サストコ
Author:
サストコ

「頼まれごとは、試されごと。」稲垣智彦

Q1.4月にコンセントに入社する新入社員へ向けてメッセージをお願いします。
社会人1年目なので大変だと思います。初心忘れず、がんばってくださいね。

Q2.ご自身の新入社員時代のエピソートを教えてください。
ぼやーとしていたので、いつも怒られていたような。

Q3.新入社員におすすめしたいこと・ものは?
なんでも良いから、長く続けられる遊び、趣味、習慣を持てると人生面白いよ。

Q4.座右の銘を教えてください。
頼まれごとは、試されごと

稲垣 智彦(いながき・ともひこ) 株式会社コンセント 取締役
プロフィール

Tomohiko Inagaki

サストコ
Author:
サストコ

「何とかなる !!」計良拓行

Q1.4月にコンセントに入社する新入社員へ向けてメッセージをお願いします。
これからコンセントで働いていくということで、
不安も多いかと思いますが、誰にでも社会人1年生の時があり、
失敗もしながら、成長していくものです。

自分に何ができるのか、何をするべきなのかを考え、
自ら行動するということを忘れずに、
人には負けない何かを見つけていってもらいたいと思います。

モノやコトを創る仕事の先には、必ずヒトがいます。
そのことも忘れないでください。

世の中も会社も変わり続けます。
分からないこともたくさんあるかと思いますが、
常に新しい物事への好奇心をもって、チャレンジしていってください。

Q2.ご自身の新入社員時代のエピソートを教えてください。
コンセントには、設立時に声をかけてもらい、働き始めました。

合併前のアレフ・ゼロのオフィスに間借りして、
今はC会議室に置かれている1つの大きな机を囲んで、
好きなところに座って仕事をしてました。
とは言っても、すぐに座る場所は固定化されてしまいましたが。

気がつけば10年も経っていることに驚きですが、
右も左も分からないまま、色々と引っ張りまわされ、
仕事をしながら、色々なことを学ぶ良い経験になりました。

Q3.新入社員におすすめしたいこと・ものは?
最近で言うと「NHKスペシャル」。
テーマは政治、自然、歴史、科学など色々ですが、
日本のテレビ局だと、NHKくらいしかできないだろうな
というものとか、見応えあります。

Q4.座右の銘を教えてください。
何とかなる、何とかする
(あまり、座右の銘など考えたことはないですが)

計良 拓行(けら・ひろゆき) 株式会社コンセント 取締役
プロフィール

Hiroyuki Kera

サストコ
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サストコ

「志」吉田望

Q1.4月にコンセントに入社する新入社員へ向けてメッセージをお願いします。
世界の全ての組織は「個人」と「集団」で成り立っています。おそらく入社は、皆さんがしっかりとした規律を持った集団との出会いですが、人間は案外その仕来りやムードになじむのは早いものです。その際に是非自分の「個人」=個性をキープし続けてください。アイデアや着想、センス、バランスの感覚など、デザイン会社で求められるプロとしての技量の向上は、しっかりとした自己認識がないと、育って行かないからです。そして企業のブランドは、個人と組織の志(こころざし)や方向をまとめる大事な要素。コンセントのブランドをもっと大きく確かなものにするために、これからの皆さんの活躍を楽しみにしています。

Q2.ご自身の新入社員時代のエピソートを教えてください。
一番ショックだったのは入社して3年後、 ABCDの査定で Dにまでなってしまったことです。Dは10人中一人しかいないのです。東大まで出て同期でビリか・・・そしてその理由を考えたのですが、自分が思ったこと、正しいことをその瞬間に口にしていることに気がつきました。例えばクライアントが「どうかな?」と無理難題を言ったときに、その場で計算がたってしまい「無理です、なぜならば(滔々)」と返答をしていました。先方は「無理を承知で頼んでいるのにその態度か」と激怒をいたします。こういう剣呑な態度は上司に対してもそうでした。Dの反省をしてからは、例えば、無理難題を言われた場合は即答をさけ「努力します」といって、二時間ほどゲームセンターで時間を過ごし、その後「あのあと二時間考えたのですが、やっぱり・・・」と切り出すと先方も「いや、俺も無理だったかなと思って」となるものです。自分の意見がネガティブであっても「そういう考え方もあるんだなって思いました。でもちょっと一つだけ・・・」みたい思いを飲み込む返し方を覚え、それからは順調に出世しました。今思えば、それは僕がようやく大人になった瞬間だったのでした。しかしそれを電通で20年間つとめた頃にいろいろなことが起こり、「自分を隠すことで大人になった自分」が急に嫌になってしまい、電通を辞めて独立しました。(まあそこまで単純でもないのですが)そして、独立してからはそして初老の域に達するにつれ、若干もとの「子供」に戻ってしまったように思います。

