サストコ
Author:
サストコ

ポジション:株式会社PIVOT Director
ニックネーム:はなえ

普段の仕事:
2016年4月より入社しました。現在、デザイナーチームでOJT中です。

出身地:東京都
出身校・学部・学位:
明治大学文学部文学科演劇学専攻卒業(文学学士)
明治大学大学院文学研究科演劇学専攻博士前期課程修了(文学修士)

職歴・経歴:
東京郊外ののんびりとしミッション系の中学高校通っていました。(クリスチャンの生徒も多くいましたが、私自身は家の近所にあったからという理由で入りました…)そのまま付属の大学に行くつもりでしたが、部活でやっていた演劇にはまり、大学でもやろうかなと思いついてしまい、高校3年生の夏から急に勉強を始め、大学では演劇学を専攻しました。
ごくごく普通の大学生でしたが、舞台の稽古をしていたので、そのほとんどをジャージで過ごしました。大学三年生の秋、就職活動をしようとしていましたが、担当教授に声をかけられたの機に大学院に進学、アメリカの俳優トレーニングについて研究を行いました。

趣味や好きなこと:
高校から大学まで演劇をずっとやっていたので、舞台を観に行くのが大好きです。現代劇から海外のもの、古典やダンス…様々なものを観に行きます。

得意なことや資格:
・PADIオープンウォーターライセンス取得

略歴
佐々木 英恵|Hanae Sasaki
(株式会社PIVOT Director)

 

私立自由学園高等科卒業後、明治大学文学部文学科演劇学専攻で演劇史・演劇論を学ぶ。大学卒業後、同大学院文学研究科演劇学専攻に進学、現代アメリカ演劇と演技論を主に専攻。アメリカにおける俳優のトレーニング、演技論について研究。文学修士号取得。2016年4月株式会社PIVOT入社。

fumito sato
Author:
fumito sato

※本記事はコンセントのサービスデザインチームによるブログ『Service Design Park』に、2016年2月19日に掲載された記事の転載です(転載元:http://sd-park.tumblr.com/post/139586448836/sd-salon-vol10)。

こんにちは。サービスデザイナーの佐藤史です。

2015年10月20日に開催された、サービスデザインのオープンな勉強会「Service Design Salon Vol. 10」のレポートをお送りします。

今回のイベントは、デンマークのサービスデザインエージェンシー「VIA Design」のCo-founder and PartnerであるIda VesterdalさんとCo Owner のSune Kjemsさん、同じくデンマークにおけるデザインの向上と普及を目的とした活動拠点「Danish Design Centre」のCEOであるChristian Basonさんの3名が訪日されたことをきっかけに、コンセントが企画したもので、Service Design Network日本支部が主催するイベント「Service Design initiative」との共催で行いました。

デンマークといえば、北欧の伝統的な家具のデザインや、福祉先進国というイメージを持たれる方が多いかもしれませんね。でもそれだけではなく、もともと「参加型デザイン」といって、問題解決のためのデザインプロセスに、ユーザーや地域住民を巻き込んで行う手法が古くから根付いており、「サービスデザイン先進国」と呼んでも差し支えないのでは?と私個人は考えております。

(ちなみに、デンマークという国で「デザイン」がどれだけ高い価値を発揮しているのかは、同僚の小山田が「東京デンマークWEEK2015」のレポートで熱く語っておりますので、ぜひそれも併せて読んでみて下さい!)
東京デンマークWEEK2015イベントレポートVol.1 イントロダクション

「東京デンマークWEEK 2015」とは、デンマークのコペンハーゲンに拠点をおくビジネスコンサルタンシー ayanomimi が主催するトークセッションを中心としたイベントです。

さて、当日は「Changing Organizations into Service Design」と題して、サービスデザインを実行するために必要な組織変革への取り組みについて、日本とデンマーク、双方の国の事例を紹介しつつ意見交換を行いました。スピーカーは、先の3氏に加え、日本側からは、株式会社リクルートテクノロジーズ執行役員でService Design Network日本支部共同代表でもある岩佐浩徳さん、同じくService Design Network日本支部共同代表であるコンセントの長谷川の、合計5名というこれまでのサロンにはない豪華なメンバーでの開催となりました。

組織変革への取り組みといえば、私も普段の仕事で、いろいろなクライアント企業の方から、「サービスデザインの概念や手法は理解したが、それを社内の上長に説明したり組織に定着させたりするうえで様々な課題がある」というお話をよく聞かせていただいております。そんなモヤモヤに対してデザイナーはどう応えるべきか? 何か良い示唆を得られればと思いつつ、以下レポートさせていただきます。

日本の組織文化には、特性がいっぱい?

冒頭ではまず長谷川から、「日本の組織文化」に関して、興味深い問題提起がされました。ここで長谷川は、日本人もしくは日本企業の特性として、

●全体的な戦略策定よりも、個別の部分的な課題解決を得意とする(例えばサイトについバナー広告などを載せ過ぎてしまい見た目がゴチャゴチャになってしまうことって、たまにありませんか?)

●互いに相手の意図を“察しあう”能力の高さ(日本人は自分の意見をハッキリ言葉にして言うのが苦手とか、最近いろんな場所で良く聞きますよね)

●伝える努力を要さずとも、文脈を介して何となく意志が通じてしまう「ハイコンテクスト」な生活環境(このあたりは、日本が島国でほぼ単一民族国家に近い状態が、歴史上長く続いたことが影響しているのかもしれません)

等々を、日本で生まれた様々な製品やサイトのデザイン事例を紹介しながら提示し、このような特性は、日本企業の組織変革において大いに考慮すべき点ではないかと示唆しました。

会は、この長谷川の問題提起をうけて本題へと入りました。日本とデンマーク両国のスピーカーによる組織変革の実践例の発表です。岩佐さん、Idaさん、Suneさんの3名から、それぞれプレゼンテーションをしていただきました。

サービスデザイナーに求められる職能スキルとは?

岩佐さんのプレゼンテーションは「企業文化をサービスデザインスタイルに 」という題。巨大グループ企業であるリクルート社には、飲食店検索・住宅情報・転職情報・宿泊予約など複数の異なるサービス(つまり事業)が存在することはみなさんご存知ですね。でもユーザーにとってはどのサービスも「リクルート」というひとつのブランドです。ですので、会社としては、事業の種類に関係なく提供するサービス(つまり顧客体験)はどれも一定以上の品質でなければ、企業ブランド価値を維持できません。そこでリクルート社では、全事業部門のUX戦略策定を横断して担当する部門を置くことで、会社が提供する全サービスの品質担保を図っているそうです。この話を聞いただけでも、会社の各事業部門でUX戦略を担当するサービスデザイナーの責任は重大そうに感じますが、さらに驚いたことは、サービスデザイナーに求められる職能要件の幅広さです。ブランディング、PM、マーケティング、エンジニアリング…などそれぞれのスキルに対して、主務と兼務の領域を設定して、評価とキャリアパスの設定をしているとのこと(そして、基本は全部経験する!)。端的に言うとリクルート社では、事業戦略とUX戦略、両方の能力を備えた人材の育成を目指しているのです。

サービスデザイナーは、デザインだけして終わりの存在ではなく、それを「事業としてどう収益を上げていくか」「どういうテクノロジーで実現するのか」についても知見を持っていないと、サービスをデザインしても「絵に描いた餅」になってしまうから勉強をしなければ!ですね。

ところで今回のイベントでは、デンマークの大学でサービスデザインを学び日本語にも堪能なEsben Grøndalさんが、プレゼンテーションの通訳を担当してくれました。デンマークからいらっしゃったプレゼンターの皆さんも日本の大企業によるサービスデザイン導入の取り組みに興味深く聞き入っていらっしゃいました。

また、岩佐さんの当日のプレゼン資料は下記に公開されておりますので、ぜひご覧になってください。
【UI/UX】Service Design Initiative/Service Design Salon Vol. 10 「Changing Organization into Service Design」にて、弊社執行役員が講演いたしました。~企業文化をサービスデザインスタイルに [執行役員 岩佐浩徳]|ニュース|株式会社リクルートテクノロジーズ

組織にデザインプロセスを導入するとき、気をつけること

Idaさんからは、自社でサービスを提供するリクルート社とは反対に、クライアント企業から受託という形態でデザインプロジェクトを実施するエージェンシーの立場(コンセントも同じですね)から、「デザインシンキングを組織で実行する、ケースとチャレンジ」について紹介いただきました。

