hirokazu ishino
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hirokazu ishino

コンセントの新卒採用ページは、こんな一文からはじまります。

コンセントは創業以来40年間、第一線でデザインをし続けてきました。情報コミュニケーション、プロダクト、サービス。コンセントがデザインする対象はどんどん広がりつつあり、「結果」「過程」「計画」その他すべてをデザインの範囲として活動しています。

ふむふむ、なるほど。どうやら活動領域は広く、成果物だけでなくプロセスも「デザイン」として捉えてるんだな。

でも……いまいちピンとこねーー!(自社批判ではありません。例えばですよ、例えば)

コンセントのデザインに対する考え方、アプローチって、一緒に仕事をすると分かってもらえるんですが、なかなか想像しづらいところもあるようなんですね。

と・い・う・わ・け・で・!

コンセントでは2013年より、学生を対象としたインターンシップを実施しています。今回は8名が参加し、4名×2チーム制のグループワークを1週間体験してもらいました。

プログラムは、サービスデザインの思考・手法を通じた「都市部で働くオフィスワーカーに向けて“リラックス”をテーマにした『スマホを使ったWebサービス』」の開発。HR部の石野がその様子をお届けします。

サービスデザインの鬼・大崎さんによる思考法、手法についての講義でスタート。

講義が終わったら、インタビューの準備へ。質問したいことを出し合います。

コツは「弟子になった気分で聞くこと」。ほら、大海さんも気持ちよさそうに答えてますね。

インタビューで抽出した社会人の思考、感情をカスタマージャーニーマップに落とし込みます。

だんだん、リラックスへの本質的な欲求が見えてきた……!

最終日に行うプレゼン発表資料を作り込みます。

恒例のコンセント社員に対するプレゼン。今回も20人以上が集まりました。

両チームとも演劇的な手法を取り入れてプレゼンしていたのが印象的。

プロトタイプのクオリティが高いんだわ…。時代を感じます。


質疑応答も真剣勝負。こうしてプログラムが終了します。

いつも、5日間でこなせるのか? という密度感のプログラムながら、日に日に高まるチームワークによって乗り越えてくれるので、先生感激。「『デザイン』の考え方が変わった」「いろいろな得意分野を持った人たちが集まると化学反応が起こる」「どの分野でも応用できるプロセス、手法を学べることができた」といった感想が目立つのが、コンセントのインターンシップの特徴です。今後も続けて行きますので、興味を持たれた方、ぜひご応募ください!

【関連記事】
前回(2013年9月度)インターンシップ活動報告

Naoko Kawachi
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Naoko Kawachi

こんにちは。旅するパーソナルスタイリスト、河内チビラーシカです。

IA Summitに出席するためサンディエゴに行っていましたが、ついでにニューヨークにも寄り道して、先日帰ってきました。

さて、そんな感じでバタバタしていたのですっかり遅くなってしまいましたが(言い訳)、今日はプチ世界行脚ということで、3月中旬にアートディレクター関口くんの登壇同行で行ってきた静岡県浜松市の様子をご紹介。

いきさつ

3月15日に、DORP INSPIRATION 2014「地方から紐解くデザイナーのこれから」というイベントが浜松市で開催されました。

DORP(Designer Open Resource Project)は、浜松市にゆかりのあるデザイナーたちに焦点をあて、デザイナー同士の交流や企業とのマッチング、イベントの開催などを通じて、デザイナーの共感や共有の場を創造していくプロジェクトなのですが、この実行委員会を率いているのが、関口くんの大学時代の同期の鈴木力哉くん

今回のイベントでは「静岡文化芸術大学出身者が語る大学の4年」というトークセッションが企画されていて、関口くんはその大学出身者として呼ばれて登壇したわけです。そして、小学校6年〜高校3年までを浜松で過ごした私にとっても浜松は地元ということで広報同行でついていきました。

経費で実家に帰れてラッキー♪
あ、いや、出張宿泊費を浮かすために実家に泊まったとも言う。
(物は言いよう)

レトロなかわいい会場

イベント当日は朝から快晴。とても気持ちのいい天気でした。

「会場は鴨江アートセンターです」と事前に聞いた時にまったくもってピンとこなかったのですが、行ってみたら何やらちょっとオシャレ。

鴨江アートセンター
http://kamoeartcenter.org/

鴨江アートセンター(旧名:鴨江別館)は浜松駅から徒歩15分ほどの場所にあります。昭和3年に完成した歴史的建物を利用し「21世紀の新しい創造都市浜松の実現をめざして」設置され、アートと地域を結ぶ創造的な活動の場として機能しているそうです。

エントランスを入るとすぐに大きな円柱が目に飛び込んできます。

階段も重厚。そしてどこか懐かしい感じ。

木のぬくもりが優しく、そして日差しがたっぷりと入ってくる控え室。
関口くんをアー写的に。

イベント会場も広い。

どのフロアも天井がとても高かったです。

ちなみに鴨江アートセンターの向かいには、映画監督で脚本家の木下惠介氏にまつわる記念館もあり、近世スパニッシュ様式のこちらの建物は浜松市指定有形文化財となっています。

(控え室から窓越しに撮影しました)

「やらまいか」の街にできた芸術大学

最初のセッションが「静岡文化芸術大学出身者が語る大学の4年」というものだったので、大学生がたくさん聞きにきているかと思いましたが、「在学生の方いらっしゃいますか?」との関口くんの問い掛けに手が挙がったのは来場者のうち約2割ほど。ほとんどの参加者は企業に属しているデザイナーやデベロッパー、フリーランサーのようでした。私が話しかけた隣に座っていた女性たちも、アプリのUI中心に携わっているデザイナー、イラストレーターとしてちょうど独立しようとしている方でした。

静岡文化芸術大学は2000年設立と新しく、私が浜松に住んでいた時にはまだありませんでした。

トークセッションの登壇者の一人が「浜松といえばアクトタワーぐらいで、松菱(デパート)はもうなかったし、クリエイティブシーンのイメージもなかった」と言っていましたが、私のイメージもまさにそんな感じ。浜松の最盛期は私が中高生の頃だったんじゃないかと感じます。中高生の時にはあった松菱、西武、丸井といったデパートが相次いで閉店し、駅前周辺のいわゆる「街」と呼ばれているエリアがなんだかとても寂しくなった時期がありました。「大学ができたのは再開発が盛んになった頃で、街全体ががらんどうな箱みたいで、”これから”だ」と当時の関口くんは感じたそうです。

 

そして文化政策学部と空間・プロダクトデザインを扱う学部の両方を持つこの大学に在籍している間、実際に、行政や町の工場の社長さんに話を持ちかけて、きちんと対価をもらってデザインしたりもしていたとのこと。社会へのコミットということも強く意識していたそうです。

浜松はもともと製造業、モノづくりの町としても知られています。ヤマハ、ローランド、スズキ、ホンダ、浜松ホトニクスといった多くの企業があります。そして浜松の人たちの間には「やらまいか」の精神があります。これは「やってやろうぜ!」というような気質で、浜松に根付く、製造業 ×「やらまいか」精神は、起業家を生みやすいとも言われています。そういう土地に芸術大学ができる意味はかなり大きいのかも。デザイン力や思考を持った学生たちが主体的に社会と関わりを持っていけば、これまで浜松を代表してきたメーカーをも超える、何か新しい発展にもつながっていくのかもしれません。

実際、関口くんによると「いま浜松では、雑居ビルを有効活用した「カギヤビル」を中心としたカルチャーシーンが盛り上がっています。この流れが大きくなり、メーカーや中小企業、街づくりに影響を与えるようになってくると、より一層面白くなりそう。」とのこと。

イベント終了後には、近くのお店で懇親会も。

Let’s浜松観光

「浜松が地元」と言うのに躊躇するほど、実は私は浜松のことを全然知らない…(汗)
というわけで、翌日は浜松観光に出かけてみました。

いや、一人だったら絶対に出かけていなかったと思うのですが、イベントの後半セッションに登壇されていたCSS Niteでおなじみの株式会社スイッチの鷹野雅弘さん、株式会社アンティー・ファクトリーの中川直樹さんと合流させてもらえることになったので。

ちなみに中川さんも浜松のご出身で、古くからのご友人も紹介していただいて、ステキな出会いになりました。

実は、金曜日の前泊の時からこのメンバーでご一緒させてもらったのですが、その大人の遊びぶりに感動するばかり。そしてこの日も中川さんのすばらしいプランニングにより超充実。

まずは朝、車で迎えに来てもらったのですが、この車がすごい!
あまりにすごすぎる車ゆえ、車名も念のため伏せておこう…。

車を飛ばして三ヶ日方面へ。

浜松といえばウナギ。そしてウナギといえば「勝美」らしいです。

うなぎ処 勝美
http://www.hamanako-katsumi.co.jp/

うなぎのオブジェがお出迎え。

浜名湖と猪鼻湖の間にかかる新瀬戸橋という赤い橋のすぐそばにあります。

お座敷からの眺めもステキ。

キモに、白焼きに、うな重に…。

うな重は一番小さいサイズを頼んだと思うけど、それでもこのボリューム。
これまで私のなかではウナギといえば、実家の近所ということもあって「かねりん」だったのですが、これからは「勝美」です。「勝美」以外のウナギはウナギではないのかもしれません(謎)

すっかりお腹いっぱいになったあとは、レイクサイドをドライブ。
浜名湖ってこんなきれいだったっけ?まるでリゾートじゃん!
と、新たに発見することもたくさん…。

そのうち住宅街へ。
そして突如として現れたのが、カネツ杉浦商店。

舞阪、弁天島の海産物を扱っているというお店とのこと。
「絶対にここでシラスを買った方がいい!」と中川さん絶賛のお店です。

「こんなにいっぱいのシラス見たこと無い!」というぐらいの量が入ったシラスの袋と、これまた名産だという海苔をお土産に買いました。肝心の写真は撮り忘れた…。気になる方はぜひ買いにいってください!(雑…)

お土産を無事に購入したあとは、一路浜松駅方向へ。
浜松には浜松城という城があるのです。そこに行ってみることに。

浜松城
http://www.hamamatsu-navi.jp/shiro/

浜松城は多分小学校の遠足とかで行くような場所だと思うのですが、実は私行ったことがなかった。記憶にないだけで実は行ったことあるんじゃないの?とうっすら思いつつ、実際に現地に行ってみた結果、やはり見知らぬ風景で、本当に初体験!