Q3.新入社員におすすめしたいこと・ものは?
そうですね、パソコン以外の身体を動かす、身体に関わることをお勧めします。きっと会社では一日10時間ぐらいパソコンに向き合うことになると思うし、また身体で覚えたこと、例えば絵をみても美術館の風情、その場の匂いや人々のざわめき、など五感を動かすことで覚えた総合情報は、知識としてだけでなく感覚として血肉化して、発想の資産になっていくように思います。

もう一つはビジネスに関心を持ってほしいと思います、皆さんが直面するクライアントとがどういうビジネスモデルでどのような競合状況にあり、そのメンタリティ、組織、予算の仕組みなどによってどう意思決定が左右されるのか。いいデザインを通すためにもビジネスについて熟知していて、クライアントを根本から説得することが重要になってきます。ビジネス系のオンラインマガジンを眺めたり、興味がある企業のビジネス書を読んだり、さらに興味のある人は損益計算書の読み方を覚えてクライアントの健康状態が診断できるようになってもらいたいと思います。色んな意味で人生の役に立つ知恵になっていくと思います。

Q4.座右の銘を教えてください。
座右の銘ではないのですが、広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由(同名の書あり)を知り、私たち人間だけが130億光年のこの宇宙で自意識を持って生まれた存在であると確信しています。目も眩むようなその驚きをもって日々を過ごせたらいいな、と思って・・・でも結構無為に過ごしてしまっています。

吉田 望(よしだ・のぞむ) 株式会社コンセント 取締役

Nozomu Yoshida

サストコ
Author:
サストコ

サストコ 010

Contents
◆特集

Vol. 010|インタビュー「チーム(ラブ)銭湯」

◆コンセント世界行脚
Vol. 009 |Service Design Global Conference in Paris

◆勝手に伝わるしくみ
勝手に011 | ビックロの店舗デザイン

toru watanabe
Author:
toru watanabe

みなさ~ん「ビットからアトム」してますか~?

どうも、エクストリーム系デザイナーの渡邊です。
前回、紙のデザイナーが3Dロストバージンストーリーをしたためさせていただきました。

⇒ 前回の記事: 3Dプリンターがコンセントにやってきた!

写真をベースに3Dモデルを作って、それをプリンターで出すというところまでお話をさせていただいたのが前回。
さて今回は…

メイン:もうちょい精度をあげた3Dモデルを作りたい!!macで!
サブ:でも3Dソフトとかわかんないから、簡単にどうにかなんないの!?

というお話。
紆余曲折して出力までこぎつけるまでをそのまま書いています。

とりあえずスペックから。
それぞれのソフトについては後ほど語りますのでざーっと紹介。

渡邊の仕様
★twitter: @_wato(たま~に、まともな事いいます。)
★29歳/男
★デザイナーとしてもうすぐ7年目。主にエディトリアルデザインをやってきました。
現在は、紙モノのデザイン、Webデザイン半々くらいの感じです。
3Dのソフトは正直使ったことありません!!

使用ハードウェア
★MacbookPro(OS10.6.8 2.7GHz Intel Core i7 メモリ8GB)
★Replicator 2(3Dプリンター)
★kinect(Xbox 360用)+ 電源アダプタキットが必要です

必要環境
★Xcode <デベロッパー登録が必要
https://developer.apple.com/jp/technologies/tools/
★MacPorts
http://www.macports.org/

3D周りのソフトウェア
★Skanect 0.2(ウィンドウズでは1.1のリリースがありました。)
http://skanect.manctl.com/
★MeshLab <なにかと便利な3Dビューアーソフト 兼 編集ソフト
http://meshlab.sourceforge.net/
★Sculptris <無料でここまでいけるのか!というモデリングソフト。
http://www.pixologic.com/sculptris/