Idaさんはまず、デザイン思考によるプロセスを組織に導入するときは、導入効果と、導入による収益の向上までをきちんと計画するべきであり、デザイン思考といっても、ただ手法を学んで実践するだけでは単なる「Theater(見世物)」になってしまう可能性があることへの注意を促しました。デザインが事業にどう貢献するのかをよく考えること――岩佐さんの発表とも共通する点が多いですね。さらに私が興味深いと感じたことは、組織に新しいデザインプロセスを導入しようとする時、デザイナーは、旧来のプロセスがどんなものであったのかを理解し、それを変えねばならない理由を正しく説明すること、なおかつ、現場で働いている人達には新しいプロセスを学ぶための時間を与えることを、Idaさんが話の中で強調されていたことです。これはわかりやすく喩えるならば、昔の童話にある「北風と太陽」ということでしょうか。北風のように、組織に対して従来のプロセスを真っ向から否定して変更させるようではダメで、太陽のように相手の立場を理解しながら新しいプロセスをポカポカと根付かせていく地道な努力が必要だと私は理解しました。

ユーザー視点やデザイン思考を組織に導入して変化を起こそうとしても人は正論だけでは動かない――。だから地道な努力が必要だと改めて省みさせられたプレゼンテーションでした。

ステークホルダーを「顧客」として捉え直す

続いては、その「地道な努力」の具体例としてSune さんから、「デザインシンキングによる刑務所環境改善」の事例を紹介していただきました。

デンマークの刑務所では長年、刑務所生活のストレスによる受刑者のメンタルヘルスの荒廃が大きな問題となっていました。しかも時には刑務所スタッフとの衝突も招くことがあり、過去にも何度か改善を試みたがなかなか良い方向には向かわなかったようです。Suneさんはまず、この問題を受刑者側だけの問題ではなく、刑務所で働くスタッフとの関係性の問題として新たに捉え直すことからアプローチして課題解決を試みました。そして、受刑者とスタッフがお互いの悩みや課題について会話する場を設けました。やがて双方が会話を重ねるなかで、受刑者だけではなくスタッフ側でも大きなストレスを抱えていたことがわかり、刑務所を「サービス」「人材育成」の場として、囚人との関係を「顧客との関係」として考え直してみることで、刑務所環境を改善させることに成功しました。

刑務所という特殊な環境の事例とはいえ、これと同じように、組織のなかで異なる立場の人が日頃抱いている課題意識をお互いに理解してないがために、ビジネスがなかなか改善に向かわないということは、例えば岩佐さんが話されたリクルートのような大企業、Idaさんが話されたクライアント企業と受託のデザイナーの間にもあるのかもしれません。

ただ、ビジネスの場で、お金を払ってくれる「いわゆるお客さん」以外のステークホルダーも「顧客」として捉え直してみることでサービスが劇的に良い方向へと改善するケースは、大いにありうることだと私は思います。プレゼン後のインタラクションセッションで、長谷川が「このアプローチは企業のバックオフィスにおけるフロント部門向けサービスの改善にも展開できるのでは?」と質問していましたが、それに対してSuneさんも、「例えば、社内で異なる立場どうしの人間が、同じ課題について議論をする場合には活かせるかもしれない」と応えていました。

Catalyze(触媒)――デザイナーの新しい存在意義

さて、日本とデンマーク、自社開発と受託開発、それぞれの立場から事例紹介をしていただいた後は、いよいよ本日の締めくくりです。Christianさんから、「デンマークのビジネスと社会へのデザイン領域の拡大」と題して、この日最後のプレゼンテーションをしていただきました。

デンマークでも、かつてはデザインというと“ものづくり・工匠”に象徴されるような特定の専門分野という印象が強かったが、それが社会の変化にともない、「モノのデザイン」から「サービスのデザイン」、「成長のためのデザイン」から「ソーシャルのためのデザイン」、そして「ヒロイックな人間によるデザイン」から「共創によるデザイン」へと、デザインという概念が包含する範囲が大きく広がっている。そのような状況をChristianさんは、従来の「Expert Design(専門家によるデザイン)」に対する「Diffuse’ Design(普及版デザイン)」と定義づけました。

この「Diffuse’ Design」、日本語でどう解釈するか難しいのですが、私は以下のように捉えました。

デザインに関する専門知識を持たない普通の人でもデザインプロセスに参加することが当然な時代になった。だからこそ、従前からデザイナーと呼ばれていた人たちは、これからの社会で自分の価値をどう発揮していくのかが問われている――と。実際、Christianさんはプレゼンテーションの後半部分で、デザインがビジネスに貢献するためには、いかに早くアイデアや可能性を発見して新しいビジネスに繋げられるかが大事であり、デザイナーは価値創造や洞察のための「Catalyze(触媒作用を及ぼす存在)」になっていくと話されました。

ここから先はさらに私の個人的な解釈になりますが、Christianさんがおっしゃったこの「Catalyze」という言葉、これがデザイナーという職能の新しい定義のしかたのひとつになりうるのでは?と考えています。事業者とユーザーを結びつけてサービスに変化を生み出すこと、クライアント企業とデザイナーを結びつけて組織を変化させること、はたまた大企業や社会の中にいろいろなステークホルダーが存在する時、それぞれの立場をうまく繋げて相互理解なり合意形成なりに導くこと…。

インタラクションセッションの最後に、Christianさんは、今は、ユーザーも日常生活のなかで共創(Co-Creation)を求めている時代だと話されていましたが、日本にもデンマークのような参加型デザインや共創の文化が広く行き渡ったときに、よき触媒作用を生む存在=Catalyzeとしてのデザイナーの意義が強く問われることになりそうです。

さてこうして、5人のスピーカーによる合計約3時間のプレゼンテーションを改めて振り返りレポートする大役(?)を終えました。最後に総括を書かなければならないのですが、各スピーカーの思いを私の拙い解釈と限られた文字数のなかで正しく伝えられたか正直自信がなく、さらに言うと実はまだ私の中でも結論が出きっていないことがたくさんあります……。そこで、今回は非常に僭越ではありますが、デザイナーの皆さんに、以下の3つの問題提起をさせていただいて今回のイベントの総括に替えたいと思います。

●デザイナーならユーザー視点は持っていて当然、でもユーザーの抱える悩みが、事業の売上・収益に結びつかないとき、どうするか? デザイナーは事業者側の視点も理解したうえで周囲の人と健全な議論ができているか?

●サービスデザイン、デザイン思考、UX等手法はいろいろ存在するが、企業にとって本当に必要なことは、それを組織に導入してどうビジネスを良い方向に変えられるかである。デザイナーはそれに対する回答を持っているか? 手法や概念の習得にばかり没頭して本当に必要なことを見失っていないか?

●デザイナーは、組織やプロジェクトのなかで「よき触媒作用」を及ぼしているか? アウトプットを出すことに没頭して、それが周囲にどう貢献しているかを見失ってはいないか?

最後になりますが、今回のイベントで逐次通訳を担当していただいた、コペンハーゲン在住のサービスデザイナーEsben Grøndalさんに改めて感謝申し上げます。彼の通訳なしにこの原稿は書き上げることができませんでした。デンマークとコンセントService Design Div.との繋がりはこれからも続いていきますので、今後もお互いに研磨しあえる存在でありたいと思います。


この日のスピーカー勢揃い。左から、岩佐さん、Suneさん、Idaさん、Christianさん、長谷川、通訳を担当してくださったEsbenさん。

【執筆者プロフィール】
佐藤 史|サストコ

 


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【関連リンク】
オープンな勉強会「Service Design Salon」
Service Design Salon vol.4 レポート
〜日本の公園から考える〜Service Design Salon vol.5 レポート
Service Design Salon Vol.6/第16回UXD initiative 「サービスデザイン思考と学び」レポート
〜UX and Emerging Technologies〜Service Design Salon vol.7 レポート
Service Design Salon Vol.8/UXD initiative Vol.18 「公共のためのデザインの可能性」レポート
Service Design Salon Vol.9 「音声認識で考える『相棒』とのインタラクション」レポート

nayuta oyamada
Author:
nayuta oyamada

※本記事はコンセントのサービスデザインチームによるブログ『Service Design Park』に、2015年9月7日に掲載された記事の転載です(転載元:http://sd-park.tumblr.com/post/128550356071/how-do-i-interact-with-my-buddy-by-voice-recognition)。