日本庭園なんかもあるんですねー。

浜松城は歴代城主の多くが江戸幕府の重役に出生したことから「出世城」とも呼ばれています。

天守閣からは、中川さんの出身校である浜松北高と、そのすぐお隣にある私の出身校である浜松市立高校が見えました。遠いけど…。しかも手前の金網にフォーカスがあたってるけど…。

縁起のいい場所を訪れたところで観光はおしまい。

さいごに

静岡県は暖かい気候ゆえ、その県民性は一般的に万事のんびりしていてお人好し、おっとりした人が多いと言われています。また、浜松も、大らかでよそ者を受け入れる文化でもあると聞きます。私が通っていた小学校は、ヤマハなどの地元の大企業の人事異動に伴う転校が多く、1年間で300人程度の転入生、転校生があったと記憶しています。それだけ出入りが激しく、他の地域からよそ者が入ってくる状況でも居心地のいい環境を維持できるというのはすごいことだなと、些細な体験からも感じます。

転校・引越しを繰り返すなかで暮らした場所の一つとはいえ、東京に次いで長く暮らした場所でもあり、「生まれ育った」とは言えなくても私にとってはやはり地元と呼びたい街。

その浜松でこういうイベントが開催されたということや、大学時代を過ごした関口くんがそこでお話する機会を得たということはとても嬉しいことです。DORPをはじめとするこうしたイベントや、勉強会や交流会はぜひこれからも活発に続けて欲しいです。

そして、関口くんの言葉を借りると「時代は”think global, act local”から”think local, act global”へ移り変わっています。地方都市が地方でなくなるときも近いかもしれません。」

モノづくりの街だからこそ、浜松がデザインの力でより発展していくといいなと思います。

それからみなさん、本当に美味しいものと素晴らしい眺めを持った浜松、ぜひ行ってみてください。マリンスポーツも盛んでいいスポットがたくさんありそうですよ。これからの時期、オススメです!

今回はたまたま浜松だったけど、コンセントのメンバーの地元やゆかりの地で、こういうイベントをどんどんできたらいいなーとも思った旅(!?)でした。

kenichi yokochi
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kenichi yokochi

第四回の続きです!「絞り優先モード」の解説です。

■絞り優先モード…絞りの数値を任意に固定するモード

絞りってどれのこと? という方は前回の記事の写真を参照してください。
絞りに関しては、特に一眼レフカメラに興味を持って購入した人は、「絞りを開くと背景がボケる」というのは知っていると思います。
コンパクトカメラでは、なかなか背景がボケないので、背景をボカす目的で一眼を購入した人も居ると思います。
ちなみに「背景がボケる」という言い方をされることが多いですが、正確には「ピントが合っていないところがボケる」なので、被写体より前景側もボケます。この制御においては、

(1)背景/前景をボカして被写体だけにピントを合わせたい。
(2)背景/前景までしっかりピントが合っている写真をとりたい。

というように表現を使い分けたいと考えるでしょう、また、シャッター速度のときと同じく、上記(1)(2)は、スイッチONOFFのような二択の関係ではなく、無段階にその中間の表現が存在します。これを好きに調整できるのが「絞り優先モード」です。

■こまけえこたあいいんだよ。理屈より現象を理解する

ネットで検索すると、いろいろ難しい光学的な理論が出てくることがありますが、理解するのは相当難しい&知ってたところで撮れる写真に影響は無いので、絞り優先モードについても「どう操作したら、どのように撮れるか」を知るほうがいいです。操作方法としては非常にカンタンで、

  • 絞りの値を小さくする(絞りを開く):ピントが合っていない所が強くボケる
  • 絞りの値を大きくする(絞りを絞る):ピントが合っていない所が弱くボケる

ホント、これだけです。

■ボケ量の調整は液晶で確認しながら

絞り優先モードを使っているときは、シャッター速度優先モードと違い、素早く動くものの瞬間を狙うような撮り方をしていない時だと思います。
撮る前に十分な準備時間があったり、被写体にじっくり向き合ったりできる状態であることが多いと思いますので、ライブビューやテスト撮影で確認しながら、必要なボケ量にあわせて絞りを調整します。しかし、仕事の写真の場合、撮影後の意図変更に合わせられるよう、背景をボカしている写真と、ボカしが弱い写真の二種類を撮影しておくと良いでしょう。デジタルならばいくら沢山撮ってもフィルム代がかからないのですから。

液晶で確認しながら

■実は…..一眼は背景/前景までしっかりピントが合っている写真を撮るのは苦手

一眼のカメラ(特にAPS-C・35mmフルサイズ・中判)は、背景も前景も被写体にも、全部にしっかりピントがあっているような写真を撮るのは苦手で、特に遠景ではなくて、近距離に被写体がある場合は絞りを絞っても、コンパクトカメラのようなボケが無い写り方になりにくいです。近距離撮影において、なるべくボカしたくない場合は、あえてコンパクトカメラを選ぶほうが良いです。

■ボケを何に使う?

背景や前景をぼかすことで被写体を浮かび上がらせる、というのは、用法のひとつでしかなく、ボケを何の意図として使うかは、工夫しだいです。といっても経験値が無いうちは、ボケをどう使うか、という用法の知識がないと思いますので、その他の例を幾つかあげておきます。

例1)背景を片付ける

いちばん良く使う用法です。背景にごちゃごちゃした物があるけれど、構図を変更して回避できない場合など、背景をボカすことで、ある程度ごちゃごちゃした感じを緩和し、片付いている感じを出すことが出来、被写体を浮かび上がらせることが出来ます。

絞り値f13とf3の例です。f13だと背景側の枝もかなり見えているので、主体がどの花であるか良くわかりません。f3だと主体の花がどれであるか分かりやすくなっていますね。

★片付け具合に注意

絞り値f13とf3の例ですが、これらはどちらが良いとも悪いとも言えない例です。f3のほうが花が際立ちますが、f13のほうが周囲の状況が分かり意図を感じます。なんでもかんでもボカしすぎないように注意しましょう。また、第二回で説明した通り、背景をある程度見せる場合は、背景の構図に気を使いましょう。

例2)背景色として使う

ボケる場所に色が付いている何かを配置することによって、ボカして形状は分からなくしながら、色の効果だけ使うという用法です。屋外では背景に融通がきかないので、これが出来るかどうかは場所によりますが、スタジオ撮影では前景や背景に置くものを調整することによって、さまざまな色を使うことが出来るでしょう。

f3.2

f4.5

例3)奥行き感を演出する

ピントがあっていない距離は、背景も前景もボケますが、写真の構図内の中間的な距離にピント位置をおき、前景も背景も大きくボケている構図にすると、奥行き感がある立体的な写真になります。
また、「そもそも全体にピントが合っていたとしても奥行きを感じる構図」に対して、一部を軽くボカしてやると、これも奥行き感がある写真になります。

f4

f1.2

例4)光の玉

イルミネーションなどの点光源が、ピントがあっていないボケのところに入ると、丸や多角形の光の玉として現れます。夜だけでなく、木陰で逆光で撮ったりしてもこれを出すことが出来ます。被写体になるものにピントを合わせながら、周辺のボケの部分にこれを散りばめると面白い効果が得られます。スタジオ撮影であれば小型のLEDライトやクリスマス飾り等を使って意図的に配置することが可能です。

f1.8

例5)金網消し

これは実用的用法の例ですが、運動場の金網や、動物園の柵を目立たなくしたいとき、金網や柵になるべく近づいたうえで、絞りを開いて向こう側のものを撮ると、金網や柵はボケるため、結果的に目立たなくなり、向こう側のものがはっきり写るようになります。作例は、動物園で、金網をボカして消しています。

f5.6(望遠レンズにて)

■要点

ボケの調整は簡単で、絞り値を増やしたり減らしたりするだけです。しかし、ただなんとなくボカしてしまいがち。写真が伝えたいことを考え、ボケ量を「程よく」調整する! そうすればずっと良い写真を撮れますよ。試してみてください。

<付記>しっかりボケてくれるレンズって、どのレンズ?

・開放F値がなるべく小さいレンズ

Ai Nikkor 50/1.2s

写真は開放F値1.2のレンズです。ちなみに数字が小さいと値段が高くなりますので、オサイフと相談です。普通はf1.8の単焦点(ズームがない)でいいと思います。

・マクロ(マイクロ)レンズ

AF-S Micro NIKKOR 60mm/f2.8G ED

近接撮影を行うと、ピントが合う幅が狭くなります。結果、前景も背景も強くボケます。しかし、近接しないと普通のレンズと同じですのでご注意。

・望遠レンズ

AF-S NIKKOR 70-200/f4G ED

望遠レンズも、ボケが強くなるレンズです。但し、近接撮影能力があまり高くないものが多く、1メートル程度離れないとピントが合わないので、スタジオでは構図の調整が難しくなる場合があります。

以上、唐揚げ大好きアートディレクターの横地でした。

 

【関連記事】
Photoshop補正講座〜ヒストグラムとレベル補正とトーンカーブ〜

【“仕事に使う写真を自分で撮ってみよう”シリーズ記事】
第一回:まずはカメラを買ってみる。
第二回:美人に目を奪われて、大事なこと忘れていませんか?
第三回:光を扱う力が…欲しいか?
第四回:時よ止まれ!「ザ・ワールド」!!
⇒第五回:ボケにツッコんで学習する
第六回:ビューティフル・ホワイトニング

サストコ
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サストコ

今年もコンセントに5人の新しい仲間が入ってくれました!
嬉しいですね〜〜〜!!!
2013年4月に入社した“SE7EN COLORS”の7人も2年目の先輩社員。
この1年のふり返りとともに「ようこそ、コンセントへ!」のWelcomeな気持ちを込めて、SE7EN COLORSの7人から新入社員の5人へメッセージを届けます。

7人には「自分を表すアイテム」をもってきてもらい撮影しました。
どんなアイテムなのでしょう? 楽しみですね!(おや……カブっている人がいるようです 笑)

◆Credits
Photos_Tsukasa Isono

《SE7EN COLORS members》






 


横山詩歩|Designer

★自分を表すアイテム:発芽玄米★ わたしの毎日の主食。 玄米は完全食、かつ発芽させると更に栄養価が高いということで、去年の4月から食べ始めて早1年。 毎日食べていますが、元々すごく健康なので、体調が更に良くなったとか逆に悪くなったなどは特にないですね。 ちなみに、ベジタリアンやマクロビ実践者、オーガニック志向ではないです。 なにを食べようか悩むのが面倒なだけです。