さて、まずは前回の3Dモデルをおさらいと問題点の解決。

3D青木編集長

なんかディテールも曖昧だし、色がなくなると誰だかわからんし。。
脇からなんかマロニーみたいなの出てるし。。

ちなみに、脇から何かが出ているという問題の原因は、積層させながら出力をしていくというプリンター「Replicator2」の性質上、中空にいきなり出力を始めてしまう事(この場合でいうと青木さんの肘にあたる部分の出力)によって、空中でプラスチックが固まるという現象が発生したものでした。

空中にあるオブジェクトのところまで足場を作ってその上に出力をする必要がありました。この件に関しては、「Replicator2」の出力データを作るためのソフト「MakerWare」の出力オプションで、あとから取りはずしが出来る足場を自動で作成するという設定をすることができ、無事に出力出来ました。

オフィシャルの解説動画の6分30秒あたりから出力時のオプションについての説明があります。

The MakerBot Replicator 2 – MakerBot MakerWare
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=YLpWWXOmzw4

MakerWareの「M(Make It)ボタン」を押したあとの画面です。

[Raft]
餃子の羽のような感じで、周りに補強材を敷いてからその上に出力をしてくれる。

[Supports]
空中に浮いている部分を出力する際に足場のようにラフにプラスチックを積み上げていってその上から出力をしてくれる。ちなみに、足場はパキパキと手で取れます。

精度をあげた3Dキャプチャモデルを作ってみよう!

最近は3Dスキャナというものも手の届く範囲のお値段で買えるようになりました。
PARTY主催の「OMOTE3D」のプロジェクトでも3Dスキャナーを使っていました。
ただ、今回は安価に攻めるという裏テーマもありましたので、3Dスキャナの代わりに「KINECT」を使う事にしました。

上がXBOX360用、下がfor Windowsです

「KINECT」については下記の記事も参考に。
サストコ:「デザインを肴に…」カヤックさんと一緒に「Kinect Night」

まずは「KINECT」をマックで使えるようにしましょう

この件に関しては僕はC言語の知識がゼロなので。。
正直、四苦八苦しました。
自分でもなんでインストールできたのか怪しいです。笑

色々なホームページを参照しながらコンソールをイジイジしたら行けました。詳しくはそういう参考サイトなどを読んでいただければと思います。以下にあげておきます。

キネクトハッカーズマニュアル

Mac、Win対応!そもそも「KINECT」が何なのかというとこから書いてあります!今でこそ、オープンな使用が認められた存在の「KINECT」になりましたが、もとをただせば勝手にハックをしはじめたハッカーたちの功績が大きいのですね。と、いうあらまし的なことも書いてあります。

その他ネットで調べるには「kinect」「mac」で検索すると色々な記事が出てきます。
参考にしたURLなどはこちら。(その他にもいっぱい見すぎて忘れました)

http://d.hatena.ne.jp/karaage/20120816/1345129728
http://kikukawayuya.com/2011/11/mac-and-kinect-on-openframeworks/

さぁ、インストールは出来ました。

「KINECT」用3Dキャプチャソフト 「SKANECT」をダウンロードしよう!

SKANECT
http://skanect.manctl.com/

「KINECT」をつないだ状態で、「SKANECT」を起動。
ドライバが無事にインストールができていれば起動します。
インストールが上手く行っていないとデバイスを見つけられません、といって終了してしまいます。

起動したら、STARTボタンをプッシュ!
早速スキャンしてみましょー。

SKANECT上でのキャプチャ画面

試しに青木さんを深夜のオフィスでスキャンしてみました。

おぉ!一瞬にして青木編集長が仮想空間に再現されました!
キャプチャを取得しながらでもぐりぐりリアルタイムに動かせる!
ものの1分でこれだけの情報が取れました!

