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AZ GROUP INTERVIEW

特集「AZグループをひも解く」 インタビュー:7

「よりよいもの」への探究心で、モノを組織を社会をもっとよく

PIVOT, Inc. [株式会社PIVOT]

2014年11月にAZグループに新たに参画した株式会社PIVOTは、 「世の中を“もっとよくする”ものづくりを」をテーマに、Webサイトやアプリなどの企画から開発まで行う会社です。
サストコ編集部員はじめ、コンセントのメンバーがPIVOTのメンバーと話したり、オフィスの空気感にふれて共通して感じることは、「コンセントと近い」ということ。なぜ近いと感じるのか。仕事内容や社風、メンバーのパーソナリティなどからわかるかもしれない。
そこで、チームマネージャーを務めるプログラマーの小林さんと、プロジェクトマネージャーでディレクターの浜田さんにインタビュー。
お話一つ一つに、「よりよいものをつくりたい」という想いがベースにあることが見えてきました。

浜田 雅昭さん Masaaki Hamada

株式会社PIVOT 羊チーム マネージャー/プロジェクトマネージャー/ディレクター

Q. ふだんの仕事を教えてください。

最初のオリエンテーションのタイミングから入って、企画・提案する場合もありますし、画面の設計や情報設計をしたり。アカウントを担当しつつ、制作を最後まで見ています。

数年前までは、コーポレートサイトやオープンソースを使ったECサイトなどが多かったのですが、最近では僕も小林も、「Webサイト」という括りではない、規模の大きいプロジェクトに関わるようになってきています。たとえば、一つのサービスとしてアプリケーションをつくったり、クライアントの他のサービスとPIVOTがつくったサービスが連携するように設計をしたり。単独で完結するWebサイトの開発は個人的には減っている印象です。

小林 哲也さん Tetsuya Kobayashi

株式会社PIVOT 兎チーム マネージャー/プログラマー

Q. ふだんの仕事を教えてください。

プロジェクト業務においてはプログラムを担当することもありますし、システム案件の場合はチームを管理したり、全体のシステム設計を考えたり、クライアントと交渉したりしています。

業界的にもそうなんですが、いろんな技術がどんどん開発されることによって、PIVOTがつくらないといけないシステムもいろいろなものとの連携が必要になり、より複雑になってきています。

※所属先は、2015年1月取材時点のものです。

入社背景からひも解く

未経験でプログラマーに

岩楯小林さんは職種はプログラマーですが、もともとプログラミングのお仕事をされていたんでしょうか?

小林さんいえ。今年(2015年)の4月でPIVOTに入社して10年になるのですが、未経験でプログラマー職に採用してもらいました。

浜田さん小林さんたちの時代こそ、本当に叩き上げですよね。だって情報やソースがまだそんなにない中でFlashが出てきたりという時代ですもんね。

河内現場経験はなくても、大学でコンピューターサイエンスを勉強してたりということは?

小林さんしていないですね。ただ、PIVOTに入社する前の半年間、デジタルハリウッドに通いました。全くゼロの状態ではさすがにまずいので。

岩楯プログラミングをやりたいと思うようになったきっかけはなんでしょうか?

小林さんもともとプログラミングをやりたかったわけではなくて、Web業界の仕事に就きたかったんですよね。デジタルハリウッドに通い終わってから仕事を探している中で、候補にした会社のうちの一つがPIVOTで、たまたまそのときにプログラマーの募集があって応募したという。

岩楯PIVOTに応募しようと思った決め手はどこですか?

小林さん募集記事を見て、会社の雰囲気がよさそうだなとは思いましたが、未経験なので自分からの条件を出すというよりは、入れてもらえればありがたいという気持ちでした。

異業種からPIVOTへ

岩楯浜田さんはプロジェクトマネージャー/ディレクターですが、PIVOTに入社する前も同じお仕事だったのでしょうか?

浜田さん僕は入社4、5年目になるのですが、前職は今とは全く違う仕事で、いろいろな飲食店を展開している会社でお店のマネージャーをしていました。

岩楯異業種からの転職だったんですね。

浜田さん特にWebにこだわっていたわけではなくて、なにかつくる方向にいきたいなと思ってPIVOTに入社しました。世の中的にWebにシフトしつつある時代だったので、Webにいこうかなという気持ちはありましたが。

岩楯PIVOTに入社したのはどこに惹かれたからなのでしょうか?