By Brian from California Desert, United States (Star Wars Celebration 2015) [CC BY 2.0], via Wikimedia Commons

こんにちは。サービスデザイナーの小山田です。
今回は、2015年8月7日に開催した、サービスデザインのオープンな勉強会「Service Design Salon」のレポートをお送りします。

取り上げたテーマは、「音声認識で考える『相棒』とのインタラクション」。音声認識技術、ディープラーニング、AI、ロボット……、かつてSF映画で描かれてきたような技術が現実に登場するなかで、音声認識はインタラクションのためのUIのひとつとして、製品/サービスの体験価値を決める大きなポイントになるのではないでしょうか。
さらに音声認識は、技術的な制約に加えて、利用文脈的な制約が強いものでもあります。どんなシーンで、どのように利用することがもっとも自然で使いやすいのか、音声認識を利用する時の製品/サービスの存在をどのように捉えるべきなのか。

音声認識をともなうインタラクションのこれからの可能性を探るために、コンセントのサービスデザイナー、星貴史と、AQ株式会社のUXデザイナー、イ・ソヨンさんの2名のスピーカーによる話題提供をもとに、幅広い視点からディスカッションを行いました。

開催趣旨と合わせて課題の共有のために、最初に私の方から、映画のなかに登場する音声認識を取り上げ、その特徴をマッピングしたものを紹介しながら導入の話をしました。

インタラクション対象の存在は、たとえばモノ型⇔ヒト型、有形⇔無形で変化する。

今回のテーマに音声認識を選んだのは、急速に進歩している音声認識という技術と、それが可能にするインタラクションは、コマンド型のUIとは違い、相手と会話をするという点において特殊な意味性を持っていることと、製品/サービスがユーザーの生活のなかで人格をもった存在としてどう関与しうるのかという現実に答えなければならない状況がすでに発生していると感じたからです。

そう考えるきっかけになったのは、今回のスピーカーのお一人でもあるソヨンさんの前職でのブログポストを読んだことがでした。

Yahoo! JAPAN Creative Blog
「Yahoo! 音声アシストのサービスデザイン」

Yahoo! Japanが提供する「音声アシスト」アプリのUXデザインを行う際に、ペルソナを設定し、ユーザー視点から期待価値を想定してUXデザインを行ったという内容のポストです。
ここでは「深夜、ベッドでゴロ寝したままスマホで暇つぶししたい」というニーズの発見があり、それに対して「深夜にアプリからユーザーに雑談を持ちかける」施策で利用数が伸びるというシーンが紹介されています。
これは、ユーザーが眠りにつくまでのしばらくのあいだ、スマホが雑談相手(友達)として振る舞っているといえると思います。現在利用されているデバイスはスマホですが、これはそのまま一家に1台ロボットがあるような状況のシミュレーションといってもいい状況ができあがりつつあるのではないでしょうか。

私は今回のイベントを通して、個人的に以下の3つの点を強く感じました。

●音声認識という技術が利用されると、製品のもつ性質はより強調され、最終的に人格の形成へと向かっていく。
●今後デザインは、人格をもつ存在とのインタラクションが招く、さまざまな事態の倫理的側面を想定する必要が出てくる。
●ユーザーと意思疎通をする対象の関係性は、「弱いロボット」(後述)のように、ユーザー側からのアシストを引き出すようなものも考えうる。

みなさまはこのテーマから、何を感じられるでしょうか。

それでは、当日の発表内容を簡単に紹介していきます。

相棒としてのクルマを考える、80年代と現在

まずはじめに、車載情報機器のUXデザインを手がけるコンセントの星が「相棒としてのクルマ」をテーマに発表を行いました。

車載機のUXデザインを多く手がけるコンセントの星。

クルマと「相棒」と聞いて30代以上の方が真っ先に思い浮かべるもの……、そう(きっと)「ナイトライダー」の「Knight2000」です。「ナイトライダー」は、人工知能を搭載したスーパーカーと民間の犯罪捜査員がタッグを組んで事件を解決する特撮テレビドラマで、日本では80年代に放映されました。2012年には「ナイトライダーNEXT」として続編も放映された人気作品です。


「ナイトライダー」に登場するスーパーカーKnight2000。
Knight2000 ex107 by K.I.T.T.1982 – +EST Co.,LTD. Universal Studios LLLP.. Licensed under CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons.

発表の中で星は、80年代に描かれた人格をもつクルマである「Knight2000」を例に引きながら、現在のAudi A6のCFでの描かれ方を対比し、現在はクルマそのものが相棒となるよりも、まずはクルマの操作をアシストするコンシェルジュ的な存在を目指してUXデザインが行われている状況ではないかと解説します。

The new Audi A6の紹介動画。

そして、現在クルマの音声認識利用で代表的なものとして挙げられるナビゲーションについて、その歴史を振り返ります。初期のカーナビは、ユーザーが地図をめくりながら運転する行為を代替しているもので、音声をコマンドとして利用するナビゲーション操作は、カーナビの歴史のなかでは1996年以降のことだそうです。以下の動画のような初期のナビゲーションシステムは、運転者が地図を確認する行為の代替という意味合いが強いものでした。

1981年に登場した世界で初めての地図型ナビゲーションシステム「ホンダ・エレクトロ・ジャイロケータ」。

音声で操作を行うことは、運転時の視覚情報処理を邪魔することがないため、ユーザーを比較的安全にアシストすることができるという利点があります。たとえば、アイコン表示の場合、一度認識してから意味を解釈する必要がありますが、音声でのインタラクションであれば、意味の置き換えを行わずにそのままユーザーが理解することが可能です。

このようなメリットのために、今後もクルマにおいて音声認識でのインタラクションは重要であり続けるでしょうが、Knight2000のような「相棒」あるいは現在のAudiで描かれているような「コンシェルジュ」など、どのようなキャラクターが求められるかによって、製品に必要な振る舞いは変わっていくことが予想されます。とくに、将来クルマの運転が自動化されると、相棒やコンシェルジュだけにとどまらず、「保護者」、「統率者」、「エンターテイナー」もしくは「ペット」など、クルマや利用シーンごとに望まれるキャラクターの幅が一気に広がるのではないかと予測されます。

このような、音声認識の普及によってクルマにキャラクター性が求められるようになるという予測の一方、もうひとつの可能性についても言及しました。それは、「クルマにはスマホを違和感なく使える環境こそが重要になる」というもの。つまり、普及が進むスマホでの音声認識が、クルマより先にユーザーの生活のなかで「相棒」としての立場を確立すれば、クルマはキャラクター性よりも、その「相棒」を許容する設計が必要になるのではないかという指摘です。

人工知能とのインタラクション

つぎに、AQ株式会社のUXデザイナー、イ・ソヨンさんから「Interaction Design of Artificial Intelligence」と題した、人工知能とのインタラクションの可能性についての話題提供をいただきました。


映画「Ex Machina(日本公開未定)」チューリングテストを例に挙げつつ、人口知能の発達が、社会的に大きな関心を呼んでいる状態を紹介していただきました。「ユージーン」という13歳の少年を想定したAIがチューリングテストに合格したことや、世界的な理論物理学者であるスティーブン・ホーキング博士が人工知能の行き過ぎた発展に懸念を示したりと、人工知能の発達が急速に進み、人類にとっての脅威になるのではという懸念も現れ始めています。とくに、前述の映画では、検索エンジンとSNSをあわせたような「Bluebook」というサイトのビッグデータから、全能の存在に近いようなAIが誕生する可能性が描かれているそうです。

ソヨンさんは、音声認識を含めて、これらの新しい存在とのインタラクションを考えていくうえで、UXデザイナーが考えるべき5つのポイントがあると語ります。

1つめは、「リレーションシップ」です。それは、映画『her/世界でひとつの彼女』で語られたような、人工知能が恋愛の対象になるような事態。将来のUXデザイナーは、そこまでを見越してUXを考える必要があるのではないかという指摘です。

2つめは、「アピアランス」。どこまで人の似姿としてデザインをするのかという問題です。ロボットのデザインでは、見ためが人間に近づきすぎると、細かい差異が際立ち、かえって不気味さを増してしまうという「不気味の谷」という現象があります。どこまでヒトに似せるのか、技術的な実現可能性と適度なデフォルメのバランス感覚が求められることになるでしょう。
ここでソヨンさんが、iPhoneのSiriのように、ヒトの姿を持たない対象を指して、「透過型」という言葉を使っていたのが印象的でした。「透過型」のデザインは、その向こうで動いているキャラクターに対して、利用者それぞれが自分自身の理想を投影して、自由にさまざまな姿形を思い描くことができます。