「KINECT」は赤外線を照射して、ものとの距離を測るセンサーが入っています。なので、青木さんに正面から照射した場合、赤外線が遮られる部分つまり背中側の陰になる部分のデータが取れないのですね。つまり、ぐるっと青木さんの周りをカメラをもって回るようにスキャンを取れば360°青木さんのキャプチャデータが取れるというものです。

ただ、現在このスキャン方法についてはなかなかコツが要るようでなかなか上手くいっていません。

頭の後頭部に回り込もうとしたときに、「KINECT」が自分の位置をロストしてしまい、ポイントデータに欠損が生まれてしまうようです…。

おそらく、スキャンするときに背景にある壁の角や柱などの目印を頼りにカメラが自分の位置補完してキャプチャをマッピングしてくれてるのかなと思います。なので、だだっぴろく近くに目標物がない場所、ガラスが多い場所、太陽の陽が入る場所(赤外線との干渉)、平板な壁が続く場所などでは失敗しやすいように思えます。
ちなみに、メガネなど透明部分や、反射するものもスキャンできません。

BBQ番長阿部ちゃんを出力してみようー

BBQ番長阿部ちゃん

「SKANECT」を使ってキャプチャ後に、「MeshLab」を使って出力したい部分を抽出。

★MeshLab
http://meshlab.sourceforge.net/

背景の壁とか床などの不要なポイントを消します。

ここで、問題が発覚。

「SKANECT」のMac版(2012年2月現在バージョンは0.2)は、XYZ軸上のポイントと、RGBカメラから取得した色データをリンクさせてポイントのデータを生成してくれるソフトです。

取得できるデータはPoint Cloudという、XYZの空間にポイントを打ったものです。3Dプリンターで出力するためには、ポリゴンデータ、Triangle Meshの状態にしなくてはならないという事が発覚。

ポリゴンメッシュとは_Wikipedia

[Point Cloud]から[Triangle Mesh]へ

XYZ空間上にある、無数の点を、線でつないで閉じた形を作る必要があります。そこで、SKANECTで取得できたPoint Cloudデータを、3D出力用のTriangle Meshに変換できないかということを調べました。「MeshLab」でフィルタをかけて生成する方法を見つけました。

動画の4分あたりから具体的な変換方法が解説されてます。

3Shape Point cloud to Mesh
http://www.youtube.com/watch?v=QTfFyh7jrXI

以下やり方メモ。

メニュー >
Filters >
Nomals,Curvatures and Orientation >
Compute Nomals for point sets

メニュー >
Filters >
Remeshing, Siplification and Reconstruction >
Suface Reconstuction: Poisson

無事に阿部ちゃんのメッシュが生成されました。

欠損している部分は「Mesh Lab」で補ってメッシュ生成を自動でしてくれているので、ディテールがすこし甘くなりますね。そして背中から首にかけての部分がが亀の甲羅みたいになってるしwwww

ちょっと整えたいな〜、と思い手軽にモデリングが出来るアプリを探し、粘土をこねこねするような感覚で使えるモデリングソフトを見つけました。

Sculptris
http://www.pixologic.com/sculptris/

Sculptris – Female Head Part I
https://www.youtube.com/watch?v=KrViiOLTWTM

こんな感じで感覚的に3Dモデリングが出来るソフトです。

引っ込ましたり、出っ張らせたりして調整したものがこちら。

だいぶ背中すっきり。

出力しよー

毎回この瞬間がドキドキしながらも楽しい瞬間です。
無事に出てこい阿部ちゃん。
ばばーん。

はい、若干ホラー入ってます。
顔面の前にエクトプラズムでもぶちまけたようなおどろおどろしい箇所があります。実はこれが前半部分で解説した足場[Supports]です。僕はバリって呼んでますけど。そして、そのバリを脱がせたものがこちら。

阿部ちゃん完成動画
https://vine.co/v/bnH6jw52AWi

顔のディテールをスキャンするのがなかなか難しいところですね。二宮金次郎像かと思いましたが。なかなかかわいいです。僕は背中からのアングルが、あぁ、バーベキュー番長の阿部ちゃんだなぁと一番感じられるポイントでした。ちなみに、出力のクオリティはMedeiumです。

まとめ

  • 3Dのキャプチャリングは取り込む環境によって成功するか否かが左右される。
  • 3Dデータは知識と研究意欲があれば、最近は無料のソフトでがんがん作る事ができる!
  • ただ、細かい部分を突っ込んで作り込むにはやはり勉強と環境が必要だと思う。