Q.1 入社前にコンセントに期待していたことは? また1年経った今、その期待に対してどう感じてる?
希望はあったけれど、期待していたことは特になかった。

Q.2 この1年間で身についたこと、学んだことを教えて!
働くって楽しい。

Q.3 「これはまだ先輩に追いつかないな」と思うことはな〜に?
むしろ「これは追いつけたな」と思えることがない・・・。

Q.4 コンセントの中でこれまでに一番影響を受けた人は誰?
荒尾彩子さん(デザインの技術的なことはもちろん、プロフェッショナルとしてのスタンスや、クリエーターとしての遊び心の出し方を学んだ)
渡邊 徹さん(新しいことに挑戦したくなった。面白いことをやりたくなった)
山浦隆史さん(信頼できる人が直属の上司として見守ってくれていたので、自分のキャリアや会社と素直に向き合えた)

Q.5 1年前の自分へ伝えたいメッセージは?
「好きなことを飽きるほどやるのも面白いけど、嫌いなことを少しやってみると結構発見あるよ(笑)。いろいろなことをやっているようで、案外自分の出来る範囲、心地よい範囲のことしか経験がたまっていないことが多いんだよなー。」
by 上原哲郎さん(最近頂いたアドバイスを勝手に引用)

Q.6 2014年4月に入社した新メンバーたちにおすすめしたいモノ・コトは?
早起き。

 


佐々木未来也|Designer

★自分を表すアイテム:机の上にあった本★ その頃未読の本をとにかく枕の左右に積んで、読み終わるたびに床に落とす生活をしていたため、 本が自分を表している気がしたので。

Q.1 入社前にコンセントに期待していたことは? また1年経った今、その期待に対してどう感じてる?
この業界で働くということはどういう意味をもつのか。
1年経って、多少なりとも見えてきたような。

Q.2 この1年間で身についたこと、学んだことを教えて!
組版の基本、情報設計の基本、怒涛の赤字に折れないこと。

Q.3 「これはまだ先輩に追いつかないな」と思うことはな〜に?
量と質。

Q.4 コンセントの中でこれまでに一番影響を受けた人は誰?
やはり上長の青松さん
ADチェックでの鋭い指摘に、たくさんのことを気づかされた。

Q.5 1年前の自分へ伝えたいメッセージは?
労働って、そんなに悪くない。

Q.6 2014年4月に入社した新メンバーたちにおすすめしたいモノ・コトは?
建設的に本を沢山読むこと。
内容を鵜呑みにしないこと。
デザインテクニックの本ばかり読まないこと。

 


千田汐香|Designer

★自分を表すアイテム:ビール★ ビールはいろいろ解決します!

Q.1 入社前にコンセントに期待していたことは? また1年経った今、その期待に対してどう感じてる?
毎日たくさんのことを学び、苦しみつつも日々自分の成長を喜べるものと思っていました。もちろん日々成長はしているような気はしているのですが、想定よりも苦しいパートが多かったです。(笑)
まあでも、その分、期待していたよりも喜びも大きいです。苦労の末に、先輩やお客さんに、「頑張ったね。」とか「ありがとう。」って言ってもらえると、もうそれだけで、天にも昇る気持ち。単純か。(笑)

Q.2 この1年間で身についたこと、学んだことを教えて!
難しいな。
学びそびれて悔しいこと、学んだこと、学んだけれどもまだ身についてないこと、身についたこと、認識すらできていないであろうこと、いっぱいありすぎてなんとも言えないですけど、一番大きな収穫はきっと、どれだけ自分が知らない/わからないのか、少しはわかったことですかね。あれ?頭こんがらがってきた。

Q.3 「これはまだ先輩に追いつかないな」と思うことはな〜に?
全部に決まってます。それこそ、挙げてたらそれだけで人生終わっちゃう!すごい人ばかりです。

Q.4 コンセントの中でこれまでに一番影響を受けた人は誰?
人からどう見えてるかはわからないですけど、個人的に一番お世話になっているのは篠田さんと関口さんだと思います。
篠田さんには、新人プロジェクトで一度助けていただいてから、なんやかんやでことあるごとに相談させてもらっています。兄貴、いつもありがとうございます!
関口さんには、デザイナーとして毎日ほんとうにいろんなことを教えてもらってます。時々、心がしんどくなりますがそんなものを吹き飛ばすぐらい、勉強させてもらってます。師匠、ありがとうございます!

Q.5 1年前の自分へ伝えたいメッセージは?
1年前の自分か!うーん…。「卒業決定おめでとう。これからわかんないことだらけ(予想以上に)の世界に飛び込むわけだけど、とりあえず仕事のこと考えなくていい時間と相談できる人だけは常に確保しておきなさい。」ですかね。(自戒の念を込めて)

Q.6 2014年4月に入社した新メンバーたちにおすすめしたいモノ・コトは?
やっぱり何事も楽しむように心を仕向けることです。モノはなんだろ。新人の特権濫用かな。(自戒の念を込めて)

 


石井真奈|Designer

★自分を表すアイテム:ビール★ 血液の半分くらい、ビールで構成されてそうなので。幸せになれます。

Q.1 入社前にコンセントに期待していたことは? また1年経った今、その期待に対してどう感じてる?
メディアに囚われない「デザイン」に対しての意欲的な姿勢や取り組み。
期待を遥かに通り越してました。

Q.2 この1年間で身についたこと、学んだことを教えて!
仕事は「やったことないこと」だらけ。やったことがないからと怖気づいていると、どこにも進めない。試しにまずは踏み出してみること。そして、踏み出した先で自分が何ができるかを、必死で見つけ出すこと。それが大事。

Q.3 「これはまだ先輩に追いつかないな」と思うことはな〜に?
何もかも追いついてはいないのですが、特筆して上げるとしたら、「自信」と「度胸」。

Q.4 コンセントの中でこれまでに一番影響を受けた人は誰?
4人のマネージャーの方々です。
それぞれまったく違う4人なので、近くでその姿を拝見しつつ、あらゆることを学ばせていただきました。

まずは、一年間とってもお世話になったチームリーダーの大崎さん
どんなに分からないことでも「まずはやってみる」力は、大崎さんのお陰で身についたと思っています。

次に、入社後すぐに社内プロジェクトで面倒をみてくださった通洋さん
デザイナーとして誰に、何を、どんな風に伝えて、何を感じてもらいたいのか。そのためにどんな風に考えるべきなのか。スッと共感できる言葉遣いであったり、物腰の柔らかさだったり。すべての要素がお手本です!

お酒仲間の家内さん
広い視野と冷静な思考、落ち着いた物腰。そんな私の足りない部分をいっぱい持っている方で、これからもずっとその背に学ばせていただきたいと思っています。

最後に、実は入社当初からの憧れだった、橋本さん
女性らしい振る舞いと細やかな気遣い、そして笑顔!一女性社員としての最終目標は、やっぱり橋本さんだと思っています。

Q.5 1年前の自分へ伝えたいメッセージは?
やってきたことはムダじゃない。いつか、絶対生きる。でも、それに気付くのはしばらく先。焦らず、不安がらず、目の前のこと、この先に待ち構えていることに、全力で臨むこと。

Q.6 2014年4月に入社した新メンバーたちにおすすめしたいモノ・コトは?
恵比寿は美味しいお店がいっぱいです。一緒に飲みにいきましょう!

 


森部綾子|Director

★自分を表すアイテム:ディスク(フリスビー)★ 大学時代にこのディスクを使っておこなうアルティメットというチームスポーツに熱中していました。今でも年に何度か大会に出場しています。

Q.1 入社前にコンセントに期待していたことは? また1年経った今、その期待に対してどう感じてる?
堅苦しくなく、自由でゆったりとした雰囲気のなかで仕事をしたいと思っていました。はじめのうちは、緊張していた部分もあったのですが、コンセントは社内の風通しがよく、ミーティングなどもかしこまりすぎず、意見を交わしやすい雰囲気です。1年目でも仕事を任せてもらえる部分が多いので、自分でペースをつかみつつ、ある程度調整しながら進められます。でも、その分の自己管理がなかなか難しいなと最近思っています。

Q.2 この1年間で身についたこと、学んだことを教えて!
ひとつのものができあがるまでの、制作過程や進行全体の基本的な部分がようやくわかってきたように思います。私自身は、今、制作進行の管理を担当しているのですが、そのなかで発生するお客さんとのやり取りや、社内でのタスク整理、スケジュール管理などでも、決まったことを順番にやっていくというより、状況に応じた柔軟な対応が必要だということを実感しています。日々の実践のなかで、成功と失敗を繰り返しながら学ぶことがとても多いです。あらゆる状況を経験していくからこそ、蓄積されていくものがたくさんあるように思います。

Q.3 「これはまだ先輩に追いつかないな」と思うことはな〜に?
視野を広く持って、全体を見る力と判断力・決断力です。今はどうしても目の前のことでいっぱいになってしまうことが多いです。プロジェクト全体を見て、次の動きやタスクを考えたり、タイミングよくコミュニケーションをとり合ったりすることができれば、もっとスムーズプロジェクトを進行できるのに…と思うのですが、自分にはまだまだ難しい部分がたくさんあります。

Q.4 コンセントの中でこれまでに一番影響を受けた人は誰?
チームのリーダーであり、入社からずっと一番近いところでサポートしてくださっている小橋さんです。ディレクションをしていく上で欠かせない、自分でしっかり考えて理解し、伝えるということがいかに重要かをたたき込んでもらいました。また、いつもささいなことでも相談に乗っていただき、的確なアドバイスをもらえるので心強いです。自分も近い将来、小橋さんみたいにビシッとプロジェクトをひっぱっていけるように、これからも背中を追いかけていきたいと思います。

Q.5 1年前の自分へ伝えたいメッセージは?
とりあえず肩の力をぬいて。おちついて。楽に!

Q.6 2014年4月に入社した新メンバーたちにおすすめしたいモノ・コトは?
都会の中にも自分にピッタリのオアシスが必ずあるはずなので、休み時間に外へ出ることをおすすめします。新鮮な空気を吸って気分転換できると、気持ちがスッキリしますよ!