3つめに、今回のテーマと最も関係するものとして「カンバセーション」があります。
UNIXのテキストエディタ「vi」や、現在のGoogle検索キーワードを例に、現在は、人間側が機械にとって理解しやすい形に情報を加工してインタラクションを行っている状態だと解説します。現在の音声認識は、会話の修復(意味の通らない会話になった場合に、対象との相互のインタラクションによって、間違いを修正すること)ができていないという現状があります。たとえば前の会話を受けて、「もっと教えて」などと指示をしても、「もっと」をWeb検索してしまうというような事態です。

4つめの「ステータス」という観点も重要です。ユーザーとのインタラクションを行ううえで、人工知能側がどのようなステータスでいるのか(自信がある、ない、考え中、など)を明示的に伝える仕組みを用意する必要があります。

最後の5つめが、「コンテンツ」。これらのポイントを踏まえながら、どのようなコンテンツが、誰に、何のために、どう役に立つのかをきちんと考えていくことが最も大事なことだと強調されていました。そして、ユーザーとどのような関係性のなかで関わるのか、実際のユースケースを考える際には、サービスデザイン的にユーザーの利用文脈と潜在的なニーズを捉えて、UXを考えていくことが今後も変わらず重要であると、お話いただきました。

当日使用したスライド資料は下記リンクからご覧いただけます。
http://www.slideshare.net/SoyeonLee6/ss-51389306

助けさせてあげるインタラクション

スピーカー2名の発表のあと、参加者のみなさんとのディスカッションを行いました。そのなかで個人的に非常におもしろかったトピックが「弱いロボット」の概念についてです。

参加者の方とのディスカッション。

弱いロボットとは豊橋技術科学大学の岡田美智男氏が提唱されている概念で、たとえばゴミのそばには行くが、自力ではゴミを捨てられないロボットがいると、ユーザーがそのゴミをロボットのために捨ててあげるというように、ロボットが全能でないがゆえに、利用者を動かすことができるというものです。
コンセントの長谷川は、海外で弱いロボットの概念を説明しようとすると、「弱い」という言葉からの印象か、ネガティブな内容だととらえられて、うまくその可能性について伝わらないというエピソードを紹介しました。もしかすると、全能ではない「ちょっと頼りない相棒」のようなロボットは、日本的な価値観と親和性が高いのかもしれません。

今回のイベントでは、技術の発展に合わせて利用者とのインタラクションがもつ可能性はさまざまに広がっており、その広がりのなかで、どのような体験価値を提供するのかユーザー視点からUXデザインを考える重要性と、UXデザイナーが考えるべき領域はますます広がりを見せているということを実感しました。

【執筆者プロフィール】
小山田 那由他
 


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オープンな勉強会「Service Design Salon」
Service Design Salon vol.4 レポート
〜日本の公園から考える〜Service Design Salon vol.5 レポート
Service Design Salon Vol.6/第16回UXD initiative 「サービスデザイン思考と学び」レポート
〜UX and Emerging Technologies〜Service Design Salon vol.7 レポート
⇒ Service Design Salon Vol.8/UXD initiative Vol.18 「公共のためのデザインの可能性」レポート

nayuta oyamada
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nayuta oyamada

※本記事はコンセントのサービスデザインチームによるブログ『Service Design Park』に、2015年7月17日に掲載された記事の転載です(転載元:http://sd-park.tumblr.com/post/124327274341/service-design-salon-vol8uxd-initiative)。

こんにちは。サービスデザイナーの小山田です。
今回は、6月16日にUXD initiativeと合同で開催した、サービスデザインのオープンな勉強会「Service Design Salon」のレポートをお送りします。

この会では、「公共のためのデザインの可能性」をテーマにしました。なぜなら、私は「公共」というキーワードが、これからのサービスデザインを考えていく上で重要なことだと感じているからです。

たとえば公園は、誰でもアクセスできる場所として存在しています。しかし、それがつくられ、利用されるプロセス全体を見ると、ステークホルダーに対して開かれていない状況があるのではないでしょうか。花火、ボール遊び、ベンチで寝そべる……。立て看板で明確に禁止されているものもあれば、ベンチのデザインが座ること以外を許容しない設計になっている場合もあります。維持管理の必要性からの制約が強すぎはしないか?要望を、どこに、どう言えばいいのか?そもそも、この公園はどんな利用者を想定しているのか?

公園の例に限らず、あらゆる課題(どのような価値が期待され、どのような価値を提供するのか等)は、視点を広げれば、さまざまなステークホルダーの利害関係でつながる「公共」のなかに存在します。「企業と顧客」「行政と市民」などといった一対一の関係だけでなく、周辺のステークホルダーの関わりを広く見ることで、今まで見えなかった課題の発見や、その本質的な解決を図れるのではないでしょうか。これからのデザインには、周辺環境や周囲の人を巻き込みながら、どのように共通価値を見出していくかというアプローチが必要とされています。

そこで本イベントでは、そもそもどのような視点で「公共」をとらえるのか?公共施設や施策のデザインでは現在どのようなアプローチがとられているのか?幅広い視点から議論をするため、「公共」に対するデザインの実践を行っている武蔵野美術大学の井口博美教授、千葉工業大学の山崎和彦教授をゲストにお迎えし、コンセントの代表の長谷川敦士も加えた3名による話題提供、会場の皆様とのディスカッションを通し、「公共」に対するデザインのヒントを探りました。

「公共」とデザインの関係性には想像以上にたくさんの観点があるということに気づかされるとともに、一方では、「デザインの役割、責任の変化」という大きな課題意識を共有しているのではないかということを強く感じる議論となりました。

それでは、まず当日の内容を簡単にご紹介します。

ソーシャルデザインの可能性を見据えて

武蔵野美術大学教授、武蔵野美術大学デザイン・ラウンジ(http://d-lounge.jp/)ディレクターの井口博美氏からは、拡大するデザイン領域と、その先の「ソーシャルデザイン」を見据えたときのサービスデザインの重要性について話していただきました。

デザイナーの活動領域は、生産者である企業とモノを中心としたものから、HCD(Human Centered Design/人間中心設計)の普及にともなって、人間を中心とした包括的なものへと広がっている。社会そのものをデザインするソーシャルデザインは、そのパラダイムシフトの先にあり、サービスデザインをスケールアップさせていくことが、その実現への近道ではないか、という見解をご紹介いただきました。

たしかに、社会そのもののデザインを行うには、市民のニーズに応えるため、企業や行政を含めた、より多様で複雑な状況に対してのアプローチを洗練させていくことが必要だと感じました。

UXデザイン主導のニュー・パラダイム。

また、井口氏からはデザイン教育に携わる立場から、将来デザイナーに求められる能力的な視点についてもお話いただきました。それは、モノのデザインができるだけでなく、より大きくどのような枠組みのなかでビジョンを共有化し、誰とどのようなポリシーのもとでコラボレーションしていけるのかというものです。ともすればモノ中心になってしまいがちな「デザイン」の捉え方を、パースペクティブな見方によってどう拡張していくのか、大学での実践的活動をベースに、今後さまざまな社会実験を行っていくという言葉が印象的でした。

政策プロトタイピング、企業の本業を通したCSRの実現

つぎに、株式会社コンセント代表、インフォメーションアーキテクトの長谷川から、デザインエージェンシーによる政策プロトタイピングの可能性と、サービスデザインによる企業の本業を通したCSRの実現についての話が紹介されました。

政策プロトタイピングに関しては、デンマークの国営デザインエージェンシー、MINDLAB(http://mind-lab.dk/en/)の事例を紹介。MINDLABでは、政策のプロトタイピングを市民とともにワークショップなどを通して行います。それにより、細やかなニーズに対応した施策を、実際の施行前に効果検証しながらつくっていくことができます。このようなアプローチには、具体的に、以下のような意義があります。

1.行政の立案能力拡大
2.行政対市民という対立構造からの脱却
3.行政へのアブダクション(※1)の取り込み、デザイン思考の本質的意義
※1 アメリカの哲学者パースによって定式化された科学的探究の一段階。演繹および帰納に先立って,観察された現象を説明する仮説を発想し,形成する手続きを指す。仮説的推論。(出典:大辞林 第三版)