さーて次は何を出力しようかなー。また面白いものが出来たらシェアしようと思います。

余談

Win用の「Skanect1.1」を使えばメッシュ直取りがリアルタイムに可能のようです。編集機能もなかなか充実しているようです。

Skanect Teaser
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=nbcnRgVNsZk

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

第三弾予告

CONCENTロゴを3D出力してみました。
https://vine.co/v/b1hbt7L61n6

を短めに書こうと思っています。
BLENDERを使ってイラストレータのデータを読み込んで、押し出して…という感じです。

GigazineさんもReplicator2でロゴを出力しているみたいです。
GigazineさんはgoogleSketchUpを使ってましたね。

実際の作り方も詳しくのっていますので、興味のある方はぜひ!普段平面のものが立体になるワクワク感がお手軽に楽しめるのでオススメです。

3Dプリンターでロゴを作るため
自分でゼロからデータを作ってみた一部始終
http://gigazine.net/news/20121207-3d-printer-logo-diy/

ちなみに、記事にある通りでハイクオリティで出力するとGigazineさんと同じような理由で失敗します。部屋の気温を高くするにしても、熱帯レベルやサウナでやらなきゃだめなのかなぁ…と思ってますが。

yutaka sekiguchi
Author:
yutaka sekiguchi

謎の新カメラ「ライトロ」のレポート後編です。
カメラそのものの使用感とその意味性について考えました―。

ライトロ( https://www.lytro.com )というのは、最近弊社で購入した、こんな写真が撮れるカメラのことです。

(前編はコチラ→ 「LYTROがコンセントにやってきた! (前編)」

 


プロダクトと撮影レポ

カメラそのものについて。

lytro Bまずなんといってもこのスタイリング。プロダクトデザイナーの夢みたいなフォルムですね…美大の課題で提出したら怒られそうなくらいの簡潔さです。

が、これが意外とイイ。プリミティブな四角柱の形態を守りきっているので、慣れると案外持ちやすい。両手でつまんだり、片手で握るように持ったり、プロ機材ではないですから、ベストな持ち方の最適化よりも、ナルホドいろんな持ち方が自然に得られるほうがいいのかもねーと思いました。アルミ酸化皮膜処理した金属部分も、ボタン類のまとまったシリコン皮膜処理の部分も、ものすごく質感が高いです。

うん、Macにゴムが付いたような感じ。持ち歩こう、触ろうという気になります。

lytro cd

そしてカメラ全長の2/3がレンズです。絞りなしの全域f/2通し8倍ズーム。どこを切り取ってもおなじ明るさでないと画像の再構築ができないので、こんな大きなレンズになるんですね。シャッターの機構は謎ですが、カチッ、カチッ、と内部でメカの動く意外にしっかりした手応えがあります。これは思ったより撮った感しますね! レンジファインダーで撮っているくらいのフィーリングです。

lytro E

そして背面はタッチモニター。ドットはかなり粗いですが、この割り切り感はいいですね。上面にさりげなくタッチ式のスライダースイッチがあり、ズームなどができます。動きに慣性が効いててなんだかカッコいいぞ。 一点だけ、視野角がものすごく狭いのがホントに残念です。僕は二眼レフみたいなウエストレベルの撮影スタイルも試したくなりました。

lytro F1

ライトロで激写しているようす。なんかちょっと唐突な感じですね…

シャッタースピード、ISO感度、ソフトウェアNDフィルター、AEロックの各種調整機能があり、アクセサリーで三脚アダプタも。暗所撮影、動体撮影なんかもできますね ( https://pictures.lytro.com/lytro/collections/24/pictures/392346 ) 。

シャッターボタンを押すと手ブレしてしまいやすい構造はいただけないですが、そんなことを気にするのは無粋というもの。気軽にパシャパシャいける、完成度の高いフィーリングです。

けっこう手軽な印象で、とにかくトータルでよく出来てます。サッとすぐ撮れる、触って確かさがあるカメラです。

さて、ちょっと持ちだして撮影してみました。
いくつかアップしてみたので見てみていただければ。
https://pictures.lytro.com/sekig/stories/104426

とにかく光量が必要です。屋内でも普通にとれますが、暗いとノイズがすごい。ノイズが多いとディテールが潰れるので、後でせっかくピント位置調整をしてもイマイチ冴えない。一方、明るければ明るいほどディテールが拾えるようです。明るい日中に撮ると、意外に高精細で驚かされます。とにかく明るく撮ることがポイントです。