 


秀野雄一|Director

★自分を表すアイテム:使い捨てカメラ★ 写真とか動画に興味があってデジイチ始めました。でも、ラフに撮れるこっちも手放せません。実はいつもカバンに入れています。

Q.1 入社前にコンセントに期待していたことは? また1年経った今、その期待に対してどう感じてる?
アウトプットにのみ縛られず本質的なデザインに取り組める環境であることを期待していました。
おそらくそれを仕事として、会社として実践できるのは、コンセントが紙やWebといった専門性をもっているからこそのことなんだと今は感じています。
“アウトプットにのみ縛られず”と言いましたが、勿論アウトプットにも十分にこだわって仕事をしていきたいです。

Q.2 この1年間で身についたこと、学んだことを教えて!
チームで仕事をすること。人を動かすことって難しいと思います。でも、一人で大きな仕事なんてよっぽどでない限りできないと思います。

Q.3 「これはまだ先輩に追いつかないな」と思うことはな〜に?
色んな先輩方と自分とを比べると、もう自分なんて全然ダメダメで考えだすときりがないので考えないようにしています!笑
というのはウソで、先輩に追いつく追いつかないという考え方もありますが、プロジェクトの中で求められる役割は人それぞれ違います。今、自分に何が求められているかを考え実践していきたいと思っています。

Q.4 コンセントの中でこれまでに一番影響を受けた人は誰?
同じチームの星さん
こんなに楽しそうに仕事をしている人はいない。(というと語弊があるかもしれませんが…。)
仕事をこなすことは勿論ですが、どうやって仕事そのものを楽しい方向に持っていくかも自分次第だと思います。

Q.5 1年前の自分へ伝えたいメッセージは?
1年間のうちにいっぱい失敗しましょう。
たとえ失敗してもチームやプロジェクトのメンバーが助けてくれるはずです。
そう考えれば、もっとラクに色んなことにチャレンジできるはずです。

Q.6 2014年4月に入社した新メンバーたちにおすすめしたいモノ・コトは?
コーヒー部、バスケ部あります。息抜きにどうぞ。

 


黒坂 晋|Designer

★自分を表すアイテム:読売巨人軍応援グッツ★ 小学校の頃から巨人一筋で応援していて、私を表現する上で欠かせないアイテムだと思い選びました。 巨人のニュースチェックは毎日欠かしません。

Q.1 入社前にコンセントに期待していたことは? また1年経った今、その期待に対してどう感じてる?
コンセントは先見の明があり、すごく挑戦的な会社というイメージを持っていたので、どんどん新しいことに挑戦させてくれると期待していました。
入ってみると、把握しきれないくらいの挑戦的な取り組みがされていました。
ぼーっとしていると取り残されてしまう!という焦りを日々感じています。
その中にも40年という歴史の中で培われてきた考え方などもあり、まだまだ勉強しきれません。

Q.2 この1年間で身についたこと、学んだことを教えて!
私は一年間Webサイトのデザイン(GUI)と設計をやらせて頂いたのですが、特に学んだということは、一つ一つのパーツや動線の”意味”についてより深く思考することです。自分がデザインしたもの設計したものが世の中に出てクライアントの企業様の売上、イメージに関わってくるという責任は重く、細部に至るまで意味を持ったモノを作っていかなければいけません。このような責任は社会人にならないと経験できないですし、より深く”意味”について考えさせられる事につながったと思います。
その他: Webデザインの基礎、週休2日制

Q.3 「これはまだ先輩に追いつかないな」と思うことはな〜に?
スピード!!
一言にスピードと言っても、作業での手を動かすスピードと思考のスピードがあると思っていて、特に思考のスピードはまだまだ追いつけないですね。
経験や、知識の量など多様にあると思いますが、とにかくまだまだと思います。

Q.4 コンセントの中でこれまでに一番影響を受けた人は誰?
私の所属しているチームのリーダーでもあるアートディレクターの見野さんです。
入社当初から何から何までお世話になっております。

タスク管理、仕事の割り振りなどのマネジメント力、もちろんデザインでも全てにおいて勉強させていただいてますが、一番影響を受けている点は、問いを繰り返す事、見野さん自ら作ったデザインに関して私にも意見を仰ぐといった姿勢です。
問われることで甘さが見えてきますし、意見を求められると客観的にレイアウトやパーツについての意味や意図を分析する力が鍛えられます。
意見を仰ぐという姿勢は、キャリアを積み重ねても固定概念に囚われること無く成長し続けていけると思うので、真似したいです。

Q.5 1年前の自分へ伝えたいメッセージは?
緊張するのは仕方ないですが、早く自分を出して行きましょう!
遠慮がちな性格も相まって、すぐ人に合わせてしまうフシがあります。しかし会社ひいては社会において受け身受け身になっては面白く無いですし、どんどん取り残されてしまうかなと感じています。キャラクターや好きなもの、やりたいものが明確だと周りに人も寄ってくると思うので仕事もやりやすくなっていくかと。と今の自分にも伝えたいですね。

Q.6 2014年4月に入社した新メンバーたちにおすすめしたいモノ・コトは?
よくある回答ですが、仕事以外で熱中出来る事は持っていると良いと思います。
プロ野球はいいですよ。シーズン中はほぼ毎日試合がありますし、オフシーズンも移籍や新戦力など飽きないです。
あとは、自分の感覚とシンクロ率の高いマウスです(最近トラックボールと出会ったので)。

 


SE7EN COLORSのみなさん、ありがとう!
入社したばかりの頃でさえ、「すごい新人たちだー!」とみんな狂喜乱舞(?!)してたのに、この1年でさらなる成長をしていてすごいなー。

2014年4月にあらたにコンセントの仲間になってくれた5人のみなさん、先輩たちを頼ってね。
そうそう。もっと7人のことを知りたいなーと思ったらこちらのサイトを。
昨年の新入社員研修でSE7EN COLORSのメンバーが課題をもとに作った、自分たちを紹介するサイトです。

■2013 コンセント新入社員 スペシャルサイト
「SE7EN COLORS(セブンカラーズ)」 sustoco.concentinc.jp/se7en

新入社員のみなさん、「世の中をよくするため」(ちょっとでかいけど)にコンセントで一緒にデザインしていきましょう! これからよろしくね!!

サストコ
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サストコ

サストコ 016

特集
Vol. 014|コンセント座談会「デザイナーが感じるサービスデザインの今」

◆コンセント世界行脚
Vol. 015 |Service Design Global Conference in Cardiff

yuka iwadate
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yuka iwadate

恵比寿でランチにおすすめのお店を紹介する【Ebisu de ランチ】。
Vol.1のブログアップから1ヶ月経ってしまった……が気を取り直して第2弾いきまーす。
今回は、恵比寿と代官山の中間ぐらい、amuから1分くらいのところにある、隠れ家的なトラットリアをご紹介します。

今回のお店
トラットリア ゴデレッチョ 恵比寿(Trattoria Godereccio)
http://www.godereccio.jp/

 

《ジャンル》イタリアン
《どんな気持ちのときに行く?》ちょっぴり優雅にランチしたいとき/大人な昼下がり気分に浸りたいとき/隠れ家的なお店で落ち着いて食べたいとき/静かなところで友人との会話を楽しみたいとき

 


■おすすめポイント1:限定5食のタリアテッレ

ランチメニューは
・パスタランチ(サラダ+パスタorリゾット+1ドリンク)…¥980
・エビスランチ(前菜盛り合わせ+パスタorリゾット+1ドリンク)…¥1,680
・ゴデレッチョ コース(エビスランチ+選べるメイン)…¥2,480
・ラ ヴィータ コース(エビスランチ+本日の魚料理+選べる肉料理)…¥3,500
の4種類。

「当然、ラ ヴィータ コースね」と言えたらカッコいいですが、そんなわけないので(笑)パスタランチをオーダーしました。

選べるパスタ&リゾットは何にしようかな。
ん、なになに? 「ランチ限定5食」とな!? じゃあタリアテッレ!!
だって「限定」に弱いんだもーん(笑)
他にお客さんは2組、3名。お店に入ったのは12:30前。
まだあるかしら?とオーダーしたところ、間に合いましたー! ラッキー♪

お料理がサーブされてきて目を奪われたのは、ふわりこんもりと盛られたペコリーノチーズ!!

この日のタリアテッレはフレッシュタイムが練り込まれたもの。運ばれてきたときはチーズの香りが勝っていましたが、口に入れるとフレッシュタイムの爽やかな香りも広がって、幸せな気分になりましたっ。ミニトマトの酸味がアクセントになってさらに食が進みます。
(注:「この日」と言っても初めて来店したので他にあるかはわからないのですが 笑)

このタリアテッレ、本当に美味しかったです。チーズ好きならきっと大好き!

ちなみに量はぱっと見少なく感じましたが、見た目より深さ(?)があってパンも1個つくので、普通に満足。ただ男性やたくさん食べたい人には足らないかな。タリアテッレは有料(たしか+¥200ぐらい)ですが、それ以外のパスタは無料で大盛りにできるようです。

そして!
パスタランチにつくサラダが、お野菜の種類が多くて嬉しいー!!
「クリスタルサラダ」と呼ばれているみたいですが、オイルがかかっていてその名の通りお野菜が透き通っていて見た目も綺麗です。量もたっぷり♪

サラダの下にはカボチャのピューレが隠れていました! お野菜に絡めるとなんとも美味しい〜

これで1ドリンクついて¥980はお得だなーと思いました。
ドリンクにはプチお菓子も添えられてきました。こういうの、嬉しいですよね!

 


■おすすめポイント2:隠れ家的&贅沢な空間

この写真だとわかりにくいけれど、空間が贅沢!
隣の席との距離がほどよくとられていて、店内スペースにゆったりとテーブルが配置されています。

白い壁にダークブラウンのテーブル&ブラックのソファー。
坂道の途中にあって、半地下な感じ。
サーブしてくれる男性スタッフの方も、聞けばいろいろ教えてくれますが、一定の距離感を保ってくれていて、落ちついて食事や会話が楽しめました。

12:30前にお店に入ったけれど、私たちの他に女性2人の1組、あとから男性1人客がやってきただけ。恵比寿駅からも代官山駅からも近いし、お料理の美味しさ、ゆったりくつろげる雰囲気という好条件が揃っているので、本当に隠れ家的レストラン、という感じで混んでほしくないな(笑)。たまたまこの日が空いていただけかもしれないけど。どっちにしてもラッキー。

このトラットリア、以前から気になってたんです。私の通っているタヒチアンダンスのスタジオに行く途中にあって、たまに披露宴パーティもやっててエントランスが白いベールとバラで飾られていて目を惹くんですよねー。お腹いっぱいになると踊れないから、いつか平日ランチで行こうと思っていたんですが、コンセントのオフィスからはちょっと遠い。

でもこの日は、前日amuでイベントをやっていたので、チビラーシカちゃんと機材撤収にamuに行きがてらランチしよーということになって、「あ、そういえばココ行ってみたかったんだ」と。
そうそう、amuからめちゃ近いんです。徒歩1分くらい。

ワインの種類も豊富みたい。夜も素敵そうだなー。
坂道を利用した半地下なので人目を避けたいお忍びデート(?)にもおススメかも。

 

お店Data
トラットリア ゴデレッチョ 恵比寿(Trattoria Godereccio)
http://www.godereccio.jp/

 

住所:〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西1-30-14 エコー代官山102
アクセス:JR線・地下鉄日比谷線恵比寿駅徒歩5分/東急東横線代官山駅徒歩5分
営業時間:12:00〜15:00/18:00〜23:00
定休日:月曜日
※お店のWebサイト(http://www.godereccio.jp/)掲載の情報より(2014/3/13日時点)

kenichi yokochi
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kenichi yokochi

第二回で書いた、学習の効率化を目指す項目の3つめ、「絞りとシャッター速度の効果」について説明します。今回もシンプルに!