MINDLABのWebサイト。

とくに3のアブダクションの取り込みは、エスノグラフィ調査を行い、エクストリームユーザーの行動から製品/サービスのヒントを得る際に鍵となる概念です。公共のサービスを考えるうえでも、利用者側の潜在ニーズから価値を再定義するきっかけとして、重要な意義をもっているのではないでしょうか。

日本の事例としては、RE:PUBLIC(http://re-public.jp/)のCitizen-led Innovation in Fukuoka(http://re-public.jp/fukuoka/)を紹介。これは、産官学民一体の組織により福岡で行われている、地域の将来像を描き、国際競争力を強める活動です。今後、このような活動が広がっていけば、日常的に各地域それぞれの特色を生かした事業やサービスが生まれることになるでしょう。その結果として、地域ごとの特色を生かしたボトムアップのアプローチの集合体として、日本全体の政策が成立するかもしれないという可能性が語られました。

RE:PUBLICの福岡での活動、Citizen-led Innovation in Fukuoka。

ただ、実際に日本でこうした市民参加によるプロトタイピングからの政策を実現するには、法制度との折り合いをつけたり、市民の参加意識を向上させる必要があり、ハードルは高いと言えます。しかし、長谷川は「それでも、まずはやってみる、という積極的な姿勢が重要」と話を締めくくりました。

また、企業の本業を通したCSRの実現の例としては、株式会社ワコール様とコンセント、クリエイティブ・スペース「amu」(http://www.a-m-u.jp/)にて開催した『「ココロにフィットする下着」デザインワークショップ』(http://www.a-m-u.jp/event/2015/03/wcl-amu-ws-1.html)の事例が紹介されました。

ワークショップの様子。

ワークショップを通し顧客と企業が一緒に下着の商品づくりを行うことで、下着がココロに与える価値を再認識しよう、というプロジェクトです。顧客と企業は、下着づくりのプロセスをひらき、共有することで、定量化できない下着の価値に気づくことができます。ここで得られた気づきは製品開発に生かされ、女性のココロを元気にするという形で社会に還元されます。

どちらの方向性でも、参加者とともにつくり上げる、参加者とともに学ぶ姿勢が非常に強く求められていると感じました。これは、仕事の仕方そのものも公共へ向かっていくということなのかもしれません。

「三方よし」で考えるソーシャルセンタードデザイン

最後に、千葉工業大学教授、Smile Experience Design Studio代表の山崎和彦氏からはソーシャルセンタードデザインの定義と、その実現に向けてのアプローチについてお話いただきました。

近江商人が掲げていた、「三方よし」。それをキーワードに、「ユーザー」「企業・組織」「周辺環境・周辺の人」、それぞれが共有できる価値が実現された状態をソーシャルセンタードデザインと定義します。

キーワードの「三方よし」とは、近江商人がよい商売を定義した言葉です。「相手よし」「自分よし」「みんなよし」の三つの「よし」を言い、売り手と買い手がともに満足し、また社会貢献もできるのがよい商売であることをさします。

私は、この「三方」という言葉に、「目が届く範囲での世間」というような意味合いを感じました。ある製品/サービスの共通価値を考えるときに、大きく社会に対して考えるのではなく、どの範囲までの関わりを考えるべきかをまず考える。適切なスコープを定めることが、共通価値を最大化する際に、非常に重要なのではないかと感じます。

また、それを実現するためのアプローチとして、社会環境視点を導入した、EXPERIENCE VISION(※2)2.0の提案をいただきました。

※2 『エクスペリエンス・ビジョン: ユーザーを見つめてうれしい体験を企画するビジョン提案型デザイン手法』を参照。

従来のエクスペリエンス・ビジョンに、3つの新しいポイントを追加。

山崎氏はここで、社会起業、ソーシャルデザインはすばらしい活動であるが、本来的には行政が担うべきものではないかと指摘します。

私は、行政の抱える課題を民間企業との連携で解決するアプローチもあり、かならずしもすべての課題解決を行政の責任において行うべきものではないと思います。しかし、行政のあり方そのものをデザインするガバメント・デザインへとつながり、幅広く議論をしていくために、山崎氏の指摘は非常に重要だと感じました。

公共とデザインを語る1枚の地図

このように、さまざまな観点から「公共のためのデザインの可能性」が語られたイベントでしたが、この公共とデザインにまつわる課題は、実は1枚の地図を共有しているのではないかと感じました。

より本質的な価値を探索し、デザインのステークホルダーは増加し、関係性が双方向に。(コンセント 小山田作成)

デザインがつないできた関係性は、図の下の「モノ中心の時代」から、図の上、つまりより広い関係性の中で共通し共有できる価値をつくり出すフェーズへと向かっているのではないでしょうか。

デザインエージェンシーや大学は、この各フェーズでの要請に応えつつ、社会の中で果たした成果からフィードバックを受け、時代とともに新しい価値創出の方法をつくり出す役割を果たしています。今後は、より多くの人々と価値を共有すること、ひとつの課題の解決を複数のステークホルダーとの関係性のなかで解決していくことが求められると思います。そのためには、より包括的な視点からスタートし、デザインを行う必要があります。包括的な視点と細部を見る視点、この両者を自在に行き来しながらデザインするマインドセットとスキルセットが、これからのデザイナーには必要になっていくでしょう。
これは従来型のデザインの重要性の低下を意味しません。むしろ、価値をどのように実際の製品/サービスに変換するかというデザイン力が非常に問われることになると思います。

公共のためのデザインとふたつの課題

そして今後、このような公共のためのデザインを行っていくには、解決すべきいくつかの大きな課題があると感じています。

ひとつめは、ユーザーの本質的な欲求として、どのようなものを取り上げるか、という点です。
たとえば冒頭の公園を例にとれば、寝転んで寝たい、というニーズを本質的な欲求として取り上げるかどうか。その結果で、その先のアプローチは大きく変わります。これらが個人で個別に解決すべきものだとしてフィルタリングされれば、多様な公園は生まれず、大人には今後も、座って時間を過ごすベンチのみが供されることになるでしょう。

ふたつめは、これら公共に対してデザインを行っていくデザイナーは、必要なマインドセット、スキルセットをどのように獲得すればいいのか、という点です。サービスデザインで多く使われるエスノグラフィ調査や、カスタマージャーニーマップ、ワークショップは重要なツールであり続けるでしょう。一方で、特定の手法にあてはめれば自然に答えがでてくるような課題は存在しません。

このどちらにも、魔法の公式は存在しないのではないでしょうか。これらの問題を解決するために、デザイナーには、定量化できないスキルがますます求められていくことになると思います。それは、聞く力、共感する力、アイディアの引き出し、熱意、そのようなものです。今は、これらのスキルがある、ということ以前に、まずそれらを獲得するための実践の機会そのものをつくり出すという姿勢が非常に重要なのではないかと感じました。

【執筆者プロフィール】
小山田 那由他

 


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【関連リンク】
オープンな勉強会「Service Design Salon」
Service Design Salon vol.4 レポート
〜日本の公園から考える〜Service Design Salon vol.5 レポート
Service Design Salon Vol.6/第16回UXD initiative 「サービスデザイン思考と学び」レポート
〜UX and Emerging Technologies〜Service Design Salon vol.7 レポート

kotaro yamamoto
Author:
kotaro yamamoto

こんにちは。プロデューサーの山本です。
サストコに目を留めていただきありがとうございます。

この記事はどんな方が目を通してくださっているでしょうか。
コンセントでのインターンシップを検討している学生さんが多いのかな。

ちなみにコンセントってどんな会社だと思いますか?
みなさんが所属されている学校や触れている情報などによって、印象がきっと違うのではないでしょうか。

  • 雑誌のデザインしてる制作会社
  • UXから考えてるWeb会社
  • サービスデザインで事業を考えてるデザインコンサル
  • 全天球動画撮ってる映像制作会社

他にもありそうですね。
ちなみに、どれかひとつが正しいというわけではないですし、どれも間違いではありません。

紙面や画面を美しくレイアウトすることは、私たちが手がける業務の中で重要な要素に変わりありませんが、これは業務の中のごく一部であり、その他の要素もとても重要です。

例えば、読者やユーザーを理解すること、クライアントに共感すること、提案を裏付けること、相手に理解・共感してもらえるように言語で説明すること、仲間やクライアントを巻き込むこと、戦略やコンセプトを策定すること、計画と実行を実直に管理すること、計画通りに表現すること、柔軟に発想すること、知りたい情報を聞き出すこと、社外に成果を示すこと……などさまざまな能力が求められます。