逆光、動きはダメです。もうまったくダメ。おちついて撮る必要アリですね。持ち方のせいか、微妙に手ブレ…撮影直後にカメラを動かしすぎると良くないようです。そして、壁面の肌理とかディテールで見せるようなものもむずかしいかも。

lytro G

PC作業はちょっと重め。MacBookPro Retina メモリ16GBのマシンでちょっとだけ待つ感じです。4次元のデータですからね…仕方ないか…。

とはいえカメラの操作感がかなりイイので、軽快に撮り歩けます。散歩が楽しくなる感じ。一方、ピント調整機能を楽しむのはけっこう難しいですね。接写気味にすれば効果は大きいですがどうしても絵が似てきます。

何も考えずパチパチやっても楽しめますし、光を読んで工夫してみても楽しめそうなのは意外なところ。スマートなフォルムのお遊びカメラとして持ち歩くのも一興、Light-Fieldカメラとして表現を工夫するのも一興。両面で楽しめます。

 


意味とか意義とか

さて、そんなライトロですが、ついつい「コレの意味って何なの!?」とか考えちゃいました。

写真をやるときの面白さはいろいろありますが、その中のひとつに「機構によって世界の見方が変わる」ということがあります。僕はコレがとても面白くていろんなカメラに手を出してしまったんですが…このライトロも、そんな面白さがあります。

lytro H

見たままを撮れたり、思い通りに撮れなかったり、上から覗いたり、ただ押すだけで撮れたり…

ふつう、写真の露出や構図など、絵づくりを決める要素はすべて撮る人が決めますよね。写真を見る人は、「撮影者を介したものの見方」で対象を見ます。

一方ライトロで撮った写真は、絵づくりを決める要素のうち「ピント位置」や「構図」が“ある程度”鑑賞者に委ねられます。特に、撮影者が何を見ているかをすっきり整理する効果のある「ピント位置」がこれほど自由になるのは大きな変化です。

比較的一方向なコミュニケーション、つまり作品撮り→鑑賞というしくみではライトロはちょっと中途半端かもしれません。ただ目新しいだけかもしれない。だったら素直に一眼レフで撮ればいい。

一転ちょっと視点を変えて、ライトロで撮った写真をみんなで触りながら眺めたり、web上で共有してコメントしあったりした時に真の面白さがでるのでは? と思います。例えば…

・パーティやBBQなど、何人かが集まった時の写真
・変わったモノの接写
・旅行の風景などモチーフが重なる場面

やっぱり、「人が集った時の写真をSNSで共有」が一番面白いかも。
コンセントでは、ナレッジシェアのドーナチュや季節のイベント、ワークショップの記録が向いているかな。

通常、シャッターはカメラの中=撮影者の手の中にありますが、ライトロにおいてシャッターはある意味で外にひらかれています。Light-Fieldカメラというのは的を得た名前で、まさしく「閲覧する場」にシャッターがあるんでしょうね。その場のみんなで(仮想の)シャッターを切りあって、ライブなコミュニケーションが発生する。見えなかったものが見えたりする。そういう使い方が、一番楽しいんじゃないでしょうか。

文字通りに「“場”を持ち帰るカメラ」がライトロなんですねー。

そんなわけで、変わったカメラ、ライトロのレポをおわります。いやあ、写真って、面白いものですね~。。。
ご興味ある方はぜひ試してみてください。楽しいですよ。

yutaka sekiguchi
Author:
yutaka sekiguchi

こんにちはー。コンセント光学担当Sこと関口です。
職業はデザイナー、趣味は写真鑑賞、持病はカメラ(銀塩)です。

さて。
ある朝、ボスのはせがわさんが「これ、買ってみたからレポよろしくー。何に使えるか考えといてね。」と一言。渡されたものがこちら。

lytroこれ、ご存知ですか?
米LYTRO社の「Light-Field capture camera」、ライトロ(https://www.lytro.com)という代物。ふつうのデジカメとはちょっと方式の違うカメラで、Light-Field、つまり光の「場」ごと記録するものです。…はい、まだよくわかりませんね。

ちなみに僕はネットでしか見たことのなかったそれを渡され、あまりに驚き「うおお!!!?!!?!!!!!」としか言えませんでした。眠かったし。眠かったし。

百聞は一見に如かず。これで撮った写真はこんな感じ。
ちょっと写真の中をクリックしてみてください。

ほか作例はこちら↓
https://pictures.lytro.com/sekig/stories/104426

つまりですね、つまりですよ。
「撮影“後”にピント位置を自由に変えられる画像が撮れるカメラ」なんですよ!!! スゲエ!!!!!なんぞ!!!!!!!