■そもそもカメラの絞りって何? シャッター速度って何?

絞りは、肉眼の構造における虹彩(こうさい)と、おなじようなものです。まぶしいと、虹彩の穴が小さくなりますよね? これは視神経に入る光の量を調整しているわけですが、カメラの「絞り」も、同じように撮像素子(フィルム)に入る光の量を調整しています。

シャッター速度とは、「シャッター」が1回開閉する時間の長さを指しています。単位は秒ですが、画面表示などでは、1/4000秒などの「1/」と「秒」を省略し、単に「4000」と表示したりすることがあります。シャッターは撮像素子(フィルム)のすぐ前にあるカーテン状のもので、これもまた、入る光の量を調整しています。

絞りは、穴の面積で、シャッターは、開いている時間で、撮像素子にあたる光の量を調整しているのですが……

■こまけえこたあいいんだよ。理屈より現象を理解する

撮れる写真がどうなるか、物理的な理論で理解するのは相当難しいので、「どう操作したら、どのように撮れるか」を知るほうがいいです。
この「絞り」「シャッター速度」に対して、カメラのモードとして、

  • 絞り優先モード…絞りの数値を任意に固定するモード
  • シャッター速度優先モード…シャッター速度の数値を任意に固定するモード

というものが存在します。

まずは、これらの使い分けを超!簡単に説明します。まずはこれだけ。

もちろん、カメラや写真のことが十分に分かってくると、こんなシンプルな話じゃないと思い始めるかもしれませんが、そういうレベルに達するまでの間は、上の図を盲目的に信じておいて問題有りません。だいたいこれで、どうにかなってしまいます。

■まずはシャッター速度優先モードを解説

「絞り優先モード」「シャッター速度優先モード」はそれぞれ使い方が違うので、今回は「シャッター速度優先モード」を解説します。なお、設定方法そのものは、カメラの説明書等を参照してください。

■動き回る被写体を、どういう感じに撮りたいかを調整できるモード

先日ソチオリンピックがありましたが、勿論、スポーツ競技を撮るなら「シャッター速度優先モード」になりますね。素早く動く被写体に対しては、以下の二種類の表現方法のどちらかにしたい、と考えるでしょう。

(1)動きをピタっと止めて、その瞬間を捉えたい。
(2)いかにも動いている、という表現にしたい(静止画だけど動画のように感じさせたい)。

また、上記(1)(2)は、スイッチONOFFのような二択の関係ではなく、無段階にその中間の表現が存在します。これを好きに調整できるのが「シャッター速度優先モード」です。

■例:動物園にて

良く動き回るものの筆頭として動物がありますね。シャッター速度遅め・シャッター速度はやめ、の二種類を見ていきましょう。

サイがウロウロ歩き回っているところを撮りました。
上はシャッター速度1/1000秒です。下はシャッター速度1/30秒。
1/30秒っていうと、凄く一瞬のように思いますが、歩き回るサイを止めることすらできないという事実に驚きます。
しかし、1/30秒のほうがスピード感があります。細部をじっくり観察できるのは1/1000秒ですが、動き回っていた事実を伝えることが出来るのは、1/30秒です。

ヘビクイワシ、という鳥です。これも檻のなかをウロウロ。やはり、1/30秒はブレています。

ゾウが草を食べています。ちっとも素速く動いてないと思いますが、1/30秒はモシャモシャしている、くちの周辺がブレています。食事中だという事実を伝えたければ、1/30のほうがよさそうです。

■暗いところで撮るときにはISO感度を上げるが…

暗いところでは光がたりないため、シャッター速度優先で、速度を上げると、真っ暗な写真が撮れてしまうこともあります。これを回避するには、ISO感度を上げますが、大きく上げるとノイズが目立つので注意が必要です。

※拡大トリミング写真です。
暗いケージのなかの鳥、シャッター速度1/1000秒、ISO6400の写真は、ノイズで細部がよく見えなくなっています。ただし、実使用サイズにリサイズをしたとき(もしくはプリントしたとき)に、ノイズが気にならないのであれば、これはこれで十分使用可能な写真になります。
1/30秒、ISO360の写真はノイズは非常に少なくなっていますが、止まっているところを撮った割には、少々のブレが見られます。また、暗いとオートフォーカス精度が落ちやすいので、ピントが合っていないかもしれません。

  • ISO感度を上げる…ノイズがふえて画質低下
  • ISO感度を下げる…シャッター速度が落ちてブレの危険性

暗いところでは、この二つのリスクとの戦いになります。

■要点

例のように、シャッター速度のはやい遅いで、表現を変えることができますが、まずは「ぎりぎり遅くする」か、「すごく速くする」の二択で撮り、徐々に細部にこだわりたくなってきたら、中間域も試す、というのでよいと思います。
動き回るものを撮るときは、シャッター速度を意図的に決める! そうすればずっと良い写真を撮れますよ。試してみてください。

<付記>道具と機能をつかいこなして、自分の意図したシャッター速度を確保する

・NDフィルタ

要はカメラ用のサングラスなのですが、雪山で晴天の屋外、真夏の晴天の正午の屋外など、明るすぎてISOを下げきっても、なおシャッター速度を遅くできない、ということが稀にあります(絞りがF16までのレンズとか)。そういうときにレンズの前に装着すると、強制的にレンズに入る光の量を減らせるため、遅いシャッター速度に出来ます。ND4 ND8 ND16…と数字が増えるごとに、遮光効果が高くなっていきます。

・ISOオートと手ブレ補正

暗いところでのシャッター速度優先モードは、常にISO感度の調整が必要になってきますが、「必要なときだけISOが上がって欲しい」という要望に対しては、近年のデジタル一眼には「ISOオート」という機能がありますので、取扱説明書を参照してください。
そして、望遠でシャッター速度を遅くしたい場合、手ブレしてしまうリスクが、常につきまといます。被写体がブレるぶんには、スピード感が出て良いですが、手ブレすると、意図しない角度に向かってブレるため、表現としては悪くなってしまいます。手ブレ補正がついているカメラ・レンズであれば常に手ブレ補正はONにしておきましょう。

以上、唐揚げ大好き!アートディレクターの横地でした。
次回は絞り優先モードについて、またまたシンプルに紹介する予定です。

 

【関連記事】
Photoshop補正講座〜ヒストグラムとレベル補正とトーンカーブ〜

【“仕事に使う写真を自分で撮ってみよう”シリーズ記事】
第一回:まずはカメラを買ってみる。
第二回:美人に目を奪われて、大事なこと忘れていませんか?
第三回:光を扱う力が…欲しいか?
⇒第四回:時よ止まれ!「ザ・ワールド」!!
第五回:ボケにツッコんで学習する
第六回:ビューティフル・ホワイトニング

yuka iwadate
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yuka iwadate

突然ですが、「Ebisu de ランチ」シリーズ始めます(ベタなネーミング)。

コンセントのメンバーがよく行ったり、おすすめしたいランチ情報を発信していこうと思います。恵比寿にお立ち寄りの際は、ぜひ参考にしていただけると嬉しいです♪

初回は踊る広報担当 岩楯から(関係ないですが、最近はさらにレッスンと自主練が増えてお腹がすくので、ご飯がますます美味しくなりました)。

今回のお店
トゥース トゥース トーキョー 恵比寿
http://www.toothtooth-tokyo.com/
 
《ジャンル》フレンチ
《どんな気持ちのときに行く?》美味しいパンをいっぱい食べたい/ゆっくりしたい/「恵比寿ってオシャレなお店が多いですよね」と言われたときに連れて行きたい など

 


■おすすめポイント1:美味しいパンが食べ放題

おすすめする最大の理由、それはパンビュッフェ!!

パスタやお魚、お肉料理などのランチメニュー全てにパンビュッフェがつくんです。
選び放題です! 取り放題ですですよ!! パン好きにはたまりません!

中でも美味しいのはクロワッサンとチーズパン。
私、趣味でパンを作るんですが、クロワッサンって難しいんですよね。それだけに美味しいと感動しちゃう。人によって好みは違うと思いますが、こちらのクロワッサンはバターがたっぷりと効いていて、外側はサクサク、中はしっとり。絶妙♪

常時、6〜8種類程度のパンが並んでいて、スイートなパンもあるからデザート代わりになります♪ いろいろちょっとずつ食べたい女子には嬉しい、小さめサイズ。何皿でもいけますっ!(自信たっぷり)

毎回3回ぐらいはおかわりw。バターやオリーブオイルがあるのもいいです。

お値段は、メイン、パンビュッフェの他に、ドリンクビュッフェ(フルーツビネガーやコーヒー、紅茶など数種類)、サラダorスープが付いて、1,000円〜1,300円くらい。

私はメインはほとんどお魚料理にするのですが、毎回違うので飽きません。「真鯛の香草パン粉焼き 赤ワインソース マッシュポテト添え」とかうまうま♪ マッシュポテトがなにげに美味しいんですよ〜(^^)v

バジルのソースや付け合わせの野菜は美味しいし見た目も綺麗。

このマッシュポテトが美味い!!

 


■おすすめポイント2:独特な空間

ハンサム(可愛い子ちゃん?)な馬がお出迎え!!