浜田さん小林さんと似ていて、敷居が低いという意味ではないんですが、入りやすい雰囲気があったということがあります。あと、やっているプロジェクトが幅広くて、いろんな業界と関わりがあるというのもいいなと。「入れたらラッキー」ぐらいに思っていて、面接を受けたら採用してくれたので、他社は受けませんでした。だから僕も、ディレクターやプロジェクトマネージャーとしての経験はPIVOTで積みました。

岩楯お二人とも未経験で入社されているんですね。

浜田さん今でも未経験採用って多いんですよね。鈴木薫さん(PIVOT 取締役)の眼力採用(笑)。

小林さん(笑)感覚が鋭いんですよね。「この会社でやっていけるか?」というフィーリングを大事にしているところがあるかなと。実際、未経験で入社して今エンジニアとして活躍してくれている人もいますし。

浜田さんディレクターにも多いですね。出自も違う業界や業種というのは少なくないかなと思います。

熱意があればバックアップしてくれる

河内お二人が入社された時点で、教育体制が整っていたということでしょうか?

小林さんスキルアップに対してお金をかけるというのは許容してくれていましたね。たとえば、技術書籍などを買うことが奨励されていたり。

浜田さん実際の仕事の中で得たものが大きいですね。僕の場合、宮嵜泰成さん(PIVOT 代表取締役 社長)が責任者で、実務を僕が担当するといったプロジェクト体制が多く、その中で宮嵜さんにいろいろ聞いたり、いざというときに宮嵜さんが喋っている振る舞いとかを見ながら、プロジェクトマネジメントについて学んでいきました。

スキルアップの面では、鈴木さんから「ディレクター職だから、マーケティングのことも知っておこうか」と声をかけてもらい、セミナーに行かせてもらったりというのはたくさんあります。

個人の意志を尊重してくれるので、熱意があればバックアップしてくれるんですよね。スキルアップの意識はエンジニアがやはり一番高いと思います。

小林さんシステム関連は技術がめまぐるしく進化していくので、やっていないと仕事についていけなくなりますからね。

組織体制からひも解く

課題を解決する体制づくり

岩楯小林さんは「兎チーム」、浜田さんは「羊チーム」のマネージャーですが、それぞれどんなチームなのでしょうか?

小林さん今は「羊チーム」と「兎チーム」の2チーム体制なんですが、昨年(2014年)までは、自社サービスを開発する役割をもった「隼チーム」というチームもあり、スマートフォンアプリの「観光地ですよ。」シテダマ[SHITEI - DAMASHII]といった自社サービスをつくりました。

もともとはチームに分かれていなかったのですが、50名ほどの規模になり、少人数のグループのまとまりとして仕事をした方が効率的だしコミュニケーションもとりやすいだろうという考えがあってチーム体制ができました。「隼チーム」が自社サービス開発を役割としていたように、「兎チーム」は長期大型案件を、「羊チーム」は新規案件や小回りが必要な案件を担当するといったように、チームごとで担当する仕事の種類も定義して。

そこから今の2チーム体制にしたのは、職種ごとの教育や管理面の課題を解決するためです。もとの各チームにはマネージャーの他にサブマネージャーがいたのですが、僕や浜田がマネージャーを務めている両チームとも、サブマネージャーがたまたまエンジニアだったんです。そうなると、たとえば僕のチームでは、ディレクターやデザイナーが困っているときに適切なアドバイスをするのが難しいことがあって。「羊チーム」と「兎チーム」の2チームにした上で、チームの中に職種ごとのグループをつくり、各職種のリーダーを設けました。
もともと職種間の連携は強かったのですが、1チームの中に全職種を集めたのは、横のつながりをさらに強化するという考えもありました。

少しの変化で、よりよい方向に向かえる

岩楯プロジェクトの対応力や職種ごとの教育・管理のしやすさ、職種間の強い連携を兼ね備えた体制になったんですね。
新体制でも引き続きチームマネージャーを務めるお二人は、それぞれどんなチームにしたいと思っていらっしゃいますか?

浜田さんそれぞれの職種にリーダーが必要だということは、以前の体制から個人的にも課題に感じていたことなので、今の体制になったことで、職能ごとのベースアップを体系化したいというのがまずあります。

あと、キャリアパスが見えづらいのも課題だと思ってるんですよね。たとえば、サブマネージャーには誰でもなれるのかといったときに、自分の職能とは関係のない別のレイヤーで決まるように感じていて。ですので、新たにできた職能ごとのリーダーというポジションが、メンバーにとってなりたいものや近づきやすいものになると、キャリアパスも見えやすくなるでしょうし、チームとしてももっと能動的に動けるんじゃないかなと期待しています。

岩楯効果はいかがでしょうか?

浜田さん今の体制になってまだ一ヶ月ほどですが(2015年1月時点)、小さな塊があった方がコミュニケーションもとりやすいですし、モチベーションにもつながりやすいということは、実はもう感じ始めているんですよね。体制や評価ポイントを少し変えるだけでよりよい方向に向かえるんだなと。それがプロジェクトの品質や教育の向上につながればなおいいなと思っています。

小林さん浜田くんの言ったことと重なりますが、職種ごとにまとめることで、各リーダーからメンバーへの細やかなケアをしていければいいなと思っています。リーダーから報告をしてもらったりして、チーム全体をうまく管理して、みんなが働きやすい環境や体制をつくっていくことができればいいなと。

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