せてハードさを出すとか、シルエットにこだわってモード感を出すとか、そういう風に考えることはできるかなと思います。

◆スタイリング2つめ

先日、やすきちと話していた時に「河内さんは、スクールガール風だったら(スタイリング1つめのでもいいけど)ミニスカートとかもっと若い感じのチェックでも似合うんじゃないですかね」と言われたので、早速トライ!

キャメルカラーのウール素材のスペンサージャケットに、アイボリーの前立てフリルスタンドカラーのブラウス、ブラウンの箱ひだ(ボックスプリーツ)ミニスカ、ブラウンのレースアップブーツにブラウンのタイツ、そして黒エナメルのつばのついたグレーのニットキャップ。

全体的には茶系でまとめて色数も抑えたので、若さ炸裂な印象にはなっていないはず。チェックのミニスカでも色が深く、またタイツとあわせているので30代女性でもまぁ着れるかなというところ。このスカートを買ったのは10年も前で、まだピチピチだった時だけど(遠い目…)。

スカートのチェックは、全体の印象としては、シルバーのラインで格子の切られた大きなグラフチェックのようだけど、グラフの目のなかをよく見ると、ハウンドトゥースかガンクラブチェックにも見えます。

帽子はキャメルカラーか黒のベレーにしようかとも思ったけど、このスタイリングにドハマリしすぎるので、スカートに入っているメタル素材のシルバーとのつながりを取って、グレーのニットキャップを選び少しハズしました。

スペンサージャケットやキャップのディテールなどから少しブリティッシュテイストに感じられるかも。

【チェックを自分のものにする】

繰り返しになりますが、チェックはこれだけたくさんの色や柄があるにも関わらず、身近でもあるゆえ、没個性にもなりがちです。

没個性が悪いわけではないけれど、(特にコンセントのメンバーは)せっかくデザイン会社にいるのだし、もっともっと自分らしさを追求した着こなしを楽しんでみたらいいと思います。

何も新しいチェックのシャツを買え、と言っているのではありません。
「いつもだったらこうやって着ちゃうけど、今日はこうやって着てみようかな?」と、毎朝着替える時に工夫するクセをつけてみるんです。

この記事の前半でご紹介した、社内のみんなのチェックをもう一度見てみてください。

ある人はボタンを2つ3つ外していたり、ある人は袖口をまくっていたり。ある人はジャケットのインにして視線を集める工夫をしていたり、ある人は羽織りとして機能的に使っていたり。事例には入らなかったけど、腰に巻くのもありますよね。腰回りをカバーできるだけでなく、全体のシルエットにリズムが生まれます。

とはいえ、それが必ずしも自分に似合うとは限りません。人それぞれ体型も年齢も顔立ちも違いますしね。

やすきちは179cmも身長があって細身です。紹介してくれたスタイリングは彼だからこそ似合うという面もあるかもしれません。

ちなみに私は149cmしかありません。(肌年齢はさておき)比較的童顔で小柄なので年の割にはスクールガール風がわりとハマるというのも現実です。

自分の特徴(短所も長所も)を意識して、自分に似合う、むしろほかの人にはできない、そんな着こなしを探すつもりで、朝の着替えをするのも楽しいですよ。

ところで、さんざんチェックについて触れてきましたが、そもそもチェックをはじめ、柄物って着たことなくて敷居が高い!と思ってる人もいるかもしれませんね。

その時はやすきちのコメントを思い出してください。分量のコントロールです。体の大きな面積を占めるジャケットやシャツには抵抗があっても、ストールやネクタイ、ポケットチーフなど小物からだったらトライしやすいかもしれませんよ。

そして、またまた繰り返しになりますが、あくまで「このアイテムだからお洒落」「このブランドを着てればOK」ってこともありません。

デザインする時と同じで全体観を持つことが大事。そこが難しさでもあるのですが、お洒落に興味や関心がない人でも、ある一定レベルまでお洒落になることは可能です。なぜなら、普段の仕事でやっているデザインと考え方が概ね同じだからです。そのことについてはまたいつか詳しく。

これからますます寒くなって、重ねるアイテムも増えてきます。
ぜひぜひ、楽しいおしゃれ生活を!

最後に、「コンセントおしゃれ行脚」では、「こんなテーマやアイテムを取り上げて欲しい!」というリクエストも受け付けてます!
(受け付けてることにしたけどいいよね、やすきち?)

ぜひぜひ、私かやすきちまで直接、あるいはFacebookのサストコページまで〜。

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