エントランスにはなんと馬が……!
チビラーシカちゃんがいたら乗っちゃうかも(あ、一緒に行ったけど乗りませんでした。残念 w)。

クリスマスバージョン♪

確か昨年あたりに行ったら、馬が豚に……。

「あのお馬さんは何処に?!」と探したらテラスルームに移動してました。ほっ。

そして最近は卵(?)のオブジェとコラボ。

なんだろう……。恐竜の卵?!

なんだろう、このオブジェたち。
でもエントランスに入っただけで楽しめます w

らせん階段を降りていくと、赤いカーテンや黒のシースルーカーテンが下がってたり、ちょっとダーク系大人な雰囲気漂う空間が広がっています(ベリーダンスショーをやってても違和感ない感じ。フレンチだけど)。

Waiting spaceのソファーがやけにフカフカなので、座るときには要注意です(心構えなく座ったら、すごくお尻が沈んでビックリ!)

メインスペースとテラス席(というかわからないけど、地下で半分ぐらい天井がない)の他、奥には小規模のパーティールームがあったりします。

テラス席(半外)を上から見たところ。

たいてい、ランチではメインスペースに通されます。お気に入りはテーブルが程よい高さのソファー席。フカフカソファーで、テーブルの高さが食事しやすい高さになっているのですー。何時間でもいれる……(おいおい)。あ、テーブルがよくある低いままのソファー席もあるので注意を。空いてたら希望をきいてくれるかもしれません(試したことはないけど)。

行きたくなくてもトイレにも行ってみてくださーい。変な子が迎えてくれます w

 


■おすすめポイント3:土日もランチビュッフェが楽しめる

平日と同じ金額で土日にもランチメニューがあるんです♪
休日出勤時に、とまじめに言ってみたかったけど w、遊びで恵比寿に来たときに友人を連れていくことが多い。
ただ、土日はパーティーで貸し切りされていたり、営業時間が短縮されていたりすることがあるので、お出かけ前に電話で確認することをおすすめします(失敗経験者より)。

グループの忘年会、いつかここでやってほしいなー!!

 

お店Data
トゥース トゥース トーキョー 恵比寿
http://www.toothtooth-tokyo.com/
 
住所:〒150-0011 東京都渋谷区東3-17-12 トレディカーサ恵比寿1F・B1

営業時間:
ランチ 月〜日 11:30〜15:00(L.O.)
カフェ 土・日 15:00〜18:00(L.O.)

※Webサイトの情報より(2014/2/12時点)

サストコ
Author:
サストコ

※本記事は、2014年2月7日公開のサストコ「FEATURE ARTICLES 14 デザイナーが感じるサービスデザインの今」のテキスト版です。

2013年、コンセントにサービスデザインチームが発足。
そこでチームを代表してデザイナーの大崎くんと星くんと、広報の岩楯と河内とで座談会を実施!

複数プロジェクトで実践している二人が考えるサービスデザインとは?

雑誌のエディトリアルデザイン、企業や組織のコミュニケーションツール制作をバックグラウンドにもつ二人ならではの視点も見えてきました。


大崎 優(写真左)のプロフィールページ
星 貴史(写真右)のプロフィールページ

《INDEX》
■あらゆるデザインは「サービスデザイン」のアプローチで進めるべき
■情報デザインの中でのサービスデザイン
■コミュニケーションデザインとサービスデザイン
■提供価値を最大化する要素、「組織内コミュニケーション」
■デザイナーに期待される、「エモーショナルな価値の具現化」
■共有ツールに活かせるエディトリアルデザインのスキル
■影響するビジネス文化の違い
■「運用」になった時点でデザインではない
■サービスデザインで重要な、「再現可能性」
■サービスデザイナー同士、他専門職との連携で価値を高める

■THE EDITOR’S NOTE

《Talk with Yu Osaki and Takashi Hoshi》


■あらゆるデザインは「サービスデザイン」のアプローチで進めるべき

岩楯
長谷川さんの言葉を借りて、サービスデザインとは何かを端的に言うと「顧客への提供価値をもとに事業を構築するこれからの時代のビジネスアプローチ」。理解をさらに深めるために、複数プロジェクトを通して実践しているデザイナーの二人に話を聞きたいと思います。まず、二人はサービスデザインをどう捉えていますか?

大崎
私個人としては、あくまでもプロセスでしかないと思っています。サービスデザインという言葉を使う・使わないにかかわらず、あらゆるデザインはプロセスがとても大切。個別のタッチポイントごとにデザインするような時代ではもうなくて。利用者を中心とした全方位的なタッチポイントを考慮した上でのデザインというのは、あらゆる分野で必要なこと。デザイン全般に対する、一種の基本的な振る舞いだと思います。

岩楯
プロセスというのは具体的には?

大崎
マインドに近いかもしれません。プロセスと言うと手順と捉えられがちですが、たしなむべき考え方としてあるだけだと思うんです。たとえば、サービスデザインでよく踏まれるプロセスとして「カスタマージャーニーマップをつくる」という話がありますが、必ずしもその手順を踏む必要はないんです。


カスタマージャーニーマップで何をしたいのかという「目的を設定すること」がプロセスとして重要なわけで、カスタマージャーニーマップは一つの手段に過ぎないんです。プロセスとしての目的設定がちゃんと踏めれば、カスタマージャーニーマップ以外の手段だっていいんですよね。

大崎
サービスデザインに関わらず、プロセスを考えるのはすごく重要ですよね。どういうふうにアプローチしていけば、この問題が解決するかというプロジェクト設計をするというのはデザインにおいて基本。

岩楯
星くんはサービスデザインをどう捉えていますか?


たとえば、コンセントでは雑誌や広報誌といった紙モノもつくっていますが、サービスデザインとして大きく捉えると、モノ自体は、受け取る人が感じる価値を最大化するという目的のための一つの手段なんです。
私はもともとエディトリアルデザインを中心にやってきましたが、エディトリアルデザインも、受け手が感じる価値を上げるという意味ではサービスデザインの一部分と言えるかもしれません。私たちのお客さまである出版社や企業、組織の満足を考えるだけではなく、最終的な読み手が受け取った後にどういう価値を見い出すかまで考えるというデザインの骨格は一緒。ただ、ツールを紙と限定しているところが異なるんだろうなと。サービスデザインの場合は手段に縛りはなく、受け手に対して最善と思われるあらゆる方法を考えるので、やれる幅がより広がるのかなと思っています。

岩楯
目的が最初にあって、利用者の価値をベースに考えたときにどうアプローチしていくべきか、どんなタッチポイントを設計すべきか、全体視点で考える。


でも目的がない場合もあって、何をしたらいいのか、ということから考えることもあります。

大崎
目的自体を探すこともサービスデザインの一部としてお客さまに求められることの一つなんです。お客さまの中に、漠然と、しかし決定的に問題は存在していて、その問題を具体的な課題にまでブレイクダウンしていく。課題設定が非常に重要です。

河内
お客さま側が何となく問題かなとは思っているけれどそれを言葉にできない、という状態ですか?


問題意識はお持ちで、漠然と何かやらなきゃと思って相談をいただく、という感じですね。

 


情報デザインの中でのサービスデザイン

岩楯
目的や課題を探すところからというと、「サービスデザインで何かできそう」という期待が高まる人は多いと思うんですが、いろいろなプロジェクトを経験してきた中で、具体的に「こんなシチュエーションで活かせる」といった実感はありますか?

大崎
サービスデザインは茫洋とした世界でもあるので、私やチームメンバーが経験しているのもその一部に過ぎないということを前提に聞いていただきたいのですが。
たとえば海外の事例だと、接客業のオペレーション設計や公共事業の見直しのためのサービスデザインというのもよく耳にします。
コンセントにも業務設計などのご相談もいただくのですが、現時点で多いのは「情報デザイン」におけるサービスデザインです。車の中での情報メディアだったり、情報メディアそのものである製品デザインに関するものだったり。

岩楯
「情報デザイン」の中でのサービスデザイン。情報デザインとは違う?


まず、デザイナーの関与する領域が違うのかなと思います。たとえば、情報デザインの一つとも言えるエディトリアルデザインの場合、編集者がユーザーに伝えたい情報をある程度決めて、デザイナーはその情報をどううまく伝えるかを考える、といった進め方が多い。一方、車の情報機器におけるサービスデザインといった場合、「こういう情報があり伝えたい」というスタートは同じなんですが、「本当にそれが必要なのか、もっと違うものを伝えた方がいいんじゃないのか」と前提条件をさかのぼって考えていくことになります。そしてさらに上流まで食い込んでいって、「ユーザーが何を求めているのか、何をしたいのか」とか、「そのときはこうしたいけれど、時間軸的に後にいったらどうなのか」といったところを突き詰めていく。そうすると情報そのものではなくて、文脈上何が必要なのかというところまで、デザインの幅が拡大していくんですよね。

大崎
今のコンセントは、アレフ・ゼロとコンセントという二社が合併してできたわけですが、アレフ・ゼロは、コンテンツ発信側により近いところでどうコンテンツをデザインすればよく伝わるか、面白くなるかというデザインをしてきた会社。一方の旧コンセントは、ユーザーがどんな文脈で使うのかという、よりユーザーに近いところのコンテクスチュアルなデザインをしてきた会社だと思うんです。この2 社のバックグラウンドは、「情報をどうデザインして伝わるようにするか」という情報デザインの延長線上でのサービスデザインに非常に有効で、それゆえわれわれの得意分野の一つになっているのかなと。また、そうしたご相談が多いのも、お客さまがコンセントにそこを期待してくださっているということなんだろうと感じています。もちろん情報デザインだけにこだわるつもりはないですが。

……と、ここまで話をしていて、情報デザインという言葉自体がもはや古い気がしてきました。プロダクトデザイン、グラフィックデザインという文脈上で情報デザインと言っているだけであって、その言葉を使っていること自体、センスが悪いのかもしれない。


「情報」という言葉が指す範囲って広いですからね。プロダクトを通して何を伝えるかという話になるわけで、モノが情報を含んでいて媒介しているという。確かに、プロダクトデザイン等と同列に使う表現ではないような気がします。

大崎
情報デザイン、プロダクトデザインと言ってしまうと、プロダクトアウト前提で話をすることになる。「情報デザイン」とは別の表現があるはずだなと。

 


コミュニケーションデザインとサービスデザイン

岩楯
言葉でいくと、コミュニケーションデザインともどう違うんだろう、ということが知りたくなってきました。図で言えば、サービスデザインが大きくあってその一部としてコミュニケーションデザインがある、みたいなイメージなんですが。