さらにプロジェクトによって成果物は紙面・画面のデザインなどのモノではなく、事業アイデアやその実行プランなど、コトだったりします。

デザイン会社 = 美大芸大出身者
というのはもう昔のことで、現在のコンセントはいろんなスキルをもった多様な人材を求めています。

上記能力に限らず自分の能力を試してみたい方は、ぜひコンセントのインターンシップに応募してみてくださいね。

さて、これからご紹介する2015年9月度のインターンシッププログラムにも、いろんな大学からいろんなスキルをもった学生さんが集まってくださいました。

3日間という短期間の中で、それぞれが個性を発揮しつつ、驚異的なチームワークと集中力で駆け抜けていった精鋭たちです。

大学や専攻もバラバラ。最終日プレゼン後の張り詰めた緊張から解放された精鋭たち。

2015年9月度インターンシップの概要は以下の通りです。

  • 日数:3日間
  • 人数:5名×2チーム(計10名)
  • 課題:カスタマージャーニーマップを世に広めるための手法を提案せよ
  • 成果:審査員4名(社員)へのプレゼンテーション形式(採点による対決方式)

3日間でこなすにはむちゃくちゃ難易度の高い課題設定ですね…。笑

●1日目

まずは「カスタマージャーニーマップ(以下CJM)」の説明をサービスデザインDiv.の小山田さんから。すでに知ってるツワモノもいましたが、ほとんどみんな初見でした。

急に「カスタマージャーニーマップ」とやらの説明がはじまり、みんな不安顔に。

次にチームに分かれて提案までのタスクと残り2.5日のスケジュールを立てます。

CJMのこともまだ分からないのに、それを世に広めるための手法をプレゼン?しかもあと2日。

両チームとも、1日目の残り時間はひとまずCJMの理解を深める時間に使った様子でした。

CJMの良いところ、悪いところ、活用できそうなシーンを洗い出し。なんか付箋を壁に貼っていてデザイン会社っぽい!

●2日目

2日目は各々ブラッシュアップした企画をもち寄ってディスカッション。その後、クライアント(コンセント)の調査や、CJMが喜ばれるターゲット設定のための市場調査など、役割を分担して進めているようでした。

誰が何をする?ってMTG中かな。

提案書の台割ってどんな流れにする?

●3日目

午後のプレゼンに向けてラストスパートです。
提案方式の詰めと、そこに必要なスライドやモックの作成など、役割分担してプレゼンに臨みます。

朝からカフェインとレッドブルが…。やる気と覚悟を感じます!

追い込み中の両チーム。

●プレゼン

そしていよいよプレゼンです。
コンセント社員と4人の審査員の面々。
みんな緊張の面持ちでプレゼンの場を迎えました。

真剣な表情でプレゼンを受けるコンセント社員と審査員。こわい…。

最初にプレゼンしたAチームは一般生活者にアプリを普及させてCJMの認知拡大を図るとのこと。審査員にリアルタイムでヒアリングしながらアイコンを切り貼りし、画面イメージと利用シーンをプレゼンしてくれました。

なんとこの期間でモック作成まで!

このアプリの普及でコンセントがどう儲かるのか、まで検討してくれました。

アイデアのおもしろいAチームとは対照的に、かなりロジカルに現状分析から提案しいていたBチーム。

コンセントが使っているセールスツールなども分析していた様子。これは本格的!

CJM認知のきっかけとして動画という選択肢を提案。SNSでの拡散性やターゲットの利用率も市場調査していました。

Aチームと同じく、Bチームもこの手法でどうコンセントにメリットがあるかを力説。

●結果発表

この結果、僅差でBチームの勝利!
でも、会場からはAチームを評価する声も多く、両チームとも本当に素晴らしい提案でした。

わずか3日間のなかで、

  • 初めて会うメンバー同士の特徴とスキルの理解
  • CJMの理解
  • クライアントが依頼している要求の本質理解
  • クライアントの状況分析
  • 提案までの役割とタスクの洗い出しと分担、時間の配分
  • 依頼されている要求に応えるアイデア出し
  • アイデアを魅力的に伝えるプレゼンテーション

上記の要素を両チームともそれぞれ考えに考え、非常に濃密な時間の中で質の高いアウトプットをつくり上げていました。

こんな将来に役立つ経験、そうはできないのでは…。

改めて、コンセントは多様な人材を求めています。こんなインターンシップに挑戦したい方は、ぜひコンセントのインターンシップにチャレンジしてみてください!

※インターンシップ募集の情報は、コンセントのコーポレートサイト内「採用情報」ページにて随時お知らせします(次回は2016年2月に実施予定)。

【関連記事】
2013年9月度 インターンシップ活動報告
2014年3月度 インターンシップ活動報告
2014年9月度インターンシップ報告
2015年3月度インターンシップ報告

shiho yokoyama
Author:
shiho yokoyama

こんにちは。デザイナーの横山詩歩です。
バンクーバーで開催された「Design & Content」カンファレンスの報告会を9月1日にamuにて行いました。
デザイナーとコンテントストラテジストを対象としたカンファレンスで、デザインとコンテンツ両方を取り上げるという、日本では馴染みが薄い類のカンファレンスということでコンセントから私、横山詩歩が参加してきました。

いきなり本題から脱線しますが、報告会の会場となったamuのWebサイトは10月1日にリニューアルいたしまして、コンセントの山口陽一郎さんと私でデザインを担当しました。開発はグループ会社のPIVOTです。ぜひご覧ください。
⇒ amu Webサイト http://www.a-m-u.jp/
(リニューアルについての紹介は,コンセントの事例紹介ページにも掲載しています。⇒ http://www.concentinc.jp/works/amu-web/

さて本題に戻りまして、当日は以下の内容で開催いたしました。

第1部 Design & Content Conference
・ カンファレンス内容の報告
・ 清水 誠さんよりひとこと
第2部 Content Conferences
・ コンセント石野 博一さんによる「Content Marketing World」との比較
第3部 さらに学ぼう
・ ビー・エヌ・エヌ新社 荻野 史暁さん
・ L’OREM 松川 進さん
・ UX MILK 三瓶 亮さん

開催にあたっては以下のことを念頭に計画しました。
1)私はコンテントストラテジーの専門家ではないので、専門家が開くセミナーではなく、コンテンツ好きが集まって話すカジュアルな会とする。話を聞く場ではなく、トピックに関心・関連がある社外の方もお呼びして出会いがある場にする。
2)カンファレンスの3日間のすべてを話すのは不可能で、盛り込むと個々の内容が薄くなってしまうので、重点を絞り、自分が特に印象に残った・ためになったトークに関してのみ深く話す。
3)とはいえ、「コンテンツのカンファレンスって一体どういうことを話す場なの?」という疑問もあるかと思うので、ある程度の網羅性は担保する。

会場の様子

カンファレンスでの登壇者のスライドは提供されていたので、それらのスライドを使い、日本語で可能な限り再演しました。トピックとしては以下の6つを取り上げました。

・やさしさのコンテンツ
・アクセシブルなユーザー体験
・コンテンツチームの構成
・オーサリングのためのUX
・アダプティブ? レスポンシブ?
・測定基準とデザイン

最初の2つをかなりしっかりと話し、後半の4つはおもしろかった部分のみに焦点を当て簡潔に話しました。参加者のフィードバックを聞く限り、深く話した最初の2つが納得度も満足度も高かったようなので、残りの4つに関しても2つ程度に取捨選択し、深く話せればよかったなと思います(もちろん深く話すほうが、浅く広く話すよりも事前の準備が必要にはなるのですが)。

カンファレンス内容の報告

Style Tiles」の説明の一貫として、私が用意した形容詞を絵(一筆書きの線)で表してもらう、というワークもしました。「Style Tiles」というのは、フォントや色、ボタンなど、ウェブにおいてブランドをビジュアルで伝えるための要素を指し、ムードボードとカンプの中間のような役割を果たします。今回みなさんにやってもらったワークは、実際にカンファレンスの中のワークショップで私が体験したワークです。意図としては、デザイナーは往々にしてクライアントから「サイトのイメージは、クリーンで、清潔感があって、洗練されているんだけど、温かみがあってフレンドリー」といった極めて抽象度の高い形容詞をいただき、それらを形にします。ただ、こういった抽象的な言葉をビジュアルに落としこむ行為の難易度は高く、そこには無限の解釈が存在します。けれども自分の表現の意図をもち、それをきちんと説明することができれば「ああ なるほど」と思ってもらえる。それを感覚としてわかってもらうような内容のワークであり、カンファレンスのワークショップでもアイスブレーキング的に使われました。
今回、私の言い回しや段取りの悪さで会場を混乱させてしまったものの、こういうワークは会場が和むのでいいですね。社外の方もいらっしゃっていたので、初対面の方と挨拶するきっかけという意味でも実施できてよかったです。