以下、「前編:しくみと背景」、「後編:使用レポートと意味とか意義とか」の2パートでお届けします。異様に長いので興味のあるところだけ読んでください。(燃えちゃうんですよ…こういうネタ…)

 


しくみと背景

ライトロで用いられているLight-Field capture技術というのは、通常のカメラと違って「光の強さ、色味、方向」すべてを一度に記録してしまう撮影方式です。いろいろな方式がありますが、ライトロが採用しているのはマイクロレンズアレイ方式というもの。

撮像センサーの前に超細かいレンズを並べて、メインのレンズから入った光を、その細かいレンズごとの単位で「光の強さ、色味、方向」へと光学的に分解。それをそのまま「Light Field」としてマルっと記録します。平面の画像としてじゃなくて、光のシーンごとデータにしちゃうってことですね。厳密には4次元のデータ(ふつうの画像は2次元)なんだそうです。謎。。。

※このジャンルは以前からあるもので、Computational Photography:計算写真学というらしいです。興味のある方はいろいろ調べてみてください。
http://ednjapan.com/edn/articles/1011/01/news113.html

ちなみに、ライトロで使われているレンズは、このコンパクトなサイズの中に数百枚も搭載されているそう。なんということでしょう。。。

で、その「Light-Fieldマルっとデータ」をMac/PCの専用ソフトウェアで後からいじることができる、というわけ。4次元→2次元に再構築しているんですね。といっても操作はカンタンで、iPhotoライクな操作感。シンプルに気になるところをクリックするとフォーカスが合います。

そして、この精度がすごい。平面のデータを仮想的に処理しているわけではないので、かなり自然にフォーカスが変更できますし、ピント位置に応じて、前ボケ効果でディテールが消えたりも(http://pictures.lytro.com/sekig/pictures/548843)。そしてアプリから1クリックでカンタンにウェブ共有ができます。

また、アプリからはJPEG書き出しもできますね。撮影データは特殊な形式で、「11 Megarays」という謎の単位。

Wi-Fi、bluetoothのチップがすでに組み込まれていたり、今後のアップデートも詳しく予定されています。今後のファームアップで、焦点距離、ホワイトバランス、露出などが後から調整可能に。また全焦点画像の生成や、3D画像化、視点の自由な移動(!)などもできるようになるらしい…。もはやSFですね。

このカメラを作ったLYTRO社の創業は2006年。CEOのRen Ngがスタンフォード大学の博士課程での研究から立ち上げたベンチャーです。Light-Field cameraのコストとサイズを劇的に抑える方法を編み出したんですねー。それまでは、巨大な撮影システムを作ってスパコンで処理していたみたいです。

ポイントは、既にあった概念を日常で使えるカタチ=プロダクトやサービス、そしてコスト含めた“世界観”に落としこんだこと。まさしくデザインですね。パッケージされた体験は、こむずかしい理屈を超えて、目の前に「なんとなく使えるかたち」で落ちてきます。

同社はこのカメラで撮影した画像を「生きている写真」と呼んでいるそうですよ。
ではでは、そのライトロの使用感については後編にて。

サストコ
Author:
サストコ

サストコ 009

2013/01/31 11:57

サストコ 009

Contents
◆特集
Vol. 009|インタビュー「読者とデザイン。」

◆コンセント世界行脚
Vol. 008 | Euro IA Summit 2012 in ローマ

◆勝手に伝わるしくみ
勝手に010 | ローカルパッケージデザイン

toru watanabe
Author:
toru watanabe

どうも、エクストリーム系デザイナーの渡邊です。
さて、本日は紙のデザイナーが、
四苦八苦して3Dモデルバージン喪失までをちょっとまとめました。

去年の11月。
「3Dプリンター買っちゃうよ。」
とボスの長谷川さんから声をかけられ。

これ>
MAKERBOT REPLICATOR™ 2

「ほー!!面白そうですね!!
でも何を出力するんですか?」

「何か考えて!」
と長谷川さんにまるっと投げられました。

わー、3Dモデルデータがないぞ!
つくらなきゃ!
でも3Dソフト使えないぞー!!どうすんべーー!
簡単にできて、出力しがいのあるものはなんだろう!?!?