大崎
サービスデザインは、コミュニケーションデザインを運用していくためのバックオフィス側の設計も重要になります。要するに、エンドユーザーとのコミュニケーションだけではなく、サービスプロバイダ側がどういうアプローチをすべきかという設計や運用の仕方も考慮すべきものなんです。たとえば、サービスブループリントというサービス全体の青写真を描くアプローチがあって、そのユーザーサイドだけを切り取るとコミュニケーションデザインという見え方をするんですが、もっと事業者側のジャーニーも考えた捉え方がサービスデザインなのだと思っています。

岩楯
ユーザー側の価値だけではなくて、よりビジネス側のことを考える。

大崎
それはそうですね。乱暴な言い方になってしまいますが、あえてわかりやすく誤解を恐れず言ってしまえば、コミュニケーションデザインはサービスデザインの一部と言えるのかと思います。


企業とエンドユーザー間のコミュニケーションだけではなくて、企業内部や、商品・サービスを提供するにあたっての関係者間全てのコミュニケーションをデザインすることが大切なんですよね。特に大規模な組織のプロジェクトの場合、全体タスクに占める組織内コミュニケーションの調整の割合ってわりと高いんです。

 


提供価値を最大化する要素、「組織内コミュニケーション」

岩楯
組織内コミュニケーションの調整が多いんですね。

大崎
組織内のコミュニケーションをデザインするというのは、まさに今サービスデザインが注目されている一つの理由だと思うんです。
特に、カスタマージャーニーマップをつくるのは、そこへの寄与の比重がかなり大きいんです。特に大企業になると、事業部間のコミュニケーションはなかなか難しい。ですが、事業部間コミュニケーションが果たす価値は、ユーザーと企業間のコミュニケーションの価値とほぼイコールか、もしくは事業部間のコミュニケーションの方が大事ぐらいに捉えていいものだと思うんです。それはユーザーからは全く見えないことなんですが、組織内のコミュニケーションがうまくいっていないことによって、その企業全体が提供できる価値が最大化できていないという問題はすごくあると感じています。

岩楯
部署通しのつながり。

大崎
よく言われる縦割り構造上の問題ですよね。「サイロ」とも呼ぶんですが、事業部ごとに閉鎖されている空間を意味する言葉です。
そうした体系が悪いというわけでは決してないんですが、ユーザーを中心に考えたときには弊害になるケースが多いんです。事業部横断のチームをつくったりしても、評価体系が追いつかない等いろいろな問題があってうまくいかない。そうした課題を抱えている組織にとっては、事業部間のコミュニケーションを円滑化するような外部組織からの働きかけというのは、特に重要視されています。

 


デザイナーに期待される、「エモーショナルな価値の具現化」

岩楯
「サービスデザイン」によって、いわゆる縦割構造に横串が刺せるという。二人はデザイナーだけど、デザイナーだからこそ特に力を発揮できるのってどんなところでしょうか?

大崎
「エモーショナルな価値の具現化」こそ、デザイナーが強く貢献できるところだと思います。要するに、感覚的で感情的なところを価値としてうまく具現化して、それを元に横串を通すという。


その価値自体はすでに企業内にあるんだけれども、内部でのやりとりがうまくいかず社内的な認知がなされていないので、横串を通す必要があるんですよね。実はコミュニケーションデザインの領域かもしれないんですが。
もう少し具体的に言うと、たとえば、あるプロジェクトを動かそうとしたときに、そのメインの担当部署自体の社内価値が高まらないと動きにくい。そこで、ツールの話にはなってしまいますが、僕たちデザイナーがその担当部署の方の社内プレゼンのお手伝いをすることもよくあるんです。それって横串の通し方なのかなと。
先ほども言ったように、プロジェクトを進めていく上ではインナーコミュニケーションが障壁になることが多いので、たとえそういう仕事として始まってはいなくても、そこは避けて通れないものとして担当することが多いです。今現在、サービスデザインということを知らない方はまだ多い。そんな背景の中で、サービスデザインの重要性を認知している方が、僕たちに一緒に仕事をやろうと言ってくださる。ところが、お客さま企業内にはまだまだサービスデザインが浸透していない。そこでまずはその必要性を社内のみなさんに伝えて担当の方が動きやすい土壌をつくっていく。こういう価値があるのかと組織全体が認知してやっと、エンドユーザーに対しての商品・サービスを考えていく、外に出られるということになったりもするんです。
組織体制を変えるとなると大掛かりだしすぐに実行するのはハードルが高いですが、横串を通すというところは、デザイナーの思考プロセスやスキルを活用すればできることなんじゃないかなと思います。

大崎
もちろん定量的な分析や立証も必要で、そこはたとえばお客さま自身が既に考えられていたり、経営レイヤーのコンサルタントが動いたりということもありますが。われわれデザイナーには、サービスデザインのよりデザイナー側面を期待してもらっていますね。

岩楯
エモーショナルな価値の具現化ですね。

大崎
それに、エモーショナルなところの発想も期待されます。

 


共有ツールに活かせるエディトリアルデザインのスキル

河内
そのエモーショナルな発想でアイデアがわいたとき、それに共感してもらう必要があるじゃない? 企業の担当者と共有するために、伝える手段としてどういうものを持っている?

大崎
私はプレゼンシートといった形でやることが多いんですが、そこにはグラフィックデザインやエディトリアルデザイン、もしくは編集という考え方をもち込むことがすごく大事なんです。私自身、苦い想い出がいっぱいあるのですが、やりがちなのは、われわれが考えたプロセスを演繹的に述べていって、結局、何がいいのか伝わらないパターン。情報を素のまま全て出すのではなくて、きちんと「編集」をして伝わるようにするといった、一種の編集スキルとデザインスキルがないと伝わらないんです。

岩楯
「編集」をもう少し具体的に言うとどんなことですか?

大崎
たとえば、われわれが考えたことを端的に一つのコピーや映像、1 ビジュアルで表すとしたらどうだろうというように、「切り取り方」をもって伝えるということです。そこにはエディトリアルデザインの経験で得たスキルがすごく生きているという実感があります。
細かい例なんですが、エディトリアルデザインではレイアウトをするときに、どの写真がいいだろうかとか、この写真はこうトリミングしたらいいだろうといったことを考えますよね。プレゼンシートといった共有ツールをつくるときの思考もそれと近いんです。要するにその現象をどう抽象化するか、どこを切り取って強調したり省いたり、という編集作業を頭の中でやっているんですよね。

岩楯
伝わるためには、集めた情報のどこを切り取るべきかを考える。

大崎
そうですね。どこを言わなくていいとか。プレゼンテーションの基本かもしれませんが、私も星さんもそうですが、エディトリアルデザインをやってきた人間はそこのスキルがすごく高いので、サービスデザインで「共有する」「伝える」ということをやっていく中でも強みとして活きるところだと思います。


僕らは大崎くんが言うエモーショナルな価値を伝える努力をしていて、そこにはエディトリアルデザインで培った力が活きるので紙で伝えることももちろんやるべきなんですが、共有するため、伝えるための手段と考えたときに、別に紙である必要はないんですよね。
今、僕らに足りないのは、紙以外での手段の幅。今後はもっと自由に、もっと幅広くやれるようにならないといけないと思うんです。「伝えるもの=プレゼンシートのような紙」と自動変換してしまっている部分もあると思うんですが、エモーショナルなものを伝える最善の「何か」は紙でないことも多い。たとえばムービーも一つの手段として選択肢には当然ある。何が最大の効果を生み出してうまく伝えられるのかということをフレキシブルに考えていくことで、お客さまの組織内での価値も上がって、サービスデザインを実践することの価値も浸透する、というところを今後目指していきたいです。

 


影響するビジネス文化の違い

河内
先日のサービスデザインカンファレンスでUKを訪問したとき、ブライトンにも寄ってCrearleft)というデザイン会社の代表のAndy Budd氏と情報交換したんだけれど、Andy自身、カンファレンスのスピーカーとして来日した経験もあったり、彼らには、イギリス国内にもアメリカにもクライアントがいるから、プロジェクトを進めるときにビジネスにおいて文化が違うかということを質問したのね。そうしたらアメリカと日本は明らかに違うし、イギリスはその真ん中ぐらい、ということを言っていた。
どういうことかというと、アメリカの場合はプロダクトやサービスの質にフォーカスしてプロジェクトを進めるから、プロジェクト担当者がかなりの裁量を持っている。だからパートナー企業を選ぶときも、いいものをつくると言っているんだからこの会社に発注する、ということをその担当者の権限だけで決められる。いい製品をつくるための最善の手段にフォーカスされているのね。
一方、日本はヒエラルキーな文化だから、上司がいて、その上司がいて、さらに上司がいてといった構造で承認経路が長い。しかも俗な言い方をすればその人の出世に関わったりもするから、上司を説得するための社内プレゼンが重要視されている。イギリスはアメリカと日本の中間、どっちもありうるみたいなことを言っていたのね。
その話を聞いて、リソースが限られている中で社内コミュニケーションにどれだけ時間を割くか、どれだけ資料をつくらなければいけないかは、その国の文化にかなり依存するんだなと思った。アメリカだったらよりよいプロダクトやサービスをつくる方に働くから、社内共有のためだけの資料をつくる時間があるんだったらプロトタイピングをしようとなるだろうし、日本だと、自分の上司を社内で立てなければいけないから、その上司がさらに上の上司を説得するためのツールをいかに準備できるかということに時間が割かれたりするのかなと。要は、日本でサービスデザインという文脈で社内コミュニケーションが重視されるのは、文化的な背景も結構あるのかなと感じたのね。

Crearleft:Brighton(UK)にあるデザインエージェンシー
http://clearleft.com/

大崎
そうですね。グローバル展開しているお客様のお話を聞いたときもそう思いました。
やはり文化の違いがあって、海外に比べて日本の方が承認フローが複雑だったり、上司に対して伝えるためだけの資料をつくることがすごくあるようです。それに海外の企業の場合、プロジェクトチームを少数で組んでいて、メンバーが同じ空間にいることでプロジェクトがスムーズに進むけれども、日本ではメンバーが部署ごとに遠く離れていることが多い。そういった組織上の課題の解決策を我々が示すこともあります。

 


「運用」になった時点でデザインではない

岩楯
インタビュー冒頭で、「サービスデザインは茫洋としている」と言ってましたが、注目され始めてまだ数年、やはり実際の現場でも可能性を探りながらやっている、という感じでしょうか?