楽しそう

こちらも楽しそう

このワークの中での参加者のみなさんの作品はこんな感じでした。

左:「新しい」、右:「歴史的な」

左:「きびきびとした」、右:「生き生きとした」

左:「落ち着いた」、右:「思いやりのある」

ちなみにバンクーバーで同じワークをやった結果が下の写真です。なんともアーティスティックで、今回の報告会での参加者の方が具現に落とし込むのが上手かった印象です。

バンクーバーでのワークの結果

Design & Contentカンファレンスの報告をひとしきり終えたところで、ゲストとして、日米を行き来するアナリティクスコンサルタントの清水誠さんに第1部の締めの言葉をお願いしました。
清水さんは海外のカンファレンスにもよく行かれているそうで、その際はトークの内容はもとより、自分として何を感じたかやどういったことに活かせそうかと思ったかを大切にしているとのことでした。そのため、私がスライドの中でちょくちょく挟んでいた「個人的な感想」と言う名のつぶやきを楽しく聞いていただけたとのことで嬉しかったです。実は「私個人のことなんてきっとオーディエンスは興味がないだろうから、発表されたスライドの内容をなるべく忠実に話そう」と思い今回の発表は構成しておりました。しかし清水さんのお言葉を受けて、今度このような報告会の機会をいただけたら、個人としてのリアクションも合わせて発表できればと思います。それでこそ「私」がその場に行った意味に繋がるのかなと今さらながら実感しました。清水さんあらためてありがとうございました。

清水さんからの一言

続いて第2部では、2014年9月に開催されたコンテンツマーケティングのグローバルイベント「Content Marketing World(以下、CMW)」に参加したコンセントのユーモア代表石野さんから、CMWの内容やカンファレンスの特徴を紹介してもらいました。「CMWの方が規模も巨大なのに対して、Design & Contentはアットホームなコミュニティ感を売りとしている雰囲気だった」など、私も交ざり、両者の相違点についても軽く共有しました。
石野さんからは「みんながジョークで笑っているが自分はそのおもしろさを理解していない瞬間が、いちばんさびしかった」という海外カンファレンスならではの悩みも紹介されました。

石野さんによる「Content Marketing World 2014」について

第3部では、関連分野の3名の方々にピッチをお願いしました。

まずはコンセントのグループ会社で出版社のビー・エヌ・エヌ新社の荻野さんから、日本と海外におけるContent StrategyやContent Marketingに関して発表いただきました。

ビー・エヌ・エヌ新社 荻野史暁さん

続いて、株式会社リクルートホールディングス Media Technology Lab.の松川 進さんからは、UXメディアサイト「L’OREM」について。
UX関連の情報が豊富なデザイナー必見のサイトです。
松川さんのピッチは、「コンセント」を「繋げること」に見立てたキャッチーなものでした。

「L’OREM」と松川 進さん

さらに、UXメディアサイト「UX MILK」編集長の三瓶 亮さんにお話いただきました。平日毎日(!)記事がアップされるスピード感。コンテンツ戦略の記事もあります。
こういったUX系のメディアサイトが日本でもどんどん増えてきているのはユーザーとしては嬉しい限りですね。

「UX MILK」と三瓶 亮さん

最後に交流会をして終了しました。

ほどよいクローズド感で、和やかな会として開催することができて心地よかったです。こじんまりとした会という私の当初の想定を越える人数の方々にご参加いただき、「コンテンツ」のトピックに対してみなさん関心をおもちなんだなあと実感した次第です。

平日のお忙しい中、お越しいただいたみなさまありがとうございました。

(写真は鈴木奈都子さんに撮影いただきました。あらためてありがとうございます。)

サストコ
Author:
サストコ

ポジション:Designer
ニックネーム:さのみお、さのちゃん

普段の仕事:Webデザイン

出身地:東京武蔵野
出身校・学部・学位:多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業

趣味や好きなこと:
趣味:アニソンを耳コピしてピアノで弾くこと。でも楽譜に起こせないのが悩み。
好き:たくさん寝る/よく食べよく飲む/日本のおうちカレー/アニメ/クラシック音楽/手先を使う作業/ロックマンエグゼのすべて

略歴:
佐野 実生|Mio Sano
(株式会社コンセント Designer)

1992年生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン学科伝達コースを卒業。大学ではタイポグラフィを中心に「機能美と造型美は両立し得るか」というテーマでブックデザイン、エディトリアルデザインを学ぶ。2015年度より、コンセントにデザイナーとして入社。

ラボ活動:
コラム|【レポート】UX STRAT & UX Strategies Summit Redux

Naoko Kawachi
Author:
Naoko Kawachi

浴衣で出社day 2015

2015/08/17 16:10

浴衣で出社day

こんにちはー。旅するパーソナルスタイリスト兼広報の河内です。
お盆休みもあけて、今日からオフィスに戻っている方も多いでしょうか。

さて、今年もコンセントでは浴衣で出社dayを開催しました。

浴衣で出社dayは、読んで字のごとく浴衣で出社する日のことです。
朝から着てきてもいいし、会社に来てから着替えてもいいし、客先訪問などを終えて帰社してから着替えてもいいし、タイミングなどは自由。もちろん、そもそも浴衣を着る、着ないも自由です。

2012年の浴衣で出社day
http://sustoco.concentinc.jp/from-editors/2012/08/yukata-eel/
http://sustoco.concentinc.jp/from-editors/2012/09/wanokoto-iroha/

2013年の浴衣で出社day
http://sustoco.concentinc.jp/from-editors/2013/08/yukata-day/

2014年もやったけれど、記事にするの忘れました(汗)。

今年は、7月6日と7月31日に開催しました。
(もしかしたら8月中にもう一回ぐらいやるかもしれませんが…)

しかも、6日の方はなんと取材が入りました。

和装振興のため、経産省が「きものの日」制定を検討しているというニュースをご覧になった方もいるかと思いますが、これと絡めて、コンセントが毎年開催している、浴衣で出社dayの様子が取材されたのです。この内容は、経産省の方とのインタビューと合わせて紹介され、映像ニュースで配信されていますので、ぜひご覧ください。

日本経済新聞電子版映像ニュース
着物を普段着に 官民、復権へ動く(2015年7月25日)

そもそも、なぜコンセントが浴衣で出社dayをやっているかと言えば、私が浴衣を着たかったから、という私的な動機が一番大きいのですが、ではなぜ浴衣を着たかったかというと、せっかく日本人なのだし、日本のナショナルコスチュームをもっと着てもいいんじゃないかな…と思ったことがきっかけです。

コンセントはカジュアルな服装での出勤が認められています。
「ちょっとそれはさすがにカジュアルすぎるんじゃ…?」と思うこともままあるので、「カジュアルOK」の幅をどう定義するのかはなかなか難しいところだなと、日々思うところですが、まぁ、その話はさておき、Tシャツ、デニム(なんなら短パンも)といったカジュアルがOKなら、同じくカジュアルな浴衣を着てもいいのでは?と思うわけです。

どうせ同じカジュアルなら、Tシャツ+デニムよりも、浴衣の方が華やかですし、見た目にも涼しげで(着ている方としては涼しくないけれど)、会う人に喜ばれることも多くあります。

なによりも、普段あまりやったことがないことを体験すると、新たな発見があったりもします。

着崩れないように気をつけて動こうとすると自然と所作がおしとやかになるな〜と感じたり、タクシーの助手席の背にハンドル(てすり)がついていることに普段は全く気づかなかったけど、帯が潰れないように気をつけて乗ろうとするとそのハンドルがとても便利だな〜と思ったり、電車に乗る時にもホームと電車の隙間が広いとまたぐのがこんなに大変だなんて!と気づいたり。普段の洋服生活ではあまり気にすることがないことが気になったりするわけです。そういうことに気づくチャンスを日常のなかにもつということがデザイナーにとって大切だと考えるのは、そんなにこじつけでもないんじゃないかなぁと思うわけです。

何も考えずあたり前のように毎日洋服を着て出勤しているけれど、そもそも、和服で通勤しちゃいけないって誰が決めたのか?