と、考えた。

そうだ、編集長の青木さんを3Dモデル化しよう!
ちょうど3D写真館なるものが話題のさなかこれはやるしかないと。。
OMOTE 3D SHASHIN KAN

■STEP1:3Dモデルを作ってみよう。

そこで、3D初心者のボクにもできて、身近な機材でできることから調べた。
対象をぐるっと一周撮影すれば、3Dモデル化できるらしい。
との情報をキャッチ!

my 3D scanner
123D catch
(ちなみにiPhoneアプリにもなっています! iOS6以降の対応)

[注意] どちらのサイトも閲覧するのにも会員登録が必要。

ということで早速撮影して作ってみた。
ちょうど車の回転板がいい感じの距離感だったので
ぐるっと一周で30枚〜40枚程撮影。

早速サーバにアップ!
my3Dscannerは、1日ほど待つと3Dデータがあがってきた。

おぉ、ぐりぐり動く!!でも。。ちょっと欠けてる。。

つづいて123Dに写真をアップ!
10分くらい待つと3Dモデルが出来上がってきた。

おぉ、こっちは多少ラフだけど全部ちゃんと埋まってる!!

お気づきだと思いますが、このスキャン方法、
写真に写り込むすべてのものの距離を測定しているため、
周辺の環境までも3D化されてしまうという。
予想外で、ちょっとダンジョンっぽくてワクワクしちゃいました

さぁ、3Dデータは出来上がったぞ!
ただ、どれもこれもファイル拡張子が見たことないものばかり!!
.ply .obj .mesh。。。orz

わからない。。
フォトショップでかろうじて開くことはできるが、何もできない。

■STEP2:3Dモデルを編集する。

フリーで3Dデータを編集できるもの調べました。

meshlab
shade for 3D for unity
SkectchUp

上記3つを試しましたが。

いまのところ、meshlabに落ちつきました。
バリを削ったり、背景を消したりして青木さんだけを抽出しました。

■STEP3:青木さんを出力しましょう。

さぁ!プリントしましょ。
説明書、英語じゃん!どうすんの!?
弊社のニューカマーの横山ちゃんにヘルプ!

初期設定にあたふたしながらなんとかセッティング完了。出力用のデータを作るには、MAKERBOT純正の仮想空間レイアウトソフトMakerWareを使います。
MakerWare

仮想空間に青木さんを配置して、っと。

さー出力!
どこからともなく人が集まってきて。
歓喜の声とともに、サストコ編集長の青木さんが出力されていきます。

結構なスピードで、うぃんうぃんいって青木さんが生成されていきます。

その青木さんが足から順々に生成されていく様は、まるでGANTZの転送シーンを見ているかのよう。
機械好きの男子の心を掴んでやまない感じでした。
そのときの様子。

待つこと42分(スピード優先での出力のため)で完成!!
意外とあっという間でした。

一部、空中に素材を描こうとしたため形が崩れていますが。
3Dバージン青木編集長です。

まとめ
空中には材料を固定することができないため、
そういう箇所にはゲタをはかせないといけないようです。
青木さんの脇の下から有機的なプラスチックが出ております。

この失敗から学びました。

とりあえず手探りでなんとかビットからアトムへと、3Dモデルを作ることはできた。
次はもうちょっと3Dモデルの精度をあげた状態で作りたいなと思いました。

次回はキネクトを使った3Dスキャンについて手探りで探してみようと思います。

3Dモデルへの飽くなき探求はつづく。

次回
スキャネクトってなんぞ!?

yuka iwadate
Author:
yuka iwadate

明けましておめでとうございます。

コンセントは今日7日が仕事始め。
新しい1年は、年末年始に帰省してたり旅行に行ったりしていたメンバーからのたくさんのお土産に囲まれてスタート!

会津、浜松、御殿場…と各地のお土産が楽しめました♪

サストコの特集Vol.009に登場してくださった中野さんからは、丹那トンネル上にある丹那牛乳のプレミアムクッキーを☆

美味しい&目でも楽しめるお土産にみんな笑顔で集まっていました。

今年も1年、たくさんのスマイルを作れるようにお仕事をしたいですね。
2013年もコンセントとサストコをよろしくお願いします!!

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