大崎
もちろんそうだと思いますよ。というか、「サービスデザインはこうだ」と決めつけた瞬間に終わってしまう。そもそも世の中は動いているわけですし。営業的には「これぞコンセントのサービスデザイン」みたいに言いたいですが(笑)。このプロセスを踏んで、このメソッドを使って、と言わばパッケージ化されたものに則れば一定の成果は出るかもしれないけれども、本質的な成果は出ないと思うんです。運用するとなった時点で、それはデザインではなくなる。

岩楯
時代は変わるし、成熟するにつれて企業を取り巻く事情も変わるから、以前すごいと思えたサービスや商品が数年後には当たり前のものになっている。フレキシブルな発想で考えていかないと、サービスデザインに秘められている可能性を発揮できないなと、これまでの話を聞いていて思いました。

大崎
お客さまの事情によって全然違うので、何かを当てはめるのではなくて、お客さまに合ったソリューションを1 個1 個スクラッチで考えていくべきだと思っています。


服にたとえて言うなら、既製服じゃなくてオーダーメイドなんですよね。「あなたに合わせて仕立てます」という。

河内
旧コンセントのタグラインは「Web時代の設計事務所」だったのね。当時言っていたのは、コンセントは注文住宅をつくっています。こだわりを持った施主側にもコミットを求めるけれど、何がどう作用するかは徹底的に話し合い、適当な解決はしません。だから耐用年数が長くフレキシブルな運用ができるものをつくれる可能性が高まります、ということを価値としてやっていて。


注文住宅というのはすごくわかりやすいですね。通じるものがあります。

 


サービスデザインで重要な、「再現可能性」

河内
パッケージ化にもいい側面はあるよね。1回パッケージにすれば、誰がやってもある程度の再現性が担保される。だけど注文住宅の場合は個別対応できるデザイナーが毎回必要になる。そこで提供できるものって属人的になっている気もしているんだけど。後進を育てたり、大崎くんや星くんのように、たとえばエディトリアルデザインからサービスデザインに移行するメンバーがいることを考えると、パッケージ化されている方が楽かなとも思う。

大崎
再現可能性はサービスデザインでは肝ですよね。ただ、再現可能性にはレイヤーがいろいろあって、お客さまにとって再現可能性であることはすごく重要だと思います。私たちがファシリテーションしてワークショップ型で進めるなど、お客さまとプロセスを一緒に踏むというスタイルを大切にしていますが、それはつまりデザイナーがいなくても、お客さま自身である程度できるようにするため。それはサービスデザインでは大事なことなんです。そういう意味での再現可能性は非常に重要だと思っています。

岩楯
なるほど。お客さまにとっての再現可能性以外のレイヤーだと?

大崎
デザイナーとしては、再現可能性に頼りきってはいけない。お客さまができるように再現可能性のあるプロセスをデザインするのはデザイナーの役目だけれども、デザイナーがそれをつくり出すのを定型化したらいけないと思っています。
たとえば星さんができることを私が再現できるかといったらそれはできない。そういうレイヤーでの再現可能性は持たせられないんです。河内さんの言っている社内教育というのは実はまだ模索中で、何を身に付ければサービスデザイナーとして一人前なのかという定義は明確ではない。
またお客さまにとっての再現可能性と言っているのも、お客さまが次のプロジェクトでそれができるというだけでは不十分で、お客さまの組織内で広められるようにすることが必要なんです。我々はそういう可能性を持たせるスキルはある。たとえば、ジャーニーマップをつくるのもそのためということもあります。


実際、サービスデザインのプロセスを社内に広めたい、というご相談をいただくこともあります。僕らが設定したプロセスをお客さまと一緒に回してみてうまく進められないところをフォローしたり。もちろん発想のジャンプが必要なところでは、僕らデザイナーが思考をフル回転させるわけですが。

 


サービスデザイナー同士、他専門職との連携で価値を高める

岩楯
最後に、個人としてチームとして、サービスデザインとどう向き合っていきたいですか?

大崎
情報デザインをもとにしてサービスデザインを拡張していきたい。情報デザインに軸を持つのもありだとは思いますが、やれる仕事は増やしたいですね。コンセントにはコンテンツストラテジーやエンタープライズ情報アーキテクチャのチームがいるので、そういうメンバーとの連携は肝だと思っています。

岩楯
肝だと感じる点はどこですか?

大崎
コンテンツをデザインするという強みがコンセントにはあるんですが、今はまだその強みを活かしきれていないと思うんです。サービスデザインチームとしてそこを強化して、コンセント全体が提供できる価値を上げていきたいです。

岩楯
サービスデザインチームには今7人いるから、サービスデザイナー同士それぞれの核となるスキルを共有し合うことで、チーム全体としての提供価値も高まりそうですよね。


ベースはみんなで共有しつつ、チーム内でいろいろな方向性があるというのがいいなと思っています。
最初に言っていたように、サービスデザインはとにかく幅が広い。広いところをずっとやっていると広がるかもしれないけれど、一方でぼやけてくるかもしれないという不安があるので、どこか1 本筋を通したいと思っています。たとえば、情報設計はエキスパートとしてやるとか、僕の場合は車が好きなので自動車業界を専門的にやるとか。そういう核を持ちつつ、いろんなプロジェクトを通して広げていきたいですね。
軸を持って、自分に足りない部分は協力してくれる人を巻き込んでうまくリレーションして引っ張っていく。誰かに応援を求められる状態をつくっておくことが大切かなと思います。
(おわり)

THE EDITOR’S NOTE

大崎くんが言っているように、サービスデザインって本当に茫洋な世界だなと思う。実際の現場で実施しているデザイナーのフィルタを通すとどうなのか、部分的でもより具体的に理解できるものになればと、コンセントのサービスデザインチームの二人との対談を企画した。

「デザイナーが強く貢献できるところは、エモーショナルな価値の具現化と、エモーショナルなところの発想」。これは組織内における横串を通すことにつながる。カスタマーにとって価値ある商品やサービスを送り出す前の、組織内での価値共有や体制がボトルネックになっているときに、サービスデザインのプロセスが有効に働くのは組織にとってもカスタマーにとっても社会にとってもいいことだと思う。そしてそれが、サービスデザインが注目される一つの要素となっているというのはうなづける。

そしてもう一つ、「お客さま企業にとっての再現可能性は重要だが、デザイナーがそのプロセスを生み出すことを運用化してしまったらその時点でデザインではなくなる」という言葉に、問題にとことん実直に向き合うデザイナー魂を感じた。
(岩楯ユカ)

コンセントってやっぱり商売があまりうまくない会社だなと思う。今流行っている言葉を使って、ツールなりフレームワークなりをパッケージ化したものを共有し展開していけば労力は減らせるかもしれないのに、そうしない。
「サービスデザインはこうだと決めつけた瞬間に終わってしまう。そもそも世の中は動いている」。企業が抱える課題やその顧客が価値と感じるものは変わっていく。パッケージ化することで安心し思考停止のワナにはまってはいけないのだ。

アッと驚かせるサービスを世の中に出すような「作品」としてのデザインではなくて、(企業が)やりたいことの実現とそれを成立させるしくみのために、そして顧客やユーザーのより良い体験のために、デザインという手段を使っている。あくまで黒子。「サービスデザイン」をやっているというよりも、コンセントのデザインのプロセスやデザイナー達の思考はこれまでも「サービスデザイン」的だったのだなと感じた。サービスデザインというと「イノベーション」という言葉とセットになって目にすることも多く一見華やかさすら感じるけれど、今回取材を通して改めて思った。「地味だな〜」。
(河内尚子)

《WE ARE SERVICE DESIGN TEAM!》

大崎 優のプロフィールページ
星 貴史のプロフィールページ
阿部啓悟のプロフィールページ
小山田 那由他のプロフィールページ
赤羽太郎のプロフィールページ
石井真奈のプロフィールページ
秀野雄一のプロフィールページ

◆Credits
Photos_Satoshi Nagare(Fuse Inc.)
Text_Yuka Iwadate
Edit_Kouji Aoki, Naoko Kawachi, Yuka Iwadate
Art direction & Design_Yasuki Honda

◆取材・撮影協力/Flying Books(東京都渋谷区)
http://www.flying-books.com/
海外雑誌、写真集、グラフィック・デザインをはじめとした国内外のマニアックな古書が並ぶ「Flying Books」さんにて座談会を実施。
渋谷古書センター2Fにあるお店には、カウンターもありコーヒーやワインを楽しめます。
ポエトリー・リーディングやライブなどのイベントも開催されているそう。

【関連リンク】
[コンセント|ラボ]Service Designについて学ぶ

⇒ ロケ場所、Flying Books さんはこんな素敵なところ!
http://sustoco.concentinc.jp/from-editors/2014/02/flying-books/

⇒ 実はバネさんにも対談をお願いしていたのですが……
http://sustoco.concentinc.jp/from-editors/2014/02/bane-buyuden/

yuka iwadate
Author:
yuka iwadate

特集の取材後の一コマ。

いつもおだやかな大崎くんがここまで怒っているのはなぜでしょう?

答え。

今回の特集「デザイナーが感じるサービスデザインの今」での対談には、大崎くんと星くんの他に、実はバネさんにも参加してもらう予定だったのです。

が!

取材当日、時間を過ぎても現れないバネさんに電話をしてみると……。
「まだ家です。。。」

えーーー!!!???
バーネーさーんー!!!!!

リスケしたら公開遅れちゃうし、ってことで、2人との対談に変更して進めることに。

30分~1時間ほど遅れてやってきたバネさん。冒頭の写真は、大崎くんにお願いして、愛のムチを入れてもらっているところです。
(注:本当に殴っているわけではありません)

プロのPhotograper 山﨑祥和さんに撮影されている大崎くん&星くんを、うらやましそうに見つめるバネさん。

せっかく来てくれたので、二人から目線をもらい、3ショット実現(笑)。バネさんにピンが合わなかった・・・ごめーん!

遅刻とはいえ、取材場所まで律儀に来てくれたので、大崎くん&星くんの撮影中、裏でバネさんの写真も撮ってみましたので紹介します(撮影はノンプロの岩楯)。

まずは本に興味を示しているところを。

口元が笑ってるので撮り直し!

うんうん。自然でいい感じ♪

あ、素で読書を楽しみ出した!(笑)

 ***

プランナーというバックグラウンドをもつバネさんにも、対談に参加してもらってサービスデザインについての話を聞いてみたかったなー。

次回は頼みますよ、バネさん!!

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