普通に考えれば洋服よりも和服は動きにくいとか、気にしなければいけないことが多く仕事の邪魔になるため通勤着には向かないとか、いろいろあるとは思います。

でも、自分の日常業務を考えると、PR担当という職業柄(?)、イベント運営などで走りまわったり机の下に潜ったり大荷物を運んだり、外出したり…ということももちろんありますが、どちらかといえば打ち合わせやデスクワークが中心です。パソコン1台あれば多くのことができてしまいますし、原稿チェックなどはむしろ紙とペンがあればよく、いずれにせよ、椅子にかけていることがほとんどです。

そう考えると、多少動きに制約が出てしまう和装であっても、業務への支障はそれほどないようにも感じます。
むしろ、帯があることで背筋が伸び、姿勢よくキリッと仕事できそう。

どちらかといえば機能面よりも、ほとんどの人が洋服を着ている環境では和装が目立ち、相手をびっくりさせてしまう、といったことの方が問題になるのかもしません。

「なんで和服で会社行っちゃいけないの??」と駄々をこねたりするつもりもないですが、「なんとなくそういうもんでしょ?」と思い込んでることって、実はそんなに合理的な意味があるわけでもなかったりするんじゃないのかな…と思ったり。

特にオチのある話ではないのですけど…。

さて、浴衣で出社dayの様子が取材された時のことに話を戻しますが、浴衣はきものよりは着るのが簡単とはいえ、全員が全員自分で着られるわけでもありません。着る機会が少ないと、覚えてもすぐに忘れてしまいますしね。

なので、着付けを手伝ったり、みんなで協力しながら着ました。
気づけば、ヘアスタイリングなんかも始まっていたり…。
それもまた楽しいひとときです。

浴衣で出社day

うらっちゃんがしほちゃんの髪をスタイリング

ちなみに、写真撮り忘れましたが、長谷川さんの着付けは今年の新入社員、工藤くんが手伝ってくれました。
大学時代からよく和装をしているとのことで。
和装に抵抗がない男性が意外と多いんです、コンセントって。

取材はこんな感じで進みました。

取材してくださった記者の女性も浴衣姿で来てくださいました。うっとり。

長谷川さん「浴衣を着ると楽しげになるので雰囲気作りにいいですね」

浴衣で出社dayでのしほちゃんインタビュー

しほちゃん「背筋が伸びてしゃきっとした気持ちで仕事に臨むことができます」

ザキヤマ「和服は好きなので会社に着てこれるのは嬉しいです」

本社ビルでも1枚。浴衣で出社dayだけど、私は一応広報担当で記者さんたちの対応もあったので、夏きものにしておきました。同じく広報担当のユカリンも、普通の浴衣よりは少しだけカジュアル度を押さえる意味で綿絽の高級浴衣です。

浴衣で出社day 本社ビルでの一枚

kusakanmuriのグリーンを浴衣姿で愛でるやまちゃん。

kusakanmuriのグリーンを浴衣姿で愛でるやまちゃん。足元がサンダルなのもイマドキですw

そして、今年2回目の浴衣で出社dayは、7月31日の恵比寿駅前の盆踊り大会に合わせて開催。
浴衣で出社day 恵比寿駅前盆踊り大会

コンセント社内では浴衣姿をあまり見かけませんでしたが、グループ会社のフラワーショップkusakanmuri堀田さんが着てくれていたので、仕事のあと一緒に盆踊りへと繰り出しました。

kusakanmuriの堀田さんと

すごい人出で窒息しそうだったので、2人で「YES, YES EBISU! 」だけ踊って、早々に退散しました。

ちなみに、この恵比寿駅前の盆踊り大会の様子は、コンセントの全天球動画作家、渡邊課が全天球動画として撮影したようで、恵比寿新聞にも掲載されています。

恵比寿新聞|昨日7月31日 第63回 恵比寿駅前盆踊りを全天球360度撮影!?

360度好きな視点で映像を見ることができ、盆踊りに参加していなかった人はもちろん、参加した人でもそのときに見えていたのとは違う視点からの映像が楽しめるものとなっていますので、ぜひ、この動画で日本の夏に浸ってみてください。

ちなみに、夏らしいコンテンツとしてほかにも、渡邊課が花火コンテンツや水中ニーソ(水中でニーハイソックスをはいた女の子を撮影)などがありますので、詳しくは、「どうも、渡邊課長です!」をご覧ください。

そうだ、浴衣、和装、きものといえば、デザイナーのグッチが「きもののインタラクション」という記事を書いていましたので、こちらもよかったらどうぞ。

toru watanabe
Author:
toru watanabe

どうもご無沙汰してます。渡邊課の課長をやってる渡邊です。
アイドルグループRYUTistと一緒に観る花火コンテンツや、「一畳プラレール」のぺたぞうさんと「水中ニーソ」の古賀学さんとコラボしたプラレールコンテンツなど、相変わらず全天球映像をつくる毎日です(もちろんデザインの仕事もしています)。

写真左/「【全天球】RYUTist と 柏崎花火」 写真右/「全天球プラレール」(古賀さんのTwitterよりお借りしました)

ちなみにこのコンテンツ、KAI-YOU.netさんでも紹介してもらっちゃいました。
新潟のアイドルRYUTistと一緒に花火鑑賞! 360°全天球動画が最高に最高(KAI-YOU.net)
超高層プラレールに小型カメラを積んで撮影した360度映像が完全に未来 (KAI-YOU.net)

渡邊課の最近の活動はこちらのページで随時お知らせしているのでぜひみてください。
渡邊課(コンセント 全天球映像作家)|Tumblr

 

今日は、最近渡邊課が協力しているBDMというイベントを紹介したいと思います。

BDMとはボン・ダンス・ミュージックの略。そう、みなさんご存知の盆踊りのことです。

どんなイベントかと言えば、「“踊る阿呆”になれる日本古来のダンスカルチャー盆踊りを現代的な形で再定義するイベント」ということで、詳しくはBDMの公式サイトをみてみてください。

実は今、このイベントに関連して「Makuake」でクラウドファンディングをやってます。
Makuake|東京のド真ん中で現代型盆踊り!10月3日(土)青山収穫祭@国連大学前!

このBDMプロジェクト、支援してくださった方にはすごい特典があるんです。
イベントに出演するDE DE MOUSEさんと水曜日のカンパネラさんが、なんとこのMakuakeプロジェクトのためにコラボ制作してくださった盆踊りソング「妖怪地獄音頭」をダウンロードできちゃう「ダウンロードカード団扇」や、化け猫好きにはたまらないイラストレーター石黒亜矢子さんがBDMプロジェクトのために描いてくださった「妖怪イラストを使ったTシャツ」とか! いずれもこのMakuakeプロジェクトのリターンとしてしか手に入らないもの。盆踊りイベントに持参していただけたらより楽しめるんじゃないかと思います。

渡邊課はイベント当日、全天球カメラで盆踊りの様子を撮影して後日一般公開するのですが、プロジェクト支援者の方は公開に先駆けて視聴できちゃいます。

イベント自体は無料なので、気軽に遊びに来てください! 10月3日(土)17時頃~20時頃まで青山・国際連合大学前広場で開催予定です。

そして今週末は上海で開催される土豆映像祭に行ってきます!

古賀学さんと一緒に「全天球水中ニーソ」を持参して、全天球映像をプレゼンしてくる予定です。中国での全天球映像の認知状況もはかりにくいので現地調査も兼ねてこようと思っています。

現地レポートもお楽しみに。帰国したら書きます。

サストコ
Author:
サストコ

ポジション:Director
ニックネーム:がっきー
出身地:福岡と沖縄
出身校・学部・学位:
立命館大学 国際関係学部/産業技術大学院大学 人間中心デザインコース
職歴・経歴:カンボジア料理店でバイト
趣味や好きなこと:サザエさん鑑賞
 

略歴
中垣 美香|Mika NAKAGAKI
(株式会社コンセント Director)
 
1988年生まれ。
2012年 立命館大学 国際関係学部 卒業。大学では社会開発学、国際協力開発学などを専攻。フィールドワークを通じて途上国の多様性を理解しながら、持続可能なコミュニティと発展のあり方について考察。
卒業後は、IT/Web業界を中心とした人材コンサルティングに入社。スタートアップから一部上場会社までの組織作りに従事。
2014年 コンセント入社。Communication Design Division所属